私の実家の救急箱の常備薬には最低限の医療用医薬品が揃っています。曽祖父が医師で、祖母と私は看護師。代々医療従事者の家系です。
今はネットでもお薬が手に入るようになったので、参考程度として、みなさまも常備薬を揃えておくと良いかもしれません。
お薬は、使用上の注意をよく読み、用法・用量を守って正しくお使い下さいね。
火災・津波・台風・竜巻・大雨・断水・落雷・土砂崩れなどの災害、疫病、感染症、戦争、金融危機、世界恐慌、このような未曾有の危機的な出来事はいつあなたの身に起こるか分かりません。
今後は国民皆保険制度がなくなり、医療の負担額が増す可能性もあります。
病院へ行くだけで高額のお金がかかる・・
薬価が上がり、薬のお金が払えなかったりもしてくることもあるかもしれません。
そうならないようにするには、普段から健康に気をつけておくこと。
事前に最低限の病気には自分で対応できるようになっておくことが大切です。
ビックスドロップ
ビックスドロップは大正製薬が出している薬です。
のどの痛みを緩和します。しかも美味しいです。
特に風邪のひきはじめは、鼻水が出て、口呼吸になりやすいです。
口呼吸になると、喉にバイキンが入って、感染します。
早い段階で、ビックスドロップで喉を粘膜保護すると良いかもしれません。
また、
風邪のひきはじめで、鼻が詰まったら、点鼻薬で鼻腔を開放することで口呼吸を防ぐこともできます。
かぜ薬
スタンダードな風邪の緩和に使う風邪薬は必須です。
かぜの諸症状(せき、たん、のどの痛み、くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和に。
整腸剤
スタンダードな整腸剤です。
被災時は偏った食生活になります。腸の働きが弱まり、便秘や下痢が起こることもあります。
飲む乳酸菌で腸の調子を整えられるように救急箱に用意しておくと良いでしょう。
痛みに 解熱・鎮痛剤
解熱・鎮痛剤も必須です。
痛みにはいろいろあります。
歯痛・生理痛・咽喉痛・関節痛・筋肉痛・神経痛・腰痛・肩こり痛・抜歯後の疼痛・打撲痛・耳痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛・・
腫瘍や炎症などあらゆる痛みがあります。
これらに対応する鎮痛剤は大切です。
身近なものでは歯の痛みや、リウマチや関節痛等で病院に行って「痛み止め」をもらった人も多いのでは。
最初から常備しておけば良いかもしれませんね。
アレルギーに 抗アレルギー薬
皮膚のかゆみや湿疹がいきなり出ることがあります。
そんな時のために抗アレルギー薬です。
抗ヒスタミン剤が皮膚のかゆみ、湿疹を鎮めます。
また花粉症による鼻炎の鼻水、鼻づまりを緩和もします。
せき・たんに 鎮咳去痰薬
鎮咳去痰薬(ちんがいきょたんやく)も必須です。
唾液と一緒に出てくる黄色や緑っぽい色の塊であるネバネバした「痰(たん)」。
たんにはバイキンを閉じ込めて外に出しやすくする役割があります。
人は咳(せき)によってたんを出します。
しかしせきが続くと、のどや気管支、肺や心臓に負担がかかり、睡眠妨害、体力消耗してしまうこともあります。
またせきを出す力が弱くなれば、たんが溜まってしまい、呼吸を閉塞させたり、窒息することもあります。
そんな時に鎮咳去痰薬があれば、せきを鎮めて、たんの排出を促してくれます。
ビタミン不足に対応 マルチビタミン
ビタミンは主に野菜に含まれています。若い人でもビタミン不足による身体症状は多いです。
以下の【ビタミン不足で起こることまとめ】を見て、症状から逆引きでどのビタミンが不足しているのか分かることもあります。
マルチビタミンは全体的にビタミンをサポートしてくれます。
【ビタミン不足で起こることまとめ】
ビタミンA欠乏症(夜盲症)・・皮膚荒れ、暗くなると目が見えにくなる夜盲(やもう)症(とり目)
ビタミンB1欠乏症(脚気)・・体のだるさ、手足のしびれ、下肢のむくみ、知覚低下
ビタミンB2欠乏症・・口角炎や舌炎、結膜炎。
ビタミンB6欠乏症・・皮膚の末梢神経炎、貧血。
ビタミンB12欠乏症(悪性貧血)・・悪性貧血、末梢神経障害(手足などの指先に感覚がなくなる)
ニコチン酸欠乏症(ペラグラ)・・手足、首、顔に皮膚炎。舌炎、口内炎、腸炎のため食欲不振。下痢。頭痛、めまい、錯乱。
ビタミンC欠乏症(壊血病)・・血液凝固に必要なので、皮膚に点状の出血を起こしたり、鼻血や歯ぐきの出血。
ビタミンD欠乏症(くる病)・・骨の発育やカルシウムの沈着が障害。乳幼児はくる病。高齢者は骨粗鬆症(こつそしょうしょう)。
ビタミンK欠乏症・・血液凝固に関わるビタミン。血中のプロトロンビン値が低くなるので欠乏すると出血しやすくなる。
人間はビタミンを外部から摂取しなければいけません。
タンパク質や糖質以外にも、常にビタミンを摂取できるようにしておきましょう。
野菜で摂れればベストですが、錠剤としてもあると便利です。
口内炎ができたら
口内炎はよくできることがあります。原因は往々にして不規則な生活、疲れ、栄養不足です。
口内炎が起こると、噛みにくくて食事量が減ったり、出血して感染が広がったりする可能性があります。
主にビタミンB6が不足して口内炎が起こることが多いです。
チョコラBBのような錠剤を取り置きしておくと、良いかもしれませんね。
水のバランスと点滴と同じ成分 大塚製薬ポカリスエット
ポカリスエットはジュースと思っている人も多いと思いますが、アクエリアスとは違います。
大塚製薬が出している薬です。
内容は点滴の栄養剤と同じです。
風邪の時は、体の電解質のバランスが崩れます。
なので適切に水分を補給してバランスを整える必要がありますが、その時にポカリスエットが便利です。
人の身体の電解質バランスそのままの成分でできているので、体にスッと入って安定させてくれます。
長期保存用に粉末で取り置きしておくと良いです。
湿疹や皮膚炎や蕁麻疹の塗り薬
虫刺されの原因以外に、湿疹、皮膚炎、かぶれ、じんましんなどが出た場合、塗り薬を使います。
弱ステロイドと、コーフルのような非ステロイドのものがあります。
ステロイドにアレルギーがあるのならコーフルが良いかもしれません。
ものもらい、アレルギーで目が腫れた
花粉やハウスダストで目が腫(は)れてしまうことがあります。
そういう時は、アレルギー用の目薬を常備しておきましょう。
絆創膏(バンドエイド)
BAND-AID(バンドエイド) 社のバンドエイドは優れていると感じます。
普通の絆創膏と比較しても、防水でふやけたりしにくいです。
水に濡れても保護される上に、通気性が良く、皮下を自然な形で治癒を促してくれます。
肩、腰、関節の痛みに 湿布
湿布と言えばロキソニン湿布が有名ですが、処方される中でも2番目に多いのがインドメタシン湿布です。
効果はほぼ同じ。
肩、腰、関節等に貼って鎮痛・消炎します。
インドメタシンが患部に浸透して痛みの原因のプロスタグランジンの発生を抑えます。
コストパフォーマンスが良いです。
使用頻度が多いので私はまとめて5箱程度買い貯めています。
熱冷まシート、冷えピタ、冷却シート
頭部の冷却シートはたくさん取り置きしておいて損はありません。
頭部の熱以外でも、勉強や作業で集中したい時にも使えます。
中国から日本のドラッグストアへ爆買い客が来た時は、中国の農村で「神薬」の一つとして重宝されていました。
ただ冷却シートには、熱を下げる解熱には効果はありません。
あくまで「頭が痛いのを冷やすことでの痛みをやわらげる」という疼痛緩和や、「落ち着く」という精神リラックスの目的での使用です。
熱が出ている時は、冷却シートではなく、あえて熱を放出させて、解熱した方が良いかもしれません。
仮に冷ますとしたら、脇や、頸部や、鼠径部などの血管が集中しているところの方が良いかもしれません。
虫刺されに
ダニ、ノミ、毛虫、ムカデ、クラゲなどに刺されて炎症悪化していくことがあります。
キンカンでも良いですが、私は有効成分がはっきりしているムヒを使っています。
長期保存に適した漢方粉末 葛根湯
風邪のひきはじめには葛根湯が良いです。
ビックスドロップでも良いですが、漢方のため副作用が配慮されていることと、粉末なので救急箱の長期保存に適しています。
体温計
熱があるかの体温計は必須です。
最近のものは数十秒で測定できるので重宝しています。
血圧計
もし高齢者のいるご家庭であるなら、血圧計は必須です。
高血圧か、低血圧かでも値が分かれば、病気なのか食生活なのか等の原因の鑑別に役立ちます。
聴診器
世界共通でリットマン製が最高峰です。それ以外はおもちゃです。
もし主に肺の呼吸音や、腸の蠕動音を聴く時に使います。
慣れると音で肺のどこが悪いのか、腸が便秘なのか閉塞しているのか、聴診器で分かるようになります。
ピンセット
ピンセットがあると、トゲの毛抜きや、かさぶたの処置の時に便利です。
アルコール消毒
アルコール消毒用の布、酒精綿も処置の時に使います。
マスク
インフルエンザやコロナなどの疫病、感染病対策でマスクで予防するのは当然です。
また被災して、避難所暮らしになった場合、人が密集した場所に集まるのでマスクで感染予防する必要もあります。
普段から買い揃えておいて損はないです。