なぜ名誉欲が強い人は騙されやすいのでしょうか?
オーバークレーミング効果
知ったかぶりのことです。
自信過剰のせいで起こります。こうした自信過剰は、自分自身を過大評価しているせいです。
つまりほとんどの人が知ったかぶりをしてしまったことを意味します。
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ナルシシストは,自分はなんでも知っていると思いたがる。これを心理学者は「オーバークレーミング」と呼ぶ。「なんでも知っている」という友人に「ビリー・ストレイホーンのジャズを聴いたことはある?」とか,「パウル・クレーの絵を知っている?」「ベルサイユ条約が調印されたのはいつか知っている?」とたずねると,「もちろん」と答える。そこで次はこんなふうに聞いてみたくなるかもしれない。「ミルトン・シラスのジャズを聴いたことはある?」「ジョン・コーマットの絵を知っている?」「モンティチェロ条約が調印されたのはいつか知っている?」。じつを言うとこれらはどれも実在しないのに,その友人は「もちろん」と答えるのだ。これがオーバークレーミングである。ある調査では150問中30問が嘘の問いだったが,知ったかぶりでは誰もナルシシストにかなわなかった。頭がよすぎて存在しないことまで知っているのだろう。
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ジーン・M・ドゥエンギ/W・キース・キャンベル (2011). 自己愛過剰社会 河出書房新社 pp.57
(Twenge, J. M., & Campbell, W. K. (2009). The Narcissism Epidemic: Living in the Age of Entitlement. New York: Free Press.)
ダニングクルーガー効果
自らの能力の低さを認識することの困難さが過剰な自己評価につながります、認知バイアスの一形態であると認識されました。
2020年のコロナで予測を「大ハズレ」「空振り」し続けた人々がひどかった
プロスペクト理論
損失回避性。損をしたくないという心理。
人は誰しも、「得したい」けれど、「損したくない」という思いのほうが強いです。
なのでたまに合理的とはいえない判断をして、逆に損をするのです。
高学歴が私を狙っているという事例
例えば「鍵アカウントにしたのに東京大学の元カレが覗いてくる。元カレは高学歴だからツイッター社をハッキングしているのでは」と知人から相談がありました。
鍵アカの中に元カレ複垢か友人スパイがいるだけでしょう。
いやそれより、まず元カレ卑下しつつ高学歴だったと「自分落ちてませんよアピール」をやめたほうが懸命です。
学歴を利用して口先うまくいいながら、散々金と体を弄(もてあそ)んで捨てる。最高に最低な男のクズだと思う。女性の方に別れた罪悪感を植え付け、「今でも私のこと思ってるのでは」という関係妄想だけを残す。いややられた方も、いい感じに境界性人格障害のように仕上がってどうするのでしょうか。
「元カレは高学歴だったから、ツイッター社をハッキングして私の情報を仕入れている」という何の論理性もない言動の中にすべて表れている。「この高学歴男を引き寄せる最高に素晴らしい私がフラれるわけながい」と言う否認と、自己愛による被害妄想が同時に防衛機制として機能しているのです。
例えば、彼氏にひどくフラれた事例の場合「そんなクズ男に引っかかるあんたもあんたや。反省して次に活かすんやな。」と正直本音で言いたいが、カウンセラーは本人に気付かせないといけないので、ひたすらに傾聴と共感できない部分の疑問を呈して寄り添わないといけない。この回りくどさ。効率の悪さ。
回りくどいと思ってもそれを自覚して耐えつつ本人の気づきを促進するのが優れたカウンセラーだが、残念ながら9割の臨床心理士はそんな内省もなく、啓発して励ましたり、自分の意図した解決へ向かうよう誘導尋問してしまう。日常的に自分自身を客観的に内省する習慣すらないので対応が浅くなるのです。