「塾漬け」という金持ちがする育児放棄の方法

心理学・精神医学

高学歴者が子どもの頃に、親に塾漬けにされて遠回しに育児放棄(ネグレクト)されるようなもの。
金持ちの育児放棄(ネグレクト)の方法は子どもの「塾漬け」です。

「いやいや結果的に良い点が採れたり、良い大学に入れたりして良いことばかりじゃないの?」

と思うかもしれませんが、心理的には最悪の結果をもたらします。

自分自身に自信が持てなくなる

学童期に塾付にされた結果、本人は自分本位の動機ではないので、自分のステータスや結果に肯定感を持てなくなります。

自分が行動して褒められるほど、自己矛盾している自己嫌悪に苛(さい)まれます。

大人になった頃にうつ病や統合失調症などの精神病、自傷行為や自殺企図、暴力、アルコール依存症となって必ず表出してきます。

そもそも勉強することは、あなたが決めたことではない。
あなたの自発的な行動ではないからです。

善意や恥を人質にする毒親

卑怯な親は「無理矢理にでも勉強をやらせてやる!」とはしません。
それをやると「自分が悪い人」と思われるからです。
暴力でやらせて、暴力で反対されるのを恐れているからです。

なので本人に「やりたいか、やりたくないか」を聞くくせに、最初から本人に「やりたい」と言わせるように仕向けます。

無理矢理にやらせるよりもこちらのほうが害悪です。

「やらない」という選択肢を選べば、
「そうやって諦めるんだね」「やる気が足らないんだね」
と言ってきます。

押し付けられた側は「親に嫌われたくない」「悪いように思われたくない」という善意から、「やります」と自分にウソをついてやり始めてしまうのです。

ここが悲劇の始まりです。

その後から親が続けて言ってくるのは「自分でやると言ったんじゃないか」「私は知らないからな」という自己責任論への丸投げです。

「やらない」「やる」のどちらの選択肢を選んでも、あなたは負の感情、劣等感(コンプレックス)を植え付けられることになるのです。

このように幼少期の卑怯な親に「操作された」「洗脳された」ということに気が付かなくてはなりません。

過去にこの体験があると、そもそも何をして成果を得たとしても「ニセモノ」として実感がなく「親の言いなりになってしまっている!」という自虐が強まります。

本当にあなたのやりたいことはなんでしたか?

なんで親は子を塾漬けさせようとしてくるのか?

はっきり言えば、「子どもを捨てたい」「自分は自由に生きたい」というのが親の本音です。
その結果、「育児放棄(ネグレクト)したい」となっているのです。

ただそれをそのままダイレクトに言うと「悪い親」になってしまいます。

なので「私は真面目にしっかりやっている」という反対に、他人のせいにして他人の価値を下げようとするのです。

「私の子が悪い」「塾の先生が悪い」「学校の先生が悪い」とへ責任転嫁させる行動をします。

根底のところでは親自身の自己肯定感、自己効力感のなさ、親自身の幼児的な未熟さです。

それが「塾漬け」という「善意の皮をかぶった悪意」という形になっているのです。

私の塾漬け体験談

私自身も月月火水木金金(土日返上で働くこと)で塾漬けにされました。

学童期は、塾を3つ(毎日あり)、家庭教師を週3日、ピアノ教室までやっていました。

すべて私がやりたいことではありませんでした。

「100点ではない!これは勉強が足らないせいだ!塾を増やす!」
→8割採れたらええやないか。

「また塾が増えた!出費が増える!どうしてくれるんだ!送迎するこちらの気持ちにもなってみろ!」
→いや、あなたたち親が勝手に追加して、私に一言も相談もなかったじゃないか。

「どうして勉強が深夜になるんだ!不規則な生活になって!生活コントロールもできないのか!」
→いや、2つも塾を掛け持ちしたら帰宅時間も遅くなって宿題もできないだろ。

そしてテストの点が低いと、食事抜きにされたり、深夜のお墓に捨てられました。

塾付けにする→出費で親のストレスが増える→不規則な生活で私のストレスが増える→テストの点数が下がる→塾漬けにする・・
このループが長年続いていました。

「この親はアホなのか」としか思いませんでした。

勉強して良い点を採れば採るほど、親の言いなりになっているようで嫌悪感と吐き気がありました。

よく今の自分を見て「あの苦労があったから今があるんだね」と親の苦労を美談のようにする人がいますが、
私は微塵も思いません。


人間は、親の洗脳に屈してしまい、過去の嫌な経験の肯定をやってしまうと、他人にも同じ苦痛を再現しようとするからです。

「あの暴力にも私のためを思ってやってくれたんだね」というDV(ドメスティックバイオレンス)の病理と同じです。

「今考えると親はアホだった。私はあぁならないようにしよう」と「反面教師」にならなければなりません。

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