「始末書を書け!」「反省文を書け!」
職場で反省文の体(てい)をとった始末書を要求されることがあります。
このような時に、絶対に安易に書かないようにしましょう。
なぜなら、あとから解雇(リストラ)や悪い査定の理由付けにされるからです。
被害者と加害者は誰か?
私は過去に同じようなことに巻き込まれたことがあります。
その時は弁護士に相談しました。
顧問の弁護士に何度も言われたのは、
大切なのは「被害者・加害者が誰か?」ということです。
「被害者」が「誰か」とはっきりと実名があること。
ないのに謝罪や反省をしなくていいです。
謝罪や反省をするときは「被害者」が「誰か」とはっきりと実名があることが前提条件です。
ないのに謝罪や反省をしなくていいです。
もし要求されたら「え?具体的に誰が被害者か”個人の実名”で教えてもらえますか?」と聞き返すことが基本です。
絶対に、絶対に覚えておきましょう。
例えば、よくある事例を紹介します。
自分が休憩中(休暇中・勤務外)に「職場の誰かが怪我をしたので始末書かけ。」
→書かなくていい。あなたは現場にいなかったのに、加害して怪我が起こったという因果はどこにもない。
インターネットで悪口を書いたので始末書かけ。
→書かなくていい。特定の誰かを実名で書かない限りは何の問題もない。第三者に特定されない形であれば無問題。何の影響もなかったのであれば尚更に問題ない。
※インターネットの事例は前記事で書きました。
ネットストーカー対策~ネット活動を特定してさらす人を警察に通報してあげる方法~
必ず相談できる弁護士を!
私自身、このような被害に巻き込まれた経験から、すぐに相談できる弁護士が必須だと肝に銘じました。
日本の職場集団は「あることないことすべて集団の弱者のせい」にしてくる習性があります。
これは私も過去どの職場でも感じました。なくならない日本のケガレの慣習です。
日本の職場の社会集団はすぐに誰か弱い者を見つけて、
『この問題は集団の弱者のせいにしよう。「人柱」「生贄」「人身御供」を捧げよう。」とムラ社会的な行動を取ります。
この不条理・理不尽に対する方法は「合理」です。
しっかりと証拠はあるのか?論理は通っているのか?
そのために論理の、法律の専門家である弁護士に相談できるようにしておくことが日本社会では絶対です。
これなしに働こうとするのは、防寒着なしに南極に行くようなものだと感じます。
必ず弁護士に相談すること。
電話相談でも良いです。法テラスなら無料相談もあります。
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直接相談でも月収手取り18万円以下なら無料で相談することもできます。
必ず利用していきましょう。
被害者の方が少なくなりますように・・。
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避けられない場合は謝罪はせず「事実文」を
しかしどうしても体裁を通すために書くのを避けられない場合もあるでしょう。
これは弁護士から教えてもらった回避テクニックですが、文中で「すみませんでした」と謝罪してはいけません。関係ないこともあなたのせいになります。
感情を交えずに起こったことの事実のみの「事実文」を書くのです。
その場合、以下の点を守りましょう。
・タイトルなし
・事実だけを書く
・謝罪しない
・被害者名を書かない
・直筆サイン、ハンコをしない
これらを守れば「始末書」ではなくなります。
逆に、上記すべてがそろってしまうと「始末書」になってしまいます。
書式が「始末書」と決まっていないのであれば、「タイトルなし」が最適です。それでも何か言われそうなら「事実書」「顛末書」「できごと」だもでいいです。
本当の法的な根拠のある始末書ならば「〇〇(被害者)様へ。〇〇(あなた=加害者)から。」という形になるはずだからです。
被害者がいないのに謝罪してはいけません。
加害していないのに反省文を書いてはいけない
例えば、あなたが休み中に誰かが職場で怪我をして、それを会社は「あなたに始末書を書かせてあなたのせいにしよう」としているとしましょう。
体験したことは分からないかもしれませんが、このようなことは頻繁に起こります。
その場合、「私の不注意により、同僚が怪我しました。すみませんでした。今後はこのようなことのないように連携します。」と書いてはいけません。
「同僚が怪我しました。私は休み中でした。」
おわり。
これでいいです。
そしてハンコも直筆サインもいりません。
仮に署名を要求されたとしても、
・そもそもタイトルに「始末書」とない。
・「〇〇様へ」と謝罪対象の被害者もいない。
のであれば、始末書としては法的な根拠は何もないからです。
逆を言えば、「始末書」とタイトルを書いて「〇〇様へ」と被害者名を書いた瞬間に、あなたはやっていなくても「私は悪意のあった加害者です」と認めていることになってしまいます。
それに署名までしてハンコまで押してしまったらアウトです。
この罠に自分でハマらないようにしましょう。