自粛生活で高齢者の認知症患者の数は増えるでしょう。
特に孤立的な独居老人に顕著に現れるはずです。
不安を話す相手もなく、不安を煽られ続けるだけだからです。
元から認知症であれば進行します。
BPSD(周辺の行動心理症状)が表出していくでしょう。
BPSDは気付きにくい
認知症へ向かう初期症状としてBPSDは中々気づきにくいです。
妄想や暴言や睡眠障害が起こるのでうつ病傾向との鑑別が難しいからです。
同居家族がいると、見分けることが出来ず、単なる迷惑老人として虐待や介護者うつに繋がることもあります。
私の認知症の祖母の体験談
私自身の認知症の祖父母の体験談だと、
睡眠障害+妄想のコンボが特にしんどいです。
妄想→寝れない→家族起こす→暴言→妄想→寝れない…のループで介護者を何度も深夜に起こしにきます。
もちろん怒ることもなく「おばあちゃん、不安だったんだね、何もないから大丈夫だよ。」と共感的な対応をして再度ベッドに戻ることを促しますが、それすらも30分後には忘れて何度も何度もまた起こしに来るので、こちらも眠れなります。
祖母は終いには深夜に「どうしてみんな秘密にするの!私だけノケモノにして!」と本当に何もないのに、妄想で逆ギレする始末。
なので介護する側はだんだんと腹立たしくなる気持ちは分かります。
そして認知症の老人の場合、日中が暇すぎて寝てしまうと、深夜に眠れなくなります。
だから深夜に介護者を起こすという悪循環が生まれます。
デイサービス等で日中起きる口実があればいいですが、現状のように自粛でデイさえないと昼夜逆転しているでしょう。
初期であれば貼り薬で改善する
上記の事例は、私の祖母が高齢者施設へ入所する直前の様子でアルツハイマーが進行した状態です。
日常生活や軽い物忘れが続く程度であれば、一度病院で検査することをおすすめします。
しかし「あなた認知症でしょ!病院へ行くよ!」なんて言っても「ワシは病気ではない!」と突っぱねられるだけでしょう。
脳神経科や物忘れ外来に家族が事前に予約して、「病院から健康検査のお知らせがあったから行ってみようか」くらいに連れ出すと良いです。
レントゲンで脳を投影すれば脳の萎縮や出血で認知症かは分かります。
初期の頃であればパッチと呼ばれる湿布のような貼薬で改善があります。
そのまま放置して進展するよりは、遥かに症状の緩和が見込めます。
まずは脳神経科や物忘れ外来へ行くことをおすすめします。