アビガンかレムデシビルの単純比較なら現段階では研究が進んでいるのはアビガンでしょう。
しかし18錠弱と毎日(文字通り)「アビる」ように大量に飲むことになります。
女性だと妊婦禁、男性だと生死減少等の副作用が確認されており、他の副作用も未知数です。

レムデシビルは製造のアメリカ(ギリアド社)がWHOと喧嘩して市場を失ったので、属国の日本に最速で買わせて治験データ得ようとしてる最中です。
レムデシビルもはっきりいって効果も副作用も未知数すぎます。

2020年3月6日時点で私の予想が的中したので、今後の展開も追うことにしました。

私の予想ですが、

1、日本は初手としてアビガンを利用していく。
2、ギリアド社のレムデシビルが世界的に推奨される。
3、日本ではアビガン非推奨になり、レムデシビル常備薬とシクレソニド吸入の併用が推奨される。←今このへん
4、アメリカのファイザー社から新たな新薬が出てきたら日本でも加えて推奨される。

2020年3月6日
新型コ口ナウィルス(C○VID-19)改善薬の裏事情と今後の予想


WHO(中国) vs ギリアド製薬会社(アメリカ)という大きな対立構図を知ろう

前提としてWHO(中国) vs ギリアド製薬会社(アメリカ)という建前の薬品戦争が勃発しています。
この大きな対立構造を覚えておきましょう。

WHO(世界保健機関)のトップはブルガリア出身の人(2020年現在)。
ブルガリアは中国の属国です。なので中国そのものです。

WHO本部はスイスのジュネーヴにありEU(ヨーロッパ)の代弁の役割もしています。
早い話、EU欧州ヨーロッパ=中国とワンセットなのです。

これに対して、アメリカの製薬会社ギリアド社のレムデシビルが期待されています。
それが今回、WHO(Eu欧州ヨーロッパ=中国)が唐突にアメリカに対して反旗を翻したのです。
今までWHOは「アメリカのギリアド社のレムデシビルが有効だ」と論文を支持していたのに、いきなり削除しました。
中国 vs アメリカの建前上の対立が、「WHO(中国) vs ギリアド製薬会社(アメリカ)」という代理戦争になったのです。
この構図は、スマートフォンの「ファーウェイ(中国・イギリス) vs アメリカ」という代理戦争とそっくりです。

前記事
WHO(中国) vs ギリアド製薬会社(アメリカ)という代理戦争

「アメリカの虎の尾を踏む」と半年以内に絶縁される

かつて「杉原千畝の世界遺産登録」時、日本の外務省が推薦したのに、フランスのユネスコが認定せず、アメリカのユダヤ人団体と喧嘩になり、半年後にはアメリカと親のイスラエルがユネスコ脱退するという事態が起こりました。

今回のアメリカのギリアド社に敵対したWHO(中国)にしても「アメリカの虎の尾を踏んで」即切られてしまっているのです。

ファーウェイと同じです。

前記事
杉原千畝ユダヤ人リストが世界遺産に選ばれなかった理由


レムデシビルは「アメリカで効果あり、中国で効果なし」という怪奇現象

日経新聞でも面白い記事が出ていました。

レムデシビルが「アメリカで効果あり、中国で効果なし」という逆の結果が出ているのです。

NIHは米国や日本など各国の68の医療機関が取り組む治験の一部を分析した。1063人が対象で、レムデシビルを投与した患者は平均11日で回復したのに対し、投与しなかった患者は15日かかった。回復を早める効果が確認できたと分析した。

レムデシビルを開発する米医薬大手ギリアド・サイエンシズは29日、5日程度の投与でも効果が期待できるとする治験結果を発表した。治療効果があると確定すれば、投与期間を短くでき、多くの患者に使える可能性がある。
(中略)
一方、中国の研究グループは、湖北省の10の病院で重症患者を対象にした治験結果を英ランセット誌に発表した。それによると、投与した158人と、しなかった79人で、症状の改善に差はなかったという。症状が現れてから10日以内に投与した患者に限ると回復は早かったが、症例数が少ないため結論を避けた。この治験は患者452人を目標にして進められていたが、都市封鎖などの効果で患者が激減し、予定していた患者が集まらずに途中で打ち切られた。
治験に詳しい富山大学の折笠秀樹教授は「治療の効果の評価法が異なる」と話し、単純に比較できないと分析した。
中国の治験について、投与した患者には高齢者が多く持病があったことから、効果が現れにくかった可能性も指摘した。
(中略)
米中の治験はどちらも主治医も患者も偽薬か本物の薬かを知らされない「二重盲検」と呼ぶ方法で、患者は無作為に治療薬か偽薬のどちらかを割り当てられた。医師や患者の新薬に対する期待感などの影響を排除できる。

コロナ薬候補「レムデシビル」、米中で治験結果分かれる 2020/4/30 日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58636220Q0A430C2I00000/

アメリカのギリアド社の直属の研究結果なので何が何でも「効果があった」という結論にするでしょう。

これに対して、
アビガンを開発した富士フィルムに関わっている富山大学の折笠秀樹教授が「治療の効果の評価法が異なる」「単純に比較できない」とコメントしているのが興味深いです。

現段階ではまだ二重盲検法(ダブル・バインド・テスト)が終わった程度です。

まだランダム化比較試験コホート研究もメタ分析もやっていません。

正直、この段階だとEBM(医学的根拠)が低すぎます。

薬品として一般向けに使用するのは、かなり危険だと感じます。

統計治験分析の場合、ランダム化比較試験とコホート研究、メタアナリシス分析等に達するまでの縦断的研究で最低でも5年の期間は必要だからです。

アビガンは自民党閣僚の出身県のお墨付き

さて日本が初手として勧めているアビガンはどうかというと・・

アビガンの中間体を製造するという一瞬「?」というニュースが興味深かったです。

宇部興産は22日、新型コロナウイルスに対する治療効果が期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」の中間体の製造を始めると発表した。山口県宇部市内の医薬品工場で7月に生産に着手する。

宇部興産、アビガンの中間体生産 7月から 2020/4/22 日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58343750S0A420C2TJ1000/

中間体を製造するのは別に良いのですが、このニュースの肝は「山口県」です。

安倍晋三首相(2020年現在)で出身県でわざわざやるのは察しやすかったです。

これによりアビガンは国家的なお墨付きを得たことになります。


突然、乗っかかってくるロッシュ社(中外製薬)

「今回はロッシュ社(中外製薬の親会社)は大人しいな」と思っていましたが、急にギリアド社のレムデシビル許可と一緒に緊急許可と称して乗っかかってきました。

スイスの製薬大手ロシュは3日、新型コロナウイルスの抗体検査薬が米食品医薬品局(FDA)から緊急使用の許可を得たと発表した。すでに感染し抗体を持っているかどうかを採血によって調べられる検査で、今月中にも欧米で数千万回分を提供する。同社は正確性について「100%に近い」としている。日本でも5月中に承認申請する方針だ。

ロシュの抗体検査薬、米が承認 正確性「ほぼ100%」 2020/5/3 日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58774710T00C20A5EAF000/?n_cid=SNSTW001

元々スイスのロッシュ社の製造はアメリカのギリアド社なので乗っかりやすかったのでしょう。

日本の薬機法(旧薬事法)がここまでスカスカに通過するとびっくりします。

過去にロッシュ社は「タミフルが新型インフルエンザに効く」と日本で2009年に国策宣伝しました。
当然、先にアメリカ国防省のラムズフェルドを株主にした上で、日本の厚労省が買い込んで日本の(麻生太郎政権の下)で大々的にキャンペーンをしました。
結果、副作用で若年層に精神障害が表出して自殺する事例が相次ぎ、タミフルでおかしくなる=「タミフる」とネット上でバズワードになったほどひどい有様になりました。

今では効果が懐疑的とされタミフルはWHOの必須医療品から外されました。

今回のレムデシビルも全く同じ流れです。

アメリカが日本人の人体実験で売るだけ売って儲けたら引いていく。
それだけです。

「効く」「治る」ということは絶対に分からない

何度も書きますが、

正直、この段階だとEBM(医学的根拠)が低すぎます。「効く」「効かない」以前に「分かりません」。

「分からない」薬品を一般向けに使用するのは、かなり危険だと感じます。

統計治験分析の場合、ランダム化比較試験とコホート研究、メタアナリシス分析等に達するまでの縦断的研究で最低でも5年の期間は必要だからです。

逆を言えば、2020年から5年以内に新型コ口ナウイルスが「効く」「治る」という薬が出たら「100%ウソ」と言っていいです。

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