救急緊急手術で最も確率が高いのが外科と脳外科

医学

明日また緊急手術の当直待機担当だ。

すごく嫌だ。本人も嫌だろう。医師でも同じ気持ちだ。

健康こそ平和の証。何事もないことを祈る。

病院の窓から街の夜景を見て「みんなご家庭でお幸せに。病院来るなよー。」と切に願っている。

バイタルサインを確認し、フェンタニルとプロポフォール(ディプリバン)で鎮静。
エスラックスで筋弛緩。

プロポフォール、ミタゾラム(ドルミカム)、プレセデックスの違い【効果と特徴まとめ】

レミフェンタニル(アルチバ)とディプリバンを持続でシリンジポンプから流す。

挿管し、酸素とセボフルラン等の吸入薬。

救急緊急手術で最も確率が高いのが外科と脳外科

救急緊急手術で最も確率が高いのが外科と脳外科。

外科は主に胃腸穿孔。特に上行結腸か横行結腸。
吻合器を使用するような直腸は緊急度が低いためだ。

脳外科は主に脳出血、慢性硬膜下血腫。

要するに腸で出血したか、脳で出血したかである。

外科の胃腸穿孔

外科は主に胃腸穿孔。特に上行結腸か横行結腸。術式は開腹の腸切除術。

外科の基本器械を使用する。

コッヘル直・曲、ペアン直・曲、リスタ、ブラックペアン、ミクリッツ、ケリー、腸把持鉗子、スティール、消毒鉗子、有鈎鑷子、長鑷子、マチュウ、へガール、クーパー、メッチェン、直剪刀、筋鈎(ランゲンベック扁平鈎)、メス、シャーレ、膿盆、布鉗子(ウェック)等々。

メス21番で開腹切開、その後、電気メス+有鈎鑷子

筋膜に達したらミクリッツ4~6本で把持。
この時点でブラックペアンに4-0バイクリルを結紮糸として用意しておく。

リングドレープをかけて、ケント鈎と支柱、アーム、リールを設置。

ライトアングル等で剥離していく。

エンドGIAか、ブラックペアン3-0+メッチェン、あるいはリスタ×2と腸把持鉗子で腸を切離縫合。

その後は閉創へ向かう。

脳外科の脳出血

脳外科は主に脳出血、慢性硬膜下血腫。術式は穿頭術。

モスキートペアン、消毒鉗子、小鑷子(有鈎・無鈎)、マチュウ、へガール、ラスパ(骨膜剥離子)、骨鋭匙、粘膜剥離子、吸引管、開創器、穿頭器、クーパー等々。

頭を剃毛し、頭部固定。消毒後にドレープ。

1%キシロカインにて局所麻酔。

メス10番と剪刃にて有鈎鑷子にて頭部切開。

モスキートペアン、ラスパと骨鋭匙にて調整し、穿頭器にて硬膜まで穿頭。

ボーンワックスで固めつつ、血腫をシリンジと10Frネラトン(あるいはサーフロ外筒)にて吸引してカップへ移す。

吸引後は同じ容量で洗浄していく。

その後は閉創へ向かう。

一回オペ入ると時間的に連続手術は無理なのでどちらかになる可能性がある。

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