明智光秀の子孫・明智憲三郎さんに聞く本能寺の変の真実!
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ここでお会いして話した通り、明智憲三郎さんが優れているのは、歴史を「こう決まっているのだから」「先人の学者はこう言っているのだから」と今までの小石を積み上げていく文系的な作業ではなく、
理系の技術者としての視点で小石を一つずつ拾い上げて「ではこの書物は事実だろうか?」「これはどうだろうか?」ともう一度積み上げて「仮説」を立てたところにあります。
だからこそ30年に一度の新しい発見ができたのです。
このような「最初から答えが決まっている」という宗教的なやり方を「演繹法(えんえき)」いいますが、
これに対して「いろんな事例を組み合わせて答えを導き出す」というやり方を「帰納法(きのう)」といいます。
これが本物の科学的手法です。
明智憲三郎さんは断片的な情報から反例も組み合わせて答えを導き出すという帰納法、科学的な思考法で分析できているのが素晴らしいのです。
このような歴史研究に科学的方法でメスを入れた手法は今後も重宝されていくでしょう。
明智憲三郎・原作 藤堂裕・漫画 コミックス「信長を殺した男」(ヤングチャンピオン連載。本能寺の変431年目の真実の漫画版)超おすすめ。
明智憲三郎 織田信長 435年目の真実 (幻冬舎文庫)
明智憲三郎 本能寺の変 431年目の真実 (文芸社文庫) ベストセラーとなった明智憲三郎氏の名著。
土岐一族がすごすぎる理由
明智氏の著書に強調して出てくる、明智家の宗家である「名門・土岐一族」。
ここもあまり研究する人が少ないのが悲しいです。
「婆娑羅(ばさら)」や「無礼講(ぶれいこう)」や「心頭滅却すれば火もまた涼し」という言葉を最初に作ったのも土岐一族及びその末裔です。
「土岐一族」というキーワードさえ分かれば、明智光秀の謀反の動機が点と点が線で結べます。
土岐一族とは、清和源氏を祖とする名門の守護大名です。
美濃地方を中心に、今の愛知県・岐阜県・三重県の東海三県を治めていたので「美濃源氏・土岐一族」と呼ばれていました。
特に土岐家5代目の土岐頼遠は天才的な軍神で美濃の青野原の戦いにおいては精兵1000騎を率いて鬼神のごとく奮戦して足利尊氏以上の働きを見せました。
更に時の光厳天皇に「院と言うか。犬というか。犬ならば射ておけ」と弓を引き、「婆娑羅(ばさら)大名」として身分制度に逆らう実力主義者として称されました。(結果、侍所頭の細川頼氏に渡されて斬首されてるのですが、あまりに功績が大きかっただったためお家のお取り潰しは無罪となる。)
「無礼講(ぶれいこう)」という言葉を作ったのも土岐氏です。講とは今で言うパーティーのこと。無礼とは身分上下関係なしにという意味です。
このように身分制度を革命したのが土岐一族でした。
どれくらいすごいのかというと例えば、日本の最古の沈香(じんこう)として東大寺正倉院に蘭奢待(らんじゃたい)があります。
もちろん日本最高の国宝です。
蘭奢待(らんじゃたい)https://t.co/nx1bd8T91D
鎌倉時代以前に日本に入ってきたものですが、権力者たちが切り取っています。
その歴代メンバーとして名を連ねるのが足利義満、足利義教、足利義政、土岐頼武、織田信長、明治天皇の6名のみです。
ここに並べられるほど土岐家は鎌倉・室町時代の日本の影のフィクサーでした。
昭和でいうと岸信介、笹川良一、児玉誉士夫のような存在です。
ちなみに蘭奢待(らんじゃたい)は、今では沈香(じんこう)名で高級線香として買いやすくなりました。私も重宝しています。是非どうぞ。
明智家の集結の号令「土岐一揆」はユダヤ人の発想と同じ
明智光秀はこの土岐一族の出身です。明智家の宗家が土岐家になります。
明智光秀の几帳面に真面目な忠誠っぷりは後世に語り継がれるほどで、家系と規律を重んじていたことは周知のことです。
家系とは明智家のこともそうですが、それを取りまとめる宗家の土岐家のことです。
明智光秀は謀反した時のリスク分散として、事前に明智一族を全国に離散させておきました。
そして「土岐桔梗一揆」という合言葉でまた集結できるようにさせておこうとしたのです。
「一揆」というと農民の百姓一揆で暴動を起こすという何か反逆的なイメージがありますが、元は「みんなで集結する」という一致団結の意味で「一揆」と呼びます。
「桔梗」とは土岐家・明智家の共通の家紋です。家紋の中では唯一白黒ではなく「水色」のカラーが決められています。
この「一揆」思想が「ユダヤ民族(ユダヤ教)の思想と同じだ」と書いた明智憲三郎氏は良い着眼点してると感じました。
そうなのです。
「神」が民族と、その土地まで約束しているのは、日本人とユダヤ人しかありません。
ヘブライ語聖書に記された、神がイスラエルの民に与えると約束した「約束の地」と呼ばれます。
イスラエルの民がカナンの地に至った後における「イスラエルの地 (Land of Israel)」。
未来の子孫がカナンの地へ帰ること。集結すること。
明智光秀のいう「一揆」とは「集結」すること。血を共にする民族がまた集結することと全く同じ意味なのです。
明智光秀は晩年、母国故郷をなくしたユダヤ人の移民と同じ発想に至っているのです。
「移民となってしまったが、また「約束の地」で「一揆」だ(集まろう)」とするモーセと同じことをしているのです。
明智光秀にとって土岐一族はユダヤ民族(血筋でユダヤ教を信仰する者。スファラディとも言う。)のように強固な宗教になっていたことが伺えます。
それほどの忠誠心だったのです。
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