コトリバコの作り方~隠岐島の怨念と大陸文化~

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元は中国の「冤鬼(えんき)の箱」、韓国では「恨箱(ハンサン)」と呼ばれ、箱の大きさも似てる。単なる恨みではなく、政治的な「祟り」として冤罪を晴らすために封印する。

日本はその大陸と交易する隠岐諸島で後鳥羽上皇の流罪や隠岐騒動を通して「御霊信仰」から「御箱」が伝わり怨霊の箱として。

ダンダダンの歌詞で出てくるパンドラは禁后、呪術廻戦の獄門疆はコトリバコのことだが、2つとも都市伝説のように語られながら実在はする。

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コトリバコの作り方

女子供を呪殺するコトリバコ(子取り箱)の箱の中身は共通して
・身体の一部(子どもの指(爪)、へその緒、髪)
・呪詛の言葉の紙(詩、呪符)
・刀剣(釘)
・対象の象徴的な物品
を箱の中で蠱毒(こどく:古代中国の呪術)させる。関わると呪いより「祟り」が連鎖する。

元は後鳥羽上皇の怨念

後鳥羽上皇が流刑された隠岐の島での御霊信仰に大陸の蠱毒怨念の箱の「御箱」
崎門学の中沼了三、忌部正弘、井上甃介等の隠岐騒動では松江藩(島根)郡代が逆に隠岐の島から追放され。奪還するも明治新政府(薩長)と自治島民が繋がり、松江藩も処刑。
ちょうど戊辰戦争で松江藩弱体化に利用されたとも。

怨霊がヒーローにされた天皇親政

そもそも尊王攘夷が過激化して、戦時中も「天皇陛下万歳」からの行き過ぎた日本民族主義の大日本帝国軍の軍国主義思想は、
元々は山崎闇斎や浅見絅斎の崎門学(きもんがく)から受け継がれてる。
後の富永仲基や西郷隆盛の思想と比較しても、原理主義者の世界観が狭量で予後が悪すぎる。

「天皇陛下万歳」の尊王思想、つまり崎門学でも、天皇親政して隠岐の島追放された後鳥羽上皇や後醍醐天皇はヒーロー。
それまで隠岐の島は政治犯の流刑地として部落差別みたいな扱いだったのが、明治以降の王政復古により価値観が逆転して、怨霊がヒーローになった。


たまに隠岐騒動の怨霊(後鳥羽上皇)の天皇としてのカミの神聖と、キリスト教で十二使徒の聖ペトロ十字(逆さ十字。聖ペトロの磔の姿。悪魔崇拝と勘違いされることもある)を重ね合わせて、漁師でもあったペトロと隠岐島漁師を同一視するカルトもあるとかないとか。

そういえばハンターハンターでカキン王国の三種の神器「壺中卵の壺、儀座禅仏、吉兆丸」
入れ物、身体の一部、刀剣。隠岐島の御霊信仰の御箱(コトリバコ)の蠱毒。関わると霊獣に取り憑かれて全員死ぬ。
最下層(差別層)から殉教者クロロ(ペトロ十字、逆さ十字の男)が求める展開がよく似てるなと。

三種の神器との共通点


どこの国の三種の神器を見ても
「人体を模したもの」(勾玉、写し鏡、あるいは人体そのもの)と
「刃物」(刀剣、矛)
までは高確率で共通してる。
3つ目は宝石(冠)、鈴、布などバリエーションがある。

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