行動は意識より先立ち、無意識の選択を行動によって確定して、あとから解釈を加えてしまう。

例えば、コーヒーか紅茶どちらが好きか?と聞いて、本人はどちから迷う(結果的に迷う)が、
好きかの選択以前にすでに脳内で勝手にスパイクし、微妙に身体が動いている。
無意識下で「迷う」前の行動で、結果が出ている。

その無意識下の行動の理由付けを後から脳が行っていく。

「迷う」のは選択肢が正しいか「不安」だからで、行動の理由付けも断定がないと「不安」だからである。

人は長い人類進化の過程の「石橋は叩いて渡る」の生存本能で「不安システム」があるのが当たり前。デフォルトで機能している。対象に対してそれが強いか弱いかだけの違い。

例えば、自作パソコンを作る場合も、作ったことのある人なら「なんでそんな簡単なこともできないの」と思ってしまうが、初めての場合は何十万円もかけて試すことに恐怖しかない。

人はすべて、未来への不安を、過去の最適化で解決しようとする。

これを回避するためには既知という集合系の外側の「知らないこと」に対し、常に前のめりになっていないと「新規性」を取り出せないので、進化から遠ざかってしまうのである。