ドイツ・ハイデルベルクの「KORPERWELTEN Museum – Anatomie des Glücks(BODY WORLDS Museum – 幸福の解剖学)」
1998年〜2003年頃に日本での「人体の不思議展」と聞いてピンとくる人はいるだろう。

常設展示をしているのはドイツのハイデルベルク、ベルリン、グベン。オランダのアムステルダム。
それ以外は短期間だけ開催されて問題視される前に終わるような挑戦的なチョイ見せを繰り返している。

グンター・フォン・ハーゲンス(Gunther von Hagens, 1945年1月10日 – )解剖学者。合成樹脂を用いた人体保存法プラスティネーションの開発者。主として死体に関わるビジネスを行っているため「死の医師」の異名を持つ。ハイデルベルク大学博士。

人間のシ体を輪切りにスライスにした標本
他の臓器は取り除き血管網だけを選択的に残した標本
胎児を子宮に入れた状態の妊婦のシ体の実物の標本
皮膚を剥がされて筋肉や内臓だけになったシ体の実物標本がスポーツ
動物のシ体のプラスティネーション標本等々等々、従来一般には見られない死体標本

人体の不思議展では本物の解剖人体がそのまま保存展示してある。
世界各国で展示禁止させる前、2003年頃に日本に来たときに見に行ったことがある。
医学部の解剖実習では乾燥して茶色の遺体を触るのでここまで良質な状態の死体解剖図は見ることはできない。

展示死体の写真撮影は自由であり、ハイデルベルクの地元でも医学生や社会見学で学生が学んでいるようだったので問題はなさそうではある。
人間の人体解剖を暴露した素晴らしい展示。
しかしアートとして展示した結果、人体に対する冒涜的な批判が起こった気持ちも理解する。子宮胎児コレクションなど。

ハイデルベルクの人体の不思議展の常設展示。
写真撮影は自由なのに、死体まんまの画像を公然とアップロードするとそのSNS媒体でアウトなのは社会への問いかけ的なものを感じる。
例えばヌ一卜゛モデル撮影自由なのに、ネットにアップロードした瞬間に自分がアダルト違反で消されるようなもの。

NEWAGEARTCUT No.188 人体の不思議展 Body Worlds (Körperwelten)

さすがに一週間ごとの子宮内の胎児の死体をコレクションしているのは解剖参考資料と倫理観の間で揺れるものがあった。

ドイツ医学の現状として、求められることの難易度はものすごく高くて技術を優先している割に、アフターケアが恐ろしくずさんで日本以下だというドイツ日本人医師の意見を聞いて何か納得した。

術後の合併症や創部感染がスルーされていくのは中々の流れ作業。

写真撮影自由だったので、ここで死体の写真を載せたいが、違った規約によって消される可能性があるので自重しなければならない。

KORPERWELTEN Museum – Anatomie des Glücks
BODY WORLDS Museum – 幸福の解剖学

Körperwelten – Das Original (DE): Aktueller Katalog zur Ausstellung

この本を買いました。日本での展示の様子も書いてあります。

あのときの思い出を今

“NEWAGEARTCUT No.188 人体の不思議展 Body Worlds (Körperwelten)” 1998

読んではいけない本を読んでる感はある

4コマ漫画みたいにホルマリン漬けとアセトン漬けを簡単に描いてあるけど、
死後2時間以内の死後硬直前とか、
-25℃のアセトン冷却置換とか、
一ヶ月の真空ポンプ負荷とか、

普通に個人ではコストがかかりすぎて出来ない。

人体プラスティネーションの作り方。しかしこれを知ったところでコストもかかり道具も技術もないので真似できない。