新型コロナウイルスに対してのワクチンに関して「賛成だ!」「反対だ!」で議論されることがあります。

結論から言うと、この議論は「どちらの立場に転んでも負けます」

ワクチンは「慎重派」が安泰です。

・PCR検査やワクチンも「選択肢が増えるのは良い」と検査や接種の拡充を肯定しながら
・「ワクチン強要は良くない」「副作用がないわけがないので自己判断」
という両取りの立場をおすすめします。

なぜ賛成派・反対派でポジショントークするのが危険なのでしょうか?


賛成派の意見

当たり前ですが、ワクチンが出回ったほうが経済活動も再開できるので接種を肯定すべきです。
ワクチンの副作用と比較したらコロナで死ぬ患者の方が多いので、接種することは賛成です。

賛成派の落とし穴

賛成派はまず落とし穴ハマります。
それが「認知バイアス」と「局所解の罠」です。

1、「自分は大丈夫だから大丈夫なんだ」という、「認知バイアス」の過信。
薬剤の効果は全人類一定ではなく、体質の違い、疾患のある人や障がいのある人によって差異は当然あります。
自分が大丈夫であっても、他の人は大丈夫とは限りません。
そして仮に自分が大丈夫ではなかったとしても、大丈夫だと思いこんでしまったがゆえに「この薬はすごいから大丈夫なんだ」「私はこの薬に賛成したから大丈夫なんだ」と、ずっと「大丈夫だ」と思い込んでしまうのです。

2、そして「局所解の罠」です。
「研究方法は問題ないから薬は問題ない」「他のケースでは問題なかったから薬は問題ない」「mRNAの仕組みは最新科学で素晴らしいから問題ない」という、本質から外れた理由や、一部の領域だけで「正しい」として推奨してしまう人が出てくるでしょう。

そこから「副作用は研究所では確認されていないから副作用はない」「副作用で訴訟はなかったから副作用はない」と、
まるで「サッカーのルールで禁止されているからサッカーでルール違反はない」「法律で殺人は禁止されているから殺人は存在しない」といった意味不明で「本末転倒」な意見につながってしまうのです。

ワクチンを2021年(現在)から接種を開始したとしても、
中長期的に副作用・副反応を数万人の事例検討をする数年後まで結果は分かりません。

どんな最新の科学であっても現実時間を早めて結果を断言することは出来ません。

しかしなぜか「神の万能薬」のように推奨する人が出てくるでしょう。

仮に「賛成」であっても「推奨」はしない方が良いです。

前記事
危機的な状況の時ほど判断を誤る!認知バイアスに注意せよ!

なぜ関係ない結論が出てしまうのか?~局所解の罠~


賛成派のデメリット~賛成派は必ず訴えられる~

しかも残念ながらワクチン賛成派は必ず訴えられることになります。
安易に推奨すべきではありません。

なぜかというと「副作用のない薬はこの世に存在しない」からです。
100%効くとも限らず、100%副作用がないわけがありません。
例えば、ディオバン事件や、薬害サリドマイド禍、薬害スモン(キノホルム:クリオキノール)、薬害HIV感染、薬害ヤコブ病事件のような薬害問題が必ず起こります。

ワクチンが効かなかったり副作用が出たときに「お前がワクチンを気軽に推奨したからだ」と、のちのち訴えられることになります。

過去記事
副作用のない薬はない~「ワクチンが危険というデマ、安全というデマ」という断言デマに注意しよう~

反対派の意見

通常、薬の治験には最低5年以上で数万単位での症例検討が必要になります。
それからメタアナリシス等のEBM(医療的な根拠)の高い分析をします。

どんなに新しい技術を使ったワクチンであっても2020年の春からぽっと出た数ヶ月しか臨床治験のないワクチンなんてとてつもなく危険です。

はっきり言ってリアルタイムの世界的な人体実験です。
5年以内に「治った」と断言する薬があったら100%ニセモノと断言できます。


反対派のデメリット~死者数を増やす可能性~

そうやってマスコミが不安を煽っているうちに、コロナ患者が増えてしまって死者数が増える可能性があります。

良かれと思って反対していたとしてもそれが墓穴になるのです。

例えば
子宮頸がんを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンで接種後に痛みや力が入らなくなった、
麻疹、風疹、おたふくかぜの三種混合ワクチンの「MMRワクチン」が自閉症と関連している
このようにワクチン不安デマによって余計に死者が増えました。

今後のコロナと政治立場

本来、科学と政治は別物として動きますが、今回はコロナが政治利用されています。

2020年からの新型コロナウイルスはアメリカ大統領選挙(トランプ vs バイデン)によって、
トランプ(アメリカ)=コロナ軽視=右翼 vs バイデン(中国)=コロナ重視=左翼
という政治的なイデオロギーの対立も入り込みました。

そして2021年1月21日、アメリカでバイデン大統領に決まりました。

今後のコロナと政治立場はこうなっていくでしょう。

①安定ルート
(政治信条関係なく)
コロナ重視派=ワクチン慎重派

②すでに失敗して終了したルート
・トランプ(アメリカ)=コロナ軽視=右翼=そのアメリカを支持する自民党を支持派
→残党
・コロナ軽視派=反ワクチン(反感染予防)
→鞍替え
・コロナ重視派=反ワクチン(集団免疫路線)

③今後の主流ルート
・バイデン(アメリカ)=左翼=中国

・コロナ重視派=ワクチン推奨(ワクチン抗体獲得路線)

④矛盾していて意味不明な人々
・バイデン(アメリカ)=左翼=中国=そのアメリカを支持する自民党を支持派
・コロナ軽視派=ワクチン推奨=GoTo

下手にワクチン反対しても②の「終わったルート」に入れられ、
下手にワクチン推奨しても③「今後の主流ルート」に吸収され、
反ワクチン叩きをしても③「今後の主流のルート」にまとめられるという、
どう転んでも得する③「主流ルート」に見事な求心力があります。

こうなると安易にワクチンを推奨してしまう人が増えてしまうのです。


まとめ

ワクチン推奨してもワクチン反対しても、後々必ず薬害問題が起こって、主張が吊るしあげられ、法的に巻き込まれジリ貧になるので「慎重派」というのが安全圏になります。

よって
・PCR検査やワクチンも「選択肢が増えるのは良い」と拡充を肯定しながら
・「ワクチン強要は良くない」「副作用がないわけがないので自己判断」
という両取りの立場をおすすめします。

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