VRを始めてしばらく経つ頃、「あの人はお砂糖らしいよ。」という言葉を聞きました。
会話の中でその意味を察した「お砂糖」とは「カップル」の意味です。
カップルまで発展していなくても、イチャイチャしていると「お砂糖空間」とも呼ばれることがあります。
要するに(お砂糖のように)「甘い関係」ということです。
誰が使いだしたかは定かでないですが定着しています。
2019年7月現在、Googleで検索しても「お砂糖」のネット用語を百科事典のように解説してあるサイトはありません。
「お砂糖」は「バズる」という単語と定義が近いです。
「バズる」は、「ハエ(バズ)が群がるように人気」という皮肉が込められた現代用語です。
「お砂糖」も同じように他の名詞が動詞として使われています。
「お砂糖」は、性差ないバーチャルアバターゆえにダイレクトに「カップル」と呼称するのを避け、「甘い関係」という「空気」で察せよという避け単語からの派生になっています。
これは文字詞とも似ています。
「しゃもじ」「ひもじい」「ほの字」などの「〜字系」は同じ中世後期の女房詞起源で文字詞といいます。
物の名を直接言うことを避け単語の語頭音節だけを残し「文字(もじ)」という言葉を添えたものです。
私はこのVRアバター同士での「お砂糖」(カップル)はLGBTを解決すると考えています。
「お砂糖」はLGBTを解決する
なぜ「お砂糖」が性差の問題を解決するかと言うと、
リアルの性別を超えてダイレクトに間接的な気持ちを表現しているからです。
いずれ現実のリアルでも、カップル成立のことを「お砂糖(おさとう)」という日が来るでしょう。
このようなVR界発の単語が大衆に定着するには、キャズムを乗り越えてマジョリティが使い始めた後です。(↓流行の仕方については過去記事)
流行(りゅうこう)はどうやって起こるのか?~流行に乗るタイミング~
お砂糖の甘さに慣れてからが本番のVR
私は最初、VR世界に入ったとき、困惑しました。
男同士の声で、VRのアバターでお互いの頭をナデナデしながら「かわいいかわいい」と慰め合う。
ロシア式サウナである「バーニャ」にでも来てしまったのかと。
実際、ロシアでは男同士でサウナに入りお互いに親交を深める文化があります。
当初は画面越しに赤面していましたが、強制されるうちになぜか慣れてきました。
むしろ自分からナデナデするようになっていました。
これはタッチングと呼ばれ、赤ちゃんがお母さんと愛着形成するために必要な動作なのです。
VRでナデナデされることでマズローで言うと生理的欲求・安全欲求を満たす効果があるのです。
今後、愛着障害の治療などへ応用されていくでしょう。