スイスのチューリッヒ中央駅からバーゼルというスイスの西の都市まで向かいます。

前記事
スイス一人旅①~チューリッヒ編~

元々このスイス一人旅は休養も兼ねて友人に会うためと、あるミッションのためでした。

スイスでの電車の乗り方やバーゼル駅の行き方も前記事で紹介しました。
スイスで電車の乗車券切符を買う方法【スイスの電車の乗り方】

チューリッヒ中央駅からバーゼル駅へ行く方法【スイスの電車の乗り方】

OBBのIC3(特急)で行きました。バーゼルまでは1時間ほどです。


バーゼル駅

バーゼルSBB駅。ドイツとフランスの国境駅でもあります。1907年建設。

BIS(国際決済銀行)

バーゼル駅の目の前にあります。

このスイスのBIS(国際決済銀行)がアメリカとヨーロッパ全体の上位機関です。

BIS(ビーアイエス)国際決済銀行 隠された歴史

アメリカの中央銀行FRB、ヨーロッパの中央銀行ECB。
ドル、ユーロ…世界中でどんなお金が使われていようとも、最終的にはスイスのBIS(国際決済銀行)に持ってきて決済します。

1930年に設立された中央銀行をメンバーとする組織で、スイスのバーゼルに本部があります。
昔はバーゼル駅の前のチョコレート店の一角にある一室でしたが、ナチスドイツが負けた賠償金で建てられました。

日本だとBIS(国際決済銀行)は、天皇がGHQに奪われないように戦時中に日本中から集めた貴金属を決済した場所です。

バーゼル規制(BIS規制)を日本に適応してバブルを終わらせた場所、そしてこれからバーゼル3で日本にトドメをしてくれる場所でもあります。

スイスの永世中立国というのは2つの意味があって、戦争なくて平和という表向きと、敵国だろうが何だろうが中立だからカネもってきたら決済するというBISの裏向きの理由があります。
その資産を守るために軍事武装しています。

スイスはシュゲン協定内なのにEUに加盟してないのもBIS絡みから。アメリカが作ったようなものなので、EUイギリスとは少し距離をおきたいのです。


ティンゲリーの噴水

エリザベーテ教会(Offene Kirche Elisabethen)

スイスのバーゼル劇場の隣にあります。
19世紀の教会。高さ72メートルの鐘楼と尖塔があります。

旅先ではトイレが有料ですが、大きな教会行けばだいたい無料で利用できます。
しかも信者の方が信仰深いので優しいです。

自分を愛するように他人を愛しなさい。善きサマリア人のたとえ(新約聖書ルカによる福音書10章25節-37節)

正面にZurich(チューリッヒ:スイスの保険会社)とAXA(アクサ:フランスの保険金融グループ)の支店がありました。
いかにもスイスらしい感じです。


バーゼル大聖堂(Basel Minster)

バーゼルにある最も大きい教会です。無料で入れます。大聖堂前でクリスマスマーケットもやっていました。

ライン川とホフマンラロッシュ本社

ライン川にあるホフマン・ラ・ロシュ本社。
日本の中外製薬の親会社です。
抗不安薬バランスやセルシン。インフルエンザ治療薬タミフルを製薬しています。

タミフルは現在(2019年現在)、WHO(世界保健機関)の必須医薬品ですが懐疑的な研究結果が相次いで今後の除外対象になっています。

2008年頃にアメリカのラムズフェルド国防長官経由で新型インフルエンザ流行らせキャンペーンでタミフル売りまくったのは有名です。

ホフマンラロッシュ社の大株主がアメリカで、タミフルを売りたいがために「新型インフルエンザにタミフルが効く!」と世界中でキャンペーンしました。
日本もその時期に今まで以上に「インフルエンザがやばい!みんな病院でタミフルを!」と危機を煽りました。
当時の日本人はそんな裏事情は知る由もありませんでした。
その副作用で小児に精神異常者や自殺者が出て、タミフル=精神異常という代名詞として揶揄されました。

2011年には明治が3.11でセルシン混入のバッドニュースで大暴落した株価を回復させるために「インフルエンザがやばい!みんな明治のR-1ヨーグルトを!」とキャンペーンして、スーパーでR-1ヨーグルトが空になり、株価を回復させました。

やっていることは同じです。

インフルエンザ対策に明治のR-1ヨーグルトが良い、というステマ~比較検討実験の重要性~

ライン川で黄昏れていたら正面に虹が出てきました。
日本ではちょうど夜0:00ジャストでした。何となくいろいろ考えさせられました。

ホフマンラロッシュ本社のあるスイスのバーゼルのライン川からだと、ドイツとフランスの国境が同時に重なってるので行き来しやすいです。

なんでホフマンラロッシュ本社は、バーゼルの市街から離れた場所にあるのだろうと思っていましたが、バーゼル市街から直線状に見えるという景観が理由でした。
バーゼルの市街からスイス銀行を挟んで、ちょうど左奥にホフマンラロッシュ本社が見えるようになっている。

ライン川も大きいかと思っていましたが長良川サイズでした。貨物船が流れていました。


バーゼルのクリスマスマーケット

バーゼルではBarfüsserplatz(バールフュッサー)広場が最大クリスマスマーケットです。

バーゼルもクリスマスマーケットはとてもロマンチックです。

しかしバーゼルはチューリッヒより一桁多いんじゃないかくらい物価が高かったです。

高齢傾向も見受けます。バーゼルのクリスマスマーケットの価格を見て「チューリッヒに戻ったら買お…」と感じました。

バーゼル美術館(Basler Kunstmuseum)

バーゼル美術館に行きました。
museum(ミュージアム)はドイツ語でKunstmuseumと書くそうで、接頭辞のKunstだけ読んでしまいmuseumだと気づかず少し道を迷いました。

入り口でチケットを買い、「Ku」と書かれた緑色のシールをもらって服に貼って入りました。

絵画を解説すると長くなるので画像だけ流し見して下さい。

人の子 / 「The Son of Man 1964」 ルネ・マグリット バーゼル美術館

その他、マグリット

「Perpetual motion」1935 by Rene Magritte。ルネ・マグリット。バーゼル美術館。

まさか今回行けたバーゼル美術館に偶然にもジャコメッティとルネマルグリットの作品があるとはびっくりしました。

両者ともシュルレアリスムの系譜。内的世界を超現実的に捉えています。

アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti)バーゼル美術館


貴重なヴォー州の白ワイン

カフェレストラン・バーのGifthüttliにて。

お肉の煮込みとヴォー州の白ワイン(Epesses Les Chapelles Jean Vogel)を頂きました。

あまり知られて今園がスイスのヴォー州の白ワインはヨーロッパでは有名です。
スイスは自国消費だけの少数生産で外国にはほぼ出回らないため希少です。シャルドネに近い。
日本ではオークションでしか手に入らないそうで、スイス現地に来たら是非飲んでおきたい逸品です。

喉越しがジュースのように飲みやすく、甘くて舌触りが良いです。

隣りに座ったおじいさんが「これを選ぶとは分かってるね!」とやたら話しかけてきました。

飲食店はドイツ料理が多いですが店員がフランス語だったりするので、フランス語のほうが馴染みのある私はありがたかったです。

どちらかというとGifthüttliはチーズフォンデュやシュニッツェルも有名です。
ただ私はこのあとにオーストリアのシュニッツェル本場で食べたかったのでここでは注文しませんでした。
食べ比べたい方はここでのシュニッツェルをおすすめします。

その他、私が行こうと思っていた場所に
1777 Kaffee – Restaurant – Barのサンドイッチもありましたが、今回は割愛しました。

ただでさえスイスは世界一物価が高いのでどうしても食事ごとに30〜40CHFくらいかかる。

場所にもよりますが毎食2500円~5000円程です。

バーゼル薬学歴史博物館

バーゼルはノバルティスやホフマンラロッシュに代表されるように古くから薬学に秀でていました。

バーゼルの薬学歴史博物館には1700年頃から日本からの輸入品もコーナーで展示されていました。

バーゼル薬学歴史博物館~江戸時代の日本の薬品、錬金術師ホーエンハイムに学ぶ~


バーゼル大学

スイスのバーゼル大学を見学。心理学者ユングの出身校です。
ニーチェ、ヤスパース、カール・バルトも教師を勤めました。

スイスのチューリッヒ大学もそうでしたが、住宅団地の一角のような場所にあって分かりづらいです。
しかもヨーロッパは立地建築構造上、「四角」でテリトリーを考えています。
一つの建物を中心に、その周りを四角で囲います。
そして「入り口は一つだけ」で、周りをフェンスで囲むので、「入り口」を見つけないと、その場所の入り口が分かりません。
その入口が建物の正面にあるとは限らず、後ろにあったり、横にあったりもします。
これが非常に迷わせる原因になっていると感じました。

バーゼル大学病院

手術室の中央材料室が普通に入り口の外の窓から丸見えだったのがびっくりです。歩道の真横にあるので通行人からも丸見えでした。

そしてバーゼル大学病院も見学させて頂きました。
大学病院らしいキャンパス型病院です。
国立大学キャンパスサイズ。

チューリッヒ大学病院よりは環境的には良いと思いました。しかしネットの評価がひどく低いです。

ここでもチューリッヒ大学病院と同じく待合場などなし。ロビーそのまま病室でした。また1Fには婦人科、心療内科、手術室がありました。

バーゼルの野菜売り場

バーゼルのビアガーデン

クリスマスマーケットに乗じてビールの飲み比べ会場になっていました。

チューリッヒに戻る

またチューリッヒに戻ってきてMillennium(ミレニアム)という場所でケバブを食べました。
スイスでは人気のケバブ店です。ケバブ店の割には店主が潔癖症なのか厨房からテーブルまで綺麗で清潔で好感が持てました。

ラム肉とケバブのミックスを食べました。
いつもケバブを食べると生地が多すぎて食べきれないので中身だけ。これだけでも大量です。23スイスフランほど。
右上のSANBENEDETTOのピーチジュースが美味しかったです。私の前に買った人が勧めてくれました。

スーパーだと右上のブラックティーも甜茶のような味がして美味しかったです。オーストリアの旅に向けて買い込みます。

スイスの一日で家族親戚のお土産買ったら180CHF(約2万円)は使いました。
現金200CHFも使い切り。外食5000円。スイスフランだと本当に物価高いです。よくこの物価で生活できるなぁと思います。

スイスフランも円や金と同じく急激な為替変動の少ない通貨の一つです。
だから安全資産としてFXでは変動の大きい通貨と掛け合わせられます。
しかし価格維持の方法がスイス銀行の介入維持なので、唐突に上限や下限を設定されてスイスフランショックのようなことが起こり得るのです。
昔、スイスフランのシステムトレードしてたとき、運用成績が悪くてポートフォリオからスイスフランは弾きました。
それからスイスフランショックがあったので本当に追証リスクが危なかったです。

続いてオーストリア・ウィーンへ向かいます。

続き
オーストリア一人旅①~ウィーン編~ シュテンファン大聖堂とウィーンでおすすめの店