ウィーン西駅のホテルから地下鉄を使ってウィーン大学近くまで来ました。
Westbahnhof S+UからHerrengass(Zieglergass→Neubaugasse→Volkstheater→で4分ほど)まで乗りました。
ウィーンは地下鉄とトラムの乗り方さえマスターしてしまえば攻略できます。
基本↓
オーストリアのウィーンの地下鉄とトラム乗り放題チケットを買う方法(2020年版)
地下鉄↓
オーストリア・ウィーンの地下鉄の乗り方
トラム↓
オーストリア・ウィーンのトラムの乗り方
ウィーン大学
ウィーン大学に来ました。
オーストリア学派。のちにアメリカでリバタリアンと呼ばれる古典派自由主義。発祥地。
経済学のハイエクとミーゼス。
精神医学のフロイト、哲学者ウィトゲンシュタイン、数学者ゲーデル、物理学シュレディンガーやボルツマン、音楽のブルックナー、美術のクリムト。
日本では精神科医の斎藤茂吉が留学していました。
斎藤茂吉は正岡子規のアララギ派の筆頭です。
ヨーロッパにおける19世紀自然主義の影響を受け、写生・写実による現実密着型の生活詠を俳句として開拓しました。
当時クリムトも、日本の浮世絵の影響を強く受けてリスペクトして、ありのままの写実主義から抽象表現の心理内的描写へと向かっていました。
見るだけで分かる!世界の基本リベラル・アーツ学問体系5つの絵画
フロイト公園
ウィーン大学のすぐ隣りにあります。ただ建設中の教会もあってかゴミ捨て場のようになっていて汚いです。
フロイト博物館(Sigmund Freud Museum)
精神科医・心理学者のフロイトが施療をしていたフロイト博物館(Sigmund Freud Museum)へ行きました。
主に臨床用のカウチ(イス)くらいしか展示されていないので、がっかり名所の一つにもされています。
残念ながら休館日。
とはいえ事前に休館日だとは知っていましたが、がっかり名所なのであえてがっかりする必要もありませんでした。
カフェの隣のアパートの一室のような場所にあります。
近くにパスクァラティハウス(ベートーベン記念館:Wien Museum Beethoven Pasqualatihaus)もあるので余裕があれば行ってもいいでしょう。
クリムトのウィーン分離派展
ウィーンを代表する画家、グスタフ・クリムト。
本来であれば、ここにクリムトの作品群は飾られているのですが、ちょうど日本のあいちトリエンナーレ等の最大の芸術祭に出張中。
前記事
あいちトリエンナーレ2019~豊田市美術館・クリムト展~
私は数ヶ月前に日本でクリムト展を見てきたので何か現地に来ているのが不思議な感じでした。
クリムト展で買ってきた「クリムトへの招待」という本がとても分かりやすくて優れていたので紹介しておきます。
クリムトへの招待(朝日新聞出版 2019)
クリムトの生涯
美術史の全体像
オーストリア・ウィーンのクリムト縁の地
ウィーン工科大学
ウィーン工科大学も見てきました。
ウィーン大学(university)が神学部から成るリベラルアーツ権威の象徴みたいに街中にドカンと建ってるのに対し、工科大学(Technology)は新しい私立大学や専門学校みたいに普通にビルでした。
ツヴィーベルローストブラーテン(Zwiebelrostbraten)を食す
ランチを食べました。
この混雑ぶりはフランスのパリにいた時を思い出しました。
店員さんから右上のSpareribs fur2を勧められ、勧められたまま注文しました。
ウィーン3大名物料理のひとつZwiebelrostbraten(ツヴィーベルローストブラーテン)とWieselburger Bier(ウィズバーガービール:ウィズバーガー ビアー)のビールを注文。
ローストビーフに揚げた玉ねぎが乗っています。
美味しかったです。
お肉も柔らかく、噛みごたえもあり、甘辛いソースが良い感じでした。
いかにもな現地の料理です。
シュニッツェル(カツレツを広げて揚げたもの)もそうでしたが、お肉を揚げるか、焼くか、煮るか、のパターンなのだと感じました。
レオポルド美術館(Leopold Museum)
このミュージアムクォーターと呼ばれる地区には広場を中心として、
・レオポルト美術館 (Leopold Museum)
・近代美術館 ルードヴィヒ・コレクション (MUMOK)
の2つが主にあります。
レオポルド美術館は、
エゴン・シーレ、グスタフ・クリムト、オスカー・ココシュカ、リヒャルト・ゲルストルの作品。
中でもエゴン・シーレのコレクションは世界で最大です。
近代美術館は、
アンディ・ウォーホル、パブロ・ピカソ、ヨーゼフ・ボイス、ナム・ジュン・パイク、ヴォルフ・フォステル、ゲルハルト・リヒター、ジャスパー・ジョーンズやロイ・リキテンスタインの作品があります。
基本的には現代アーティストが中心です。
手荷物は必ず預けなければならず、入り口で預け料に1ユーロかかります。
チケット買うのに行列はできませんが、その後に荷物を預けるために行列ができてしまうのが、そのぶん対応は丁寧で商売上手ではあるけど、何だかなぁという感じでした。
逆に手荷物を預けないで入場して後で係員に呼び止められている人を何人か見ました。
今回はレオポルド美術館だけ見てきました。
レオポルド美術館は、本来、日本と馴染みの深いクリムト(クリムトの作品はほぼ全て日本の浮世絵をリスペクトしている)が中心なのですが、今回クリムトの絵画は日本へ出張中で、変わりにオーストリアの他の画家の絵が集結していたのでちょうど良かったです。
2019年の日本のあいちトリエンナーレという世界最大規模の美術祭典で日本政府があいちトリエンナーレに対して表現の自由規制をして問題になりました。
ちょうどオーストリアと日本の友好150周年だったのですが、今度はオーストリアのアーティストがそれを風刺する作品を出したので、日本政府がオーストリアのウィーンに対しても表現の自由規制をするという横暴をしている時期でした。
日本が後進国なのは、そうやって簡単に権力で表現の自由を規制してしまうこと。
フランスのパロディ条項やアメリカのフェアユースの基本を理解できないことに尽きます。
わざわざオーストリアのウィーン現地のこのミュージアム・クオーターまで日本政府に展示禁止された展示を見に行ったのに展示終わっていました。
残念です。(皮肉)
絵画群
残っていたクリムト作品群
最後の美術館のショップはクリムトだらけ。やはりインパクトが強いので人気です。
元々日本の歌川広重や葛飾北斎の春画をトレースしたりリスペクトしたのがクリムトなので、日本は誇っていいと感じます。
この近くに世界一綺麗な図書館と有名なオーストリア国立図書館もあるので必見です。