長くネットを使っていると気付くことがあります。
2008年くらいから某匿名掲示板でのスレッドの話題の流行っぷりが加速度的に速くなりました。
例えば2003年頃はアニメ1つにつき、その後3年くらいは二次設定キャラが定着するまで流行りました。
最近は放送中の半年程度でアニメの話題は消え、次の最新アニメの話題になっています。
「流行(りゅうこう)」はどうやって起こるのか?
テレビとネットの流行の話題は3ヶ月で終了する
テレビでの流行は大体3ヶ月で終了して風化しますが、ネットもそれに近くなってる印象を受けます。
これを「限界効用逓減の法則」と言います。
例えば、スーパーの試食コーナーで一口目の試食は美味しくても、二口、三口と食べていると飽きてきて美味しく感じなくなってくことです。
あまりにやりすぎると価値が薄れていきます。
それが限界効用隠遁です。
何度もやるうちに最初にあったはずの楽しみや感動が半減していきます。
最後にどうなるかと言うと需要がフリーミアムへと移行します。
価値がなくなって「無料で当たり前」という感覚になるのです。
スーパーの試食コーナーはそれを分かっていて一口のみを無料で配って購買へ繋げているのです。
試食食べ放題なら誰も買いません。
テレビやネットの場合、話題になって毎日のように流行るのが2ヶ月、あとの一ヶ月はエビングハウスの忘却曲線に沿って、ゆっくりと復習されることなく忘れられていくのです。
出典http://ryugaku-kuchikomi.com/blog/ebbinghaus-the-forgetting-curve
ハイプサイクル曲線とイノベーター曲線
「流行(りゅうこう)」の過程を示すものにハイプサイクル曲線とイノベーター曲線があります。
あまり並べて比較した人はいないです。
ガートナーのハイプサイクルの曲線図
出典:https://www.gartner.co.jp/press/html/pr20160825-01.html
最初は10年後の近未来の夢物語的なアイディアが多く出てきます。(黎明期)
そして過度な期待のピーク期に5年後には実用化されるようなアイディアが出てきています。
そしてピークに達した頃に2年後の短期的なアイディアが出てきます。
幻滅期で流行が落ちきると思いきや、紙一重のところで低空飛行から徐々に安定期へと上がっていきます。
この現象をより細かく見たものがイノベーター理論の曲線でしょう。
イノベーター理論
出典:https://my-gadget-lab.com/sugoihito-5oku
何か新しいことをやるイノベーターとその先の過程を示しています。
アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にはキャズムという穴が存在します。
キャズムを埋めて、マジョリティとして多数派の支持を受けるには「一般的に大衆に使われている安心感」を口コミで広げる必要があるのです。
この2つを見て分かることは、10年後を見据えた黎明期やイノベーターを近くに置いて流行をいち早く嗅ぎ分けることも大切ということ。
それ以上に、それに呼応してアーリーアダプターが動いたとき5年後には実用化されそうなアイディアの出てくる過度なピーク期にこそ、投資する動きをしなくてはならないということです。