危機的な状況の時ほど判断を誤る!認知バイアスに注意せよ!

心理学・精神医学

「今起こっている騒動より私の方がえらい!」「国や偉い人が正しい!うまくやっている!」

地震、火災、津波、病気の疫病、金融恐慌、戦争・・社会が危機的状況で情報が混乱している時にこういう人はいませんか?

危機的状況の時、不安が強い人ほど「認知バイアス」に陥りやすいので気をつけましょう。

認知バイアスとは?

具体的には以下のようなものがあります。

◎後知恵バイアス・・「だと思った」「私は知っていました」と結果を聞いてから過去のことを全て予測していたと虚勢を張る。

◎確証バイアス・・自分の先入観に基づいて自分の都合のいい情報だけ遮断して集める。

◎正常性バイアス・・悪い情報を無視して自分は大丈夫と言う。

◎基本的帰属錯誤バイアス・・同じ出来事に対して、他人のことは他人の性格のせい、自分のことは周りの状況のせいにする。

人間は理性と感性に葛藤が生じるような危機的状態に置かれると、混乱したあげく、より根源的な感性に支配された行動を取ると言われています。

情報遮断して「権威」に服従しやすいので注意!

ミルグラムという人の研究では、中でも特に「権威に対する追従」が顕著に出ると書いています。

流れとしてはこのパターンが多いです。

1、見ざる言わざる聞かざるで、情報を遮断する。(確証バイアス)
2、情報を遮断して「私の周りには正しい優秀な人しかいない!」と集団を囲い込む。(正常性バイアス、二分法思考)
3、「私はすごい!」「俺TUEEE」「国・政府が正しい」「官僚が正しい」「よくやってくれている!」(権威への服従)
4、「だと思った」「私は知っていました」と結果を聞いてから過去のことを全て予測していたと虚勢を張る。(後知恵バイアス)

このように言い出している人がいたら認知バイアスがかかっているので、距離を置くか、信じないように気をつけましょう。

なぜ信じるとまずいかというと、この行動自体が思考停止から来る、IQの低い行動なので、

「必ず判断を間違える」からです。

判断を間違えるということは、巻き込まれて「損」をするということです。

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危機的な状況で他人を見下す人の心理~弱点と対策~

国や政府や官僚の情報は「事後報告」の「最も遅い情報」

危機的状況の時、国や政府や官僚の情報は最後の「事後報告」であって「最も遅い情報」です。

しかも国や政府や官僚にとって都合の悪い情報は切り捨てているので、遅い上に捏造されています。

自分の「全知全能な万能感」を保つために、事後のことだけを信じれば自分の自己愛は保てるかも知れませんが、認知バイアスをかけて一時的に安心しているだけなので誤った判断を大いにします。

例えば、今この瞬間、あなたの家で地震や火事があったとしたら、目の前で家が倒壊してきても、火が目の前にあったとしても、わざわざテレビで国や政府や官僚の指示が出るまで待つのでしょうか?

あるいは大津波が足元まで迫ってきていたら、明日の新聞で「大津波がありました」という政府発表の記事が出るまで津波があったことを信じないのでしょうか?

そんなことはないはずです。

なぜ「自分のことになるとそれをしないか」というと、基本的帰属錯誤バイアスの認知バイアスがかかっているからです。
「他人のことには他人のせい」にするのに、自分のことになるとそうはしない。

普段からあなた自身の判断に基づいて情報収集をして、情報を選別する能力を磨き、即座に行動することが大切です。

(参考文献)
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

(前記事)
「災害より私の方がえらい」と言う自己愛~どうしてみんな津波に飲まれてるの?私は大丈夫なのに!~

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