縄文土器と弥生土器の分布から分かる先住民

政治経済・近代学問

歴史の話はある程度の確信が担保できたら外に出すこと。
更新性も再現性も低いので、形にして流動化させて配布して知的共有を分散投資しておかないと、一人で自己満して死ぬことになります。

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縄文土器と弥生土器の分布から分かる先住民


・遠賀川式土器(おんががわ式土器:弥生時代。北九州から伊勢まで広がる、主に西日本)
・条痕文土器(じょうこんもん土器:縄文時代。主に東日本)

西日本は、「遠賀川式土器」主体で、この領域は、「突帯文土器」の分布とほぼ一致
中部・北陸・関東地方は、「搬入遠賀川式土器+遠賀川式模倣土器」
東北地方は、「遠賀川式模倣土器」のみ
https://ameblo.jp/cypris11/entry-12691459008.html 
なぜ「突帯文土器」は福井-愛知ラインで止まり「遠賀川系土器」は東北地方へと伝播

https://stat.ameba.jp/user_images/20210811/13/cypris11/9c/49/j/o0779036814985319586.jpg?caw=800

https://stat.ameba.jp/user_images/20210811/13/cypris11/ef/2d/p/o0960072014985317211.png?caw=800
https://stat.ameba.jp/user_images/20210813/18/cypris11/0f/e3/p/o0850065614986341492.png?caw=800

国土地理院の日本列島の標高みても緑のところしか住みにくいし、稲作も出来ないし、区画統治しにくかろうと。

なぜ西から来ると中部地方止まりなのか?

こうして国土地理院の地図を乗せてみると、羽島、一宮、江南と横に並んで「江」「島」とつくだけにここまで「海」だったんだなぁと。青や水色地帯。特に名古屋から西。戦国時代の地図のとおり。

愛知県の南側は古代は水没してたわけで、三重県と愛知県の西と、岐阜県の南まで来たら「もうこれより東は中央アルプス三脈と、南には海しかないな…」と思って一度帰ったと思う。
西日本からやけに弥生稲作の波及スピードは速かったが、東日本の土器の普及にズレが生じた。

4世紀頃に後の応神天皇に反抗して武振熊命(たけふるくまのみこと)に討伐された両面宿儺(りょうめんすくな)も飛騨。
これは桜山八幡宮だろう。

壬申の乱で新羅の僧の行心が持統天皇の助命を受けつつも流刑されたのも飛騨。

縄文時代より人はいたが、大和政権から見て完全に外地。
大和政権に討伐対象にされた
土蜘蛛(ツチグモ:縄文人。竪穴式住居に蜘蛛のように這って住む)や、
隼人(ハヤト:弥生人の先住移民。朝鮮から来て南九州が拠点)と同じ。

当時は西日本は琉球沖縄の民族、東日本は北海道のアイヌ民族が支配して対立していた。
飛騨や北陸までアイヌ民族の言語がわずかに残っている。

タックスヘイブンだった機内と飛騨

壬申の乱後、飛騨国(現在の岐阜県の飛騨地方)は律令体制の中でも唯一特殊な国として調・庸の税を免除されていたタックスヘイブン(租税回避地)。日本国を代表してタックスヘイブンを伝統にして良いと感じる。

奈良時代の租・庸・調 https://nta.go.jp/about/organization/ntc/sozei/quiz/1005/index.htm 
平城京の庶民に調・庸の免除があった理由は、京と畿内(大和・山背(やましろ)・河内・摂津・和泉)に住む人びとには、他の地域と異なり、完成していない都の工事や寺院の建設などの雇役(こえき)(給与が支払われる労役)に使われることが多かったため

律令国家の免税(斐陀国) https://nta.go.jp/about/organization/ntc/sozei/quiz/1008/index.htm 賦役令は39条で構成されており、39条目が斐陀国の規定です(斐陀国はのちに飛騨国と書くことになります)。条文の内容は「斐陀国は、調と庸を免除する。
ただし、里(50戸で1里を構成、行政の最末端の機関)ごとに匠丁(たくみよぼろ)を10人選べ

律令制下なのに職人の住む地域はタックスヘイブンしているのは、何かフリーメイソンと同じような思想性を感じる。

大化の改新で物部系の倭人(元華僑)が蘇我系の華僑(当時華僑)を叩いて、五斗米道を基礎に道教のちの陰陽道で権威付け、古事記と日本書紀で神道権威付け物語を書き、律令制で畿内と飛騨だけは増税しませんと守ろうとする。

日本の元号は大化の改新の「大化」が最初であると言われているが当時から中国の漢文古典を引用している。弥生時代~飛鳥時代を経て、物部氏(反仏教、ヤマト政権)vs蘇我氏(仏教、天皇中心)、天智天皇vs蘇我入鹿、南北朝時代に元号が2つに分かれたことも、日本国内で華僑vs反華僑で争っていたから。

飛騨自体が山に囲まれた箱庭。コミュニティが閉塞化しやすく小京都になった。同時に独自のパラダイムが起こりやすい土地。

「リング」の貞子の発祥地のように、東大の福来友吉博士が念写実験をしたのも影響あるだろうなと。

ハレとケのように、対立する概念を作ると秩序は維持できるが、同時にグレーゾーンが必ず生まれてしまう。

おまけ

国土地理院の地図は見てて飽きない。

自分の故郷や自宅近辺とか80年前の航空写真で見てみるといい。

おすすめ設定は

・写真+時系列表示
・標高土地の凸凹→色別標高図
https://maps.gsi.go.jp/index_m.html#14/35.801665/139.715538/&base=ort&ls=ort%7Cgsi-compare-photo&blend=0&disp=1&lcd=gsi-compare-photo&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

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