私は幼少期の頃、コミックボンボンを読んでいました。1981年から2007年まで講談社より刊行されたコミック誌です。
90年代は「下品のコロコロ vs ェ▫のボンボン」と双璧を成し、コロコロも抜くほどの人気でした。

今、匿名掲示板やSNSでその話題になると90年代以前の懐かしさと流行の話題と同時に、2000年代の話は「反省会」と「恨み節」になるのです。

どういうことか?

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それは「ボンボン商法」にあります。


ボンボン商法とは?

私のツイート↓

「ボンボン商法」とは、「新しいものを潰し、古いものを再び流行らせよう」とする100%失敗する商法です。

私はこれを「ボンボン商法」と名付けました。

ガンダム、マリオ、ロックマン、がんばれゴエモン、メダロット、王ドロボウJING、サイボーグクロちゃん、デビルチルドレン、海の大陸NOA・・最新ゲームとのタイアップも打ち切り、黄金期の作品もことごとく潰したのです。

2000年代前後のコミックボンボンは当時私も幼少期ながらに見るも無残でした。
「新しく人気あるものは潰せ、古きものの再興を」と「ボンボン商法」という老害を振りまいて自爆したのです。

平成の世で、必死に昭和のベーゴマやメンコを流行らせようとする惨(みじ)めさが見てて息苦しくなりました。

温故知新(おんこちしん:過去から学んで新しいものへ活かすこと)どころか、温故衰退(おんこすいたい)です。

「ボンボン商法」は文化大革命・原始共産主義と同じ

かつて1960年代の中国では毛沢東率いる中国共産党は「文化大革命」を掲げました。
共産党の科学的唯物論により、非科学的なものはすべて殺しました。

新しいことを言う知識人のみならず、占いや風水的なもの、スピリチュアル的なもの、法輪功を代表するような気功集団から、武術精神も目に見えないから危ないとして少林寺拳法を行う人を「非科学的だ」と徹底的に大虐殺しました。
その数は1億人を超え、ヒトラーもびっくりなほどの歴史的に最高数の大虐殺をしました。これで中国の発展は半世紀以上遅れたと言われています。

かつて1970年代のカンボジアでポル・ポト率いるクメール・ルージュ政党は「原始共産主義」を掲げました。
階級や格差の全くない原始時代の状態に戻そうとする思想により、知識人だけでなく知識に染まっていない「大人」全員を300万人以上、殺しました。
4年間で人口が3分の一に減少しました。生き残ったのは14歳以下の子供のみでした。

これと同じことを行ったのです。

常に誰も見たこともない新しいものを創作する漫画、アート(芸術、技術)の世界で、文化大革命をやってはいけません。


電子書籍さえも販売終了する異例の事態

今回、ウルトラ忍法帖というコミックボンボンの漫画が「電子書籍で販売終了」するという珍しい事態が起こりました。

「単行本で販売終了」するので電子書籍のみの販売・・ならよくあることなので分かりますが、
「単行本も販売終了、電子書籍も販売終了」なのです。いずれKindleのリストから消えるのです。

私のツイート↓

書いたとおり、ウルトラマンの円谷プロも黒歴史にしたいのです。

そもそもコミックボンボンでウルトラマンがやっていたのも、すでにウルトラマンが下火だったので忍者にしてギャグ漫画にしようとした路線からでした。

そしてあわよくば昭和のウルトラマンが流行れば・・とやっていたのですが、これも二番煎じです。

老人の童心を子供に見せられて吐き気を催したボンボン晩年期

しかもこの後、2000年代に入ってからベーゴマやメンコ、プロレスや野球、大怪獣や月光仮面、赤塚不二夫、ゲゲゲの鬼太郎原作を流行らせようとウルトラマン以上に懐古してしまっているのです。

私がコミックボンボンから離れた時期はこの時期であり、幼少期ながら半端ない絶望感を感じました。
「最新の電話あげるよ」と言われて紙コップの糸電話をもらったような絶望感でした。

イノベーター理論でいう16%のラガードを狙う何の今後の未来展望も持てないようなやり方は絶望を生むと教えてくれました。

過去記事
流行(りゅうこう)はどうやって起こるのか?~流行に乗るタイミング~
https://libpsy.com/hype-cycle-innovators-theory/5993/