前回
ドイツ一人旅②~フランクフルト空港→マンハイム編~
の続きです。
- マンハイム駅
- ハイデルベルク駅
- ハイデルベルク駅前の噴水
- Heidelberg(ハイデルベルク)の人体の不思議展
- 人体解剖と墓掘り人のブームの歴史
- ハイデルベルクの街並み
- アルテ・ブリュッケ (Alte Brücke)
- Heidelberg(ハイデルベルク)のSchnitzelhaus Alte Münz(シュニッツェルハウス)
- ドイツ・ハイデルベルク城からの旧市街とネッカー川
- ドイツ薬事博物館 Deutshes Apotheken-Museum(オットーハインリッヒ館)とフリードリヒ舘
- 最古の薬剤師(薬局)のエンブレム
- ハイデルベルク城の裏山ケーニヒストュール
- ハイデルベルクのクリスマスマーケット
- Schneeballen(シュネーバレン)
マンハイム駅
マンハイム駅からハイデルベルクへ向かいます。
電車で20分と近い
ハイデルベルク駅
模型が良いですね。
2Fがハトに侵略され、券売機の上に仏教の阿鼻地獄にあると聞く剣山刀樹(けんざんとうじゅ)が植樹されておりハト戦の根深さをうかがえる。
ハイデルベルク駅前の噴水
Heidelberg(ハイデルベルク)の人体の不思議展
「KORPERWELTEN Museum – Anatomie des Glücks(BODY WORLDS Museum – 幸福の解剖学)」へ行きました。
ドイツ・ハイデルベルクの「KORPERWELTEN Museum – Anatomie des Glücks(BODY WORLDS Museum – 幸福の解剖学)」
1998年〜2003年頃に日本での「人体の不思議展」と聞いてピンとくる人はいるだろう。
その常設展です。
人体解剖と墓掘り人のブームの歴史
人体解剖は18世紀頃までは禁止されていました。それはキリスト教が理由です。
キリスト教でなぜ死体解剖禁止だったか。
「最後の審判」(キリスト教徒のみが救われてそれ以外は地獄へ行く)で、「この世」で「土葬」した人間が「この世」で復活する(あの世ではない)ので、解剖されたり火葬されていたら出来ないと考えるからです。
※だからホラー映画やゲームでゾンビが出てきても倒して良いのは「最後の審判前に復活している」ので、教えに反している「キリスト教徒ではない」「異教徒」なので倒して良いという論理があります。
18世紀のイギリスで解剖学者に雇われの死体盗掘人(墓荒らし)に象徴されるように死体解剖ブーム流行る以前まで、キリスト教では死体を解剖すると土葬後、この世の最後の審判で復活できないと教会の地下とかでコソコソやるしかなかったのです。
教会の地下で隠れて解剖したのはそのため。
当初は死刑囚の死体を奪い合っていたが、次第に墓に序列がつくようになりました。
貧乏人の墓は浅くしか掘られず、金持ちの墓は深く掘ってもらえる。盗まれにくくするため。
死体解剖保存に関しても「キリスト教では死体解剖禁止」「死体盗掘人ブーム」と同じように、解剖すれば宗教や倫理上の圧力があり、解剖を解禁すれば違法人体売買と、相互問題がありました。
死体が宗教的な圧力で解剖できなかったために欧米で医学の歴史は遅れました。
それどころか今でも欧米では人体実験どころかサルでさえ同意書が必要な実験が倫理上、無理なのです。
中国及びアジアなら気兼ねなく合法的にサルでもヒトでも人体実験できるのです。
こういった経緯で人体の不思議展の人体提供をアジアから仕入れたのでしょう。
しかしアジアで開催された人体の不思議展は同意を得たドナー以外にも「中国共産党が生きたままの人間を拷問代わりに標本にして売ったのではないか?」という疑惑から非難の的になりました。
ここで書くと趣旨から外れるので詳しくはこちらで書きました。
人体プラスティネーションの作り方~懐かしき人体の不思議展~
ハイデルベルクの街並み
謎の日本料理屋が度々ある
アルテ・ブリュッケ (Alte Brücke)
ドイツ・ハイデルベルク城下のアルテ・ブリュッケ (Alte Brücke) の古い橋。
1284年頃から修復されながら現存。リッカー側の沿いの道は哲学の道と呼ばれゲーテやショパン等にも好まれた。
ドイツ・ハイデルベルク城とその城下が、岐阜城と京都嵐山・渡月橋が合成される。
山の頂上にあってロープウェイ等で登って街を一望する感じや、
古い橋があってその周辺が昔の寺院仏閣の観光地で盛り上がっている感じが。
Heidelberg(ハイデルベルク)のSchnitzelhaus Alte Münz(シュニッツェルハウス)
グーグルマップで見ていても入り口がわからず周りを30分ほど3周してやっと分かりました。河川の道路側にあるようです。
Heidelberg(ハイデルベルク)のSchnitzelhaus Alte Münz(シュニッツェルハウス)にて。
シュニッツェルもビールも過去最高の美味しさです。
ドイツ語圏名物シュニッツェルをメインにクリームマッシュルーム辛子味やモッツァレラ生ハム味など多様。クリームマッシュルーム辛子味のほうが美味しかった。ここはお店の特製ソースがとにかく美味しい。私の中のシュニッツェルのランキングの上位に来た。
私はアルコールが苦手なので、ビールではなくラードラー(Radler、ビールとレモネードを混ぜたレモンビール)に。甘くて飲みやすくて上手い。私の中のビールのランキング過去最高をぶっちぎった。
ドイツ・ハイデルベルク城からの旧市街とネッカー川
ドイツ・ハイデルベルク城からの旧市街とネッカー川を遠望。
京都アニメーションの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の聖地の一つでもある。
生まれるのが600年以上早かった天才フリードリヒ2世 (神聖ローマ皇帝) もいた時期があるようだ。
薬剤師の誕生 役に立たない(あるいは人体に危険な)薬を売りつけいい加減な診断をする医師に対して、医師が薬剤師を兼ねることを禁止した法令。医薬分業制度が生まれ、現在でも広く一般的な制度
この人物はニーチェが(珍しく唯一)尊敬していた人物。私も尊敬している。
ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの分岐となったホモ・ハイデルベルゲンシス。
単にハイデルベルク城からローマ皇帝が出たスゴイというだけではなく、なぜあの土地が歴史の接合点にあるのか。
ドイツ薬事博物館 Deutshes Apotheken-Museum(オットーハインリッヒ館)とフリードリヒ舘
ドイツ薬事博物館 Deutshes Apotheken-Museum(オットーハインリッヒ館)とフリードリヒ舘。錬金術から薬品、実験器具、家具調度品まで16世紀からの医学分野の文書や書籍まで。世界で最大規模の展示。
本来の目的で行きたかったのはここ
ドイツのハイデルベルク薬事博物館とスイスのバーゼル薬学歴史博物館。
近隣なので置いてある器具も似ている。
「昔」の手術器械といえば本来こういうの。逆に殺意すら感じる。錬金術の怪しさも満点のやつ。
バーゼル薬学歴史博物館にて(2019) pic.twitter.com/IyUSKVxx3d— Tokey_Neale(tokita kenichi)🌍🩺⚕ (@tokeyneale) August 5, 2021
過去記事
スイス一人旅②~バーゼル編~ BIS、クリスマスマーケット
メディカル(医療)の語源のメディチ家に象徴されるように、中世の貴族と僧侶が聖書片手に神を語って増税しまくってる腐った時代から、錬金術師から薬学、医薬分業へと、リベラル・アーツで医学を人の手に切り離して近代科学へ向かわせたルネサンスからの人文主義者(ウマニスタ)が本当に立派です。
フリードリヒ2世(シチリア王、ローマ皇帝)はまさにその先駆者でした。
「メディカル」という神の濃度の強い呼び方を「メディスン(メディカル サイエンス)」にすることで人の手に操作可能になるように薄めた歴史。リベラルアーツ。
メディカル(medical)とメディスン(Medicine)。医学の、医療のと同義語のように使われるが時系列がある。
メディカルは-alで神の、古代からの。
メディスンはmedical Scienceで神から派生して、人間が操作するもの。
だからメディチ家は神から医学を人の手に。医薬品(Medicine)を売った。
過去記事
イタリア旅行4【フィレンツェ編その1】~アカデミア美術館の巨大ダビデ像とピエタ~
ドイツ医学の現状として、求められることの難易度はものすごく高くて技術を優先している割に、アフターケアが恐ろしくずさんで日本以下だというドイツ日本人医師の意見を聞いて何か納得した。
臨床と学術を両取りしていくと、臨床の方が能力がある程度で均一化され、質的な少数症例で途中からどんぐりの背比べになる。
やってる臨床の特異性を出すために「外国の概念で再定義して同じことなのに謎の横文字化」が始まってしまう。
研究手法が量的な統計に乗せられないのでそこ止まりになる。
最古の薬剤師(薬局)のエンブレム
ハイデルベルク城ドイツ薬事博物館。最古の薬剤師のエンブレムですが何か本地垂迹した感。土着の魔術や錬金術やってたところに当たり障りないよう権威の神話で後付け解釈したかような。
おみやげで注射器型のボールペンを買いました。なぜかお土産の売店の人がバリバリの日本語の日本人のおばあさんでした。長年やっているそうです。
ハイデルベルク城の裏山ケーニヒストュール
登山鉄道でハイデルベルク城の裏山ケーニヒストュールへ
なぜハイデルベルク城の裏山ケーニヒストュールに登山鉄道ケーブルカーで登るほどの場所があったのか。今はテレビ塔目的ですが、昔は天文台だったのですね。
Landessternwarte Heidelberg-Königstuhl
ドイツ・ハイデルベルク城とその城下が、岐阜城と京都嵐山・渡月橋が合成される。
山の頂上にあってロープウェイ等で登って街を一望する感じや、
古い橋があってその周辺が昔の寺院仏閣の観光地で盛り上がっている感じが。
山の上のホテル
頂上に到着すると雪が積もっていました。寒い。
王様のイスという頂上を体感できるイスがあります。
360°画像も撮影してきました。
ハイデルベルクのクリスマスマーケット
たくさんの人で道に迷いました。
フラムラクス(Flammlachs)大きなサケの切り身をたき火で炙った食べ物。これは本当に美味しいです。
Schneeballen(シュネーバレン)
Schneeballen(シュネーバレン)。クッキーのチョコレート雪玉。
ソフトボール大にクッキーが握られてチョコレートで固められている。様々な味の種類がある。
輪切りにすると頭部MRI矢状断の脳の解剖図が展開される。