中国 vs アメリカの建前上の対立が、WHO(中国) vs ギリアド製薬会社(アメリカ)という代理戦争になってきました。

世界の製薬会社の動向については私の1ヶ月以上前の予想は全て的中しました。

私の予想ですが、

1、日本は初手としてアビガンを利用していく。
2、ギリアド社のレムデシビルが世界的に推奨される。
3、日本ではアビガン非推奨になり、レムデシビル常備薬とシクレソニド吸入の併用が推奨される。
4、アメリカのファイザー社から新たな新薬が出てきたら日本でも加えて推奨される。

新型コ口ナウィルス(C○VID-19)改善薬の裏事情と今後の予想

感染症の治療薬の今後~アビガンからレムデシビルへ~


なぜWHOはアメリカのギリアド製薬会社を削除したのか

今回、興味深かったのは、
WHO(世界保健機関)のトップはブルガリア出身の人(2020年現在)。

ブルガリアは中国の属国です。なので中国そのものです。

WHO本部はスイスのジュネーヴにありEU(ヨーロッパ)の代弁の役割もしています。

早い話、Eu欧州ヨーロッパ=中国とワンセットなのです。

これに対して、アメリカの製薬会社ギリアド社のレムデシビルが期待されています。

それが今回、WHO(Eu欧州ヨーロッパ=中国)が唐突にアメリカに対して反旗を翻したのです。

世界保健機関(WHO)が誤ってウェブサイトに掲載した報告書の草稿によると、中国で行われた臨床試験では、患者の病状や血液中のウイルス量に変化はなかったという。

WHOはその後、この草稿を削除している。

レムデシビルを開発している米製薬会社ギリアド・サイエンシズは、掲載された文書は研究を誤解させていると指摘した。
(中略)
ギリアドは報告に反発

レムデシビルを開発したギリアドは、WHOの草稿は誤っていると反発している。

ギリアドの広報担当者は、この臨床試験は対象者が少なく、統計的に意味がなかったため、早期に打ち切られたと指摘。「(WHOの)投稿は研究について不適切な評価をしていた」と述べた。

WHOは草稿削除、ギリアドは反発 BBCニュース – 米ギリアドの新型ウイルス薬、治験失敗か WHOが誤って掲載 BBC 2020年04月24日
https://www.bbc.com/japanese/52407281

これはWHOに対してアメリカのトランプ大統領が「中国寄りだ」と攻撃してきたことに対する抵抗です。

今までWHOは「アメリカのギリアド社のレムデシビルが有効だ」と論文を支持していたのに、いきなり削除しました。

中国 vs アメリカの建前上の対立が、「WHO(中国) vs ギリアド製薬会社(アメリカ)」という代理戦争になったのです。

この構図は、スマートフォンの「ファーウェイ(中国・イギリス) vs アメリカ」という代理戦争とそっくりです。

一方日本は光の速さでアメリカを支持

さて一方、日本はというと・・

「レムデシビル」が近く薬事承認されるとの見通しを示した。抗インフルエンザ薬の「アビガン」についても早期承認を目指す考えを強調した。

レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬として開発が進められた経緯がある。日本が開発したアビガンについては「すでに国内で2000例以上の投与が行われ、症状改善に効果があったとの報告を受けている」と述べた。

レムデシビル近く薬事承認へ コロナ薬候補、首相表明 日経新聞 2020/4/27 19:30
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58543150X20C20A4PP8000/?n_cid=SNSTW001

もう「やると思った」という感想しかありません。

確かに治療薬について多くのサンプル数が確かめられることは有用であると思います。

しかし日本のアメリカ支持の態度が早すぎて、地獄の底までアメリカの言う通りに動いていくのだなと痛感した次第でした。

早い話、アメリカから「ギリアド社のレムデシビルが、WHO(ヨーロッパ、中国)で断られそうだ。日本が買え。」ということです。

日本「はい。もうすぐにでも。翌月にでも日本が大量購入して、日本で使わせます。」という、本来、数年かかる薬事承認にしては異例の速さです。


2020年から5年間で「治った」という薬は信じるな!

前記事でも何度も書いていますが、何度も書いております。

2020年から5年間で「治った」という薬を信じてはいけません。

どんな薬や対処法が出てこようとも、EBM(医療の科学的根拠)によるコホート研究やランダム化比較試験という厳密なテストで効果が実証されるまで最低でも5年はかかるからです。

それからメタアナリシスというメタ分析になります。

アビガンか、シクレソニドか、レムデシビルか、カレトラか。どの薬が本当に効果あるかは最低5年先までは分からない、ということです。

一時的に改善しただけで、まだ再発の可能性もありますし、副作用も未知数です。

理論上の症例回復レベル。副作用も考慮なし。比較的マシというだけです。

逆を言えば、このような薬でさえ「治った」というのが難しいのに、2020年から5年以内に「治った」と銘打つ薬や対処法が出てきたら

「100%デマのウソである」と断言できます。