自己愛性人格障害とは「過去で時間停止した人」

心理学・精神医学

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「心」を観る時にはまず3段階で観ます。

心理学者のハインツ・コフートが提唱した愛の3段階です。

成熟した自己愛(対象愛)

未熟な自己愛(自己愛)

愛(自体愛)

の3つで分け、「どこで固着しているのか(どこで止まっているのか)」を観ます。

過去記事で詳しく書きました↓
自体愛→自己愛→対象愛への発達1 (自体愛とは?)

「対象愛」の段階までいってる人は思いやりがある

 

「対象愛」(成熟自己愛)の段階までいっている人は、
自分や相手を客観的に観る洞察力・分析力があります。

つまりIQが高い状態(※)です。

(※)IQとは知能指数のこと。
変動値であり固定値ではありません。
元々は知的障害を測る指標。70以上であれば問題ありません。
それ以上の高い数値は練習すれば誰でも180以上まで上がります。
例えばクマに襲われた時はIQ180の人はIQ70以下まで下がります。
IQ180の人がそれを理由に他人を見下しているとしたらその瞬間はIQ70以下です。

過去記事で詳しく書きました↓
IQ絶対という宗教を信じるな!~あなたのIQは自由に上がる~【IQまとめ】
https://libpsy.com/iq/788/

同時に人間的で理性的であるとも言えます。

他人への思いやりや気遣いができるようになります。

「自己愛」の段階では他人のことまで考えられない

しかし「自己愛」(未熟自己愛)であれば、自分だけ愛せるか、愛せないかので葛藤しており、

まだ他人のことまで考える余裕はありません。

自分以外の他人は「モノ」にしか思えません。

「自分は全知全能」と過去の時点で時間停止しています。

その自分を保守することに必死になります。

 

例えるなら、
古い携帯電話を「最新だ最新だ」と言いながら30年も40年も使い続けるのと同じ。
鮮魚を10年も20年も外に置いて、すでに腐っているのに「新鮮だ新鮮だ」と言うのと同じ。

それを「最新じゃないですよ」「新鮮じゃないですよ」と指摘すると
「ふざけるな!お前は無知だ!」と攻撃的になります。

自己愛が未熟なので、現実がありのままに見ることができないのです。

自己愛が未熟だと情報の「更新」や「上書き保存」ができない

脳の情報の

「更新(アップデート)がされていない」
「上書き保存がされていない」


のです。

過去の情報(過去の自分が全知全能)に固執するので、

それを脅かされないように他人を見下すことに必死になります。

これを現実の「有能感」に対して、妄想的なので「仮想的有能感」と専門用語でいいます。

自分の言うことを聞かない人がいたら、自分の思い通りにならなかったら、

「あいつに復讐してやろう、罰を与えてやろう、見せしめてやろう」

とする動物的な攻撃行動が先行します。

自分が注意されても、
「なぜ自分が注意されたのか」を考える力がありません。

反省ということをしたことがないからです。

すべて他人が悪いとなってしまいます。

人格障害神経症不安障害の善悪二分法思考
強迫性人格障害と、自己愛性人格障害と、境界性人格障害

非現実的に他人のせいにする

例えば、私の関わった事例では、
大阪で交通事故を起こした自己愛性人格障害の患者が、東京にいる昔関わった知人のせいにしていました。
幼少期以降、会ってもいない人物です。
「この(全知全能たる)私が交通事故を起こしたのは、東京にいる昔の知人のせいだ。私は悪くない。」
とまったく現実に基づかない思考で他人のせいにしていました。

ここまで来ると現実が統合できていないので、統合失調症といって精神病と呼ばれます。

 

彼・彼女らが見ている世界は「弱肉強食」。

従うか従わせるか。

逃げるか戦うか。

「敵しかいない」という世界観に囚われれます。

 

はっきりいって「動物の世界」です。

このように自体愛へ根深い囚われがある幼い段階として定義されています。

それゆえ「自己愛」で固着する代表的な自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害:ナルシスト)は、

自分だけを愛することしかできないナルシストと、
他人も愛せる「成熟した自己」(対象愛)=健常な状態に改善するという展望の間に揺れ動いています。

実際に脳が5才児程度で止まっており、「他人のことを考える」という脳の領域に血流を回せる機能が未発達です。

薬物療法とカウンセリングをセットで対応していく

治療するにあたっては、薬物療法とカウンセリングを併用しながら対象愛の段階まで徐々に改善する必要があります。

ただし家族や学校や職場などの集団の中で一般の方がこれをやろうとすると100%巻き込まれて大ダメージを喰らいます。

必ず医療従事者と関わった上で対応していくことを推奨します。

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