「良い口コミ」「良いウワサ話」を広める簡単な方法

心理学・精神医学

「良い口コミ・噂話」を広めるためにはどうすればいいのか?

結論から言うと「他人の良いところを広めていく」ことです。

自分のことを良く言って欲しいのに、なんで他人の利益になることをしないといけないの?

なぜこんなことが起こるのか?

具体的にまとめていきます。

なぜ悪いことは広まりやすいのか?

「良い口コミ」「良いうわさ話」の逆を考えてみて下さい。

テレビや新聞のメディアで連日スキャンダルが報じられるように、「悪い噂話」や「悪い口コミ」はやけに広まりやすいですよね?

実はこれは「自然」なことなのです。

なぜなら人間の脳は「嫌なこと」「不幸な出来事」を記憶するのが「自然」だからです。

人間は進化の過程で、災害や事故などあらゆる自然の危険と戦ってきました。

毒ヘビの多い草原には近づかないようにしよう、崖から落ちたら死ぬから気をつけよう、流れの速い川は流されるから渡るのを止めよう・・

すべて自分や誰かが経験して「危険」と理解したので、「止める」行動として判断されてきたことです。

「危険なこと」は人間の目の裏にある脳の「海馬」と呼ばれる部位で、見た瞬間に記憶して、脳の側面の側頭葉という長期記憶の倉庫に刻み込んで、忘れないようにします。

結果、人間は

「危険な出来事は覚えておかなければならない」

「失敗することは恐ろしいことだ」

ということが「本能的」に刻み込まれています。

そして

「予想外のことは記憶する(危険だから)」

「知っていることは記憶しない(安全だから)」

「同じ失敗をしない(安全のために)」

という思考をするのが自然になっています。

①安全であることを保証する

人間は本能で「嫌なことは記憶する」「失敗はしたくない」と考えます。

次に失敗して「危険」と分かると、「集団」で「危険だー」と一気に「他人と共有して安心しよう」とするのです。

「良い口コミ」「良いうわさ」を広めるためには、これを逆手に取ります。

「安全」だと思わせれば良いのです。

情報科学や行動経済学の分野で「ネットワーク理論」と呼ばれるものがあります。

その中で

ネットワーク(集団)に最低1人のショートパスがあるかあるいはノードかリンクがあるかどうかで関係ができる。

こちらが全く何の動きもしなければ何の動きはない。

という法則があります。

ノードとは「点」。一人一人の個人のことです。
リンクとは「繋がり」。ノード(個人)同士の繋がりのことです。
パスは、「ノードとリンクを交互につなげたもの」です。

要約すると
「最低1人のパスがあるか、ノードかリンクがなければ何も関係ができない」
「何も自分が動かなければ何も起きない」
ということ。

「最低1人、自分のことを繋げてくれる人がいること」

「個人の繋がりを増やしていくこと」

これが「関係を広げていく」テクニックになります。

リアルでもSNSでもそうですが誰かが誰かのフォロワーやフレンドだったら安心するのではないでしょうか?

例えば、合コンで「はじめまして。〇〇です。」と言われるより、
友だちに紹介される形で「はじめまして。△△さんの職場の同僚の〇〇です。」と言われた方が、
身元と立場がわかるので「安心」できるのではないでしょうか?

○○さんには△△さんという「最低1人、自分のことを繋げてくれる人がいる」からです。

②関係性を広げていく

関係を作るには「自分から繋がりを広げていく」「誰かの紹介を受ける」ことが必要になります。

一対一で肯定的なストロークを投げ合ってて(褒め合ってて)も良いですが、大きな広がりは生まれません。

「広がり」を持たせるには、その二人が共通して知っている誰かを「褒める」という行為をいろんな人に繰り返すと、自分の評判が担保されて上がります。

「悪い口コミ」「悪いうわさ」が広まりやすいのは「危険なことは止めよう」と全員でシャッターを閉める人間の本能的なものです。

これは自分と他人の一対一のノードリンクだけだからです。
他人と他人同士のパスがないからです。

もし仮に「悪い口コミ」「悪いうわさ」が広まったとしても、
自分と親しい人が「いや、あの人はそんな悪い人じゃない」と言っていたらどうなるでしょうか?

本人がどうあれ、コミュニティの中では「安全」として認識されます。

人同士の繋がりが「安全」という形で担保されているからです。

銀行の貯金と同じで、100億円の資本金があって、会社が1億円借金して「うわー危険だー」と悪い口コミを広げられても、全体の貯金額を知っている人なら「いや、安全でしょ」と分かります。

集団においては「人同士の繋がり」が貯金(担保)に相当します。

③良い関係を作る

「人同士の繋がり」という貯金(担保)を作るためにはどうしたらいいか?

それは「褒める」ことです。

心理学の行動分析で「肯定的ストローク」と呼びます。

「相手が喜ぶような肯定的ストローク」を投げれば、「返報性の原理」が働いて良きパッサーリンクができます。

「返報性の原理」とは「何かプレゼントされたらプレゼントを返さなくてはならない」とする心理。
「パッサー」とは「パス」を与える人、「パッサーリンク」とはパスを与え合う繋がりのことです。

他人に対して自分がやられて嬉しいような「相手が喜ぶような肯定的ストローク」を投げ続けることで「良い貯金」が膨らんでいきます。

そのために肯定的ストロークを投げて返報を期待するのが最適解となるのです。

いずれ必ず飽きられていくのを防ぐ方法

「褒めながら人同士の繋がりを広げていくことで安全が担保」されます。

しかし人間は「知っていることは記憶しない(安全だから)」という本能もあります。

だから「飽きる」ということが起きます。

例えば、親しくなった人からプレゼントされて最初は「嬉しい!」と感じます。
しかし毎年、毎回、同じように同じものをプレゼントされていると「飽きて」くるのです。
中身が同じのお中元のようなものです。ありがたいんだけど飽きた、というやつです。

試食で一杯目のビールは美味しくても、二杯目、三杯目、四杯目と続くと美味しくなくなる。

これを行動経済学で「限界効用逓減(いんとん)の法則」といいます。

一つのコミュニティでやり続けて飽和すると、限界効用逓減(いんとん)の法則が働いて均一化されてしまうのです。

「褒められて当たり前だよね」「もう普通だよね」となって「飽きられる」のです。

なので「常に新しいコミュニティに行って新しいノード」を作り、自動的にリンクやパスが増えてくれることを意識すると防ぐことができます。

新しいことを続けていれば、少なくとも「飽和」はしないからです。

参考文献

いじめられるのを軽減させる方法

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