赤ちゃんが子宮から産まれることは知ってるけど、
10分後程度に胎盤という赤ちゃん乗せてたベッドも後追いの第二弾で出てくることは、
世の中の男性の99%は知らないだろうと個人的に思う。
産婦人科での経験
私も産婦人科の実習時、出産後のチだらけの胎盤をベースンに入れて処理してましたが、陸に上げた深海魚のようにプルプル。
しかし産んだ本人すら見る機会はなく人知れず埋葬されていました。
確かにこんな赤いものを、赤ちゃん誕生の祝福の余韻のときに、本人に見せる意味は何一つないのですが、何か禁忌に触れてる感じがありました。
仕事でもアンプタで四肢せつ断した手や足、剥離した胎盤、アッペの虫垂、ラパコレの胆のうや緑色の胆石等々、
身体から離れると疎外されるので、物質に感じます。
しかし胎盤は、何か「受肉」したら「復活」するのではという禁忌なものを感じた古代人の気持ちは何となく分かりました。
胎盤は埋葬されている
加えて、出てきた胎盤(胞衣)は産汚物として墓地埋葬法の対象になるので、人知れず葬式されてることは、
男性どころか産んだ本人の女性すらも99%知らないと思う。
胎盤が後から出てくることを知らないことの問題点
SNSでの反応を聞く限り、男性どころか、何度も出産経験ある女性すらも、赤ちゃんを子宮から出したあとの数分後に、胎盤も子宮から出してたことを知らない人が多いのだと知りました。
胎盤剥離は肉眼で目視することがないし、ドレープで見えないので気付かないかもしれませんが…
人類誰しも1回で「2度」出すのです。
胎盤剥離は、経験者の産婆さんがいて「赤ちゃんのあとに、数分後に第二弾で使い終わったベッドも生むのよ」と教えてもらわないと、
胎盤をし体と勘違いして「本当は双子だったのに、片方は死んでしまった」と誤った解釈する人は山ほどいただろうと。
マタニティな罪悪感と反動で母性が強化されてしまうのかもしれません。
かつては胎盤処理業の会社もあった
かつて感染症によって胎盤が産汚物としての認識が広まり、胎盤処理業の会社の株を産婆が持つようになって儲けている時代もありました。
歴史的に祀られている
子宮から赤ちゃん出た後に、必ず時間差でもう一つ何か変なかたまりが出てくるけど、
よく分からないから、分身として、保管してコレクションしてみたり、神社に祀ってみたりしてる歴史が、縄文時代以前からあるのが興味深いですね。
おそらく胎盤を赤子のし体と勘違いして命名してしまい「水子供養」で「お地蔵様」にした事例って、かなりあるのではないかと思います。胎盤の墓。
現代で考えると「乳歯の墓」のようにあまり意味はないですが、
胎盤の歴史を見て察するに、かなりの高確率で、儀式的に剥離した胎盤を食べさせられる民族的な風習って、どこの国もあったろうなと。
誕生の祝福と同時に「お祝いのステーキ肉です。食べて下さい。」と言わんばかりの形状をしているので、胎盤食が根付いた経緯も分からなくはない気がします。
しかし胎盤で再利用できる部分は少なく、出産後すぐの胎盤やさい帯血の造血幹細胞を再利用できるくらいしかないのです。