日常生活自立度(ADL)が下がったので障害年金の額改定の請求をしました。

障害年金額改定についてのやり方をまとめます。


障害年金の額改定請求時に提出する書類

障害年金の額改定請求時に提出するのは以下の書類です。

・診断書
・額改定請求書
・戸籍謄本(役場でもらう。450円ほど。代理人で書類なくても親族なら身元証明書あれば可能)

診断書と額改定請求書

年金事務所のホームページから直接ダウンロードできます。

日本年金機構 障害基礎年金を受けられるとき
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/shougai/seikyu/20140519-01.html

医師の診断書、関節可動域訓練もセットのものです。
年金事務所へ行けばA3サイズでもらえますがA4サイズでも可能です。

2ページあります。
両面印刷で1枚。あるいは片面印刷であれば2ページとも医師の割り印が必要となります。

日本年金機構 年金相談を委任するとき
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/seikyu/20140306.html


申請が通りやすくするコツ

事前に病歴、それに伴う身体状態や仕事の状況の申立書のメモを一緒に医師に渡すといいです。

基本的に申請は医学的な検査の客観的な数値の悪化で審査されます。
しかし別項目として、「身体状態の悪化」と「日常生活での悪化」を医師が書く必要があります。

医師は多くの患者を診ているので、一人の患者について詳しく知らなかったり忘れていることが多いです。
患者の家庭事情はほとんど知りません。
医師も数十分の診察程度では状況をまとめきれません。
なので今までの経過と現状についてまとめてメモをして渡すと良いです。

特に
・病歴(初診日、いつからどれだけの期間か)
・そのせいで身体がどうなったか、日常生活ではどうなったか、仕事ではどうなったか

ここは必ずおさえてください。

なぜかというと、
障害年金の書類において
(12)一般状態区分表
(15)その他の障害
(16)現症時の日常生活活動能力及び労働能力」

が重視されるからです。

ここでは
障害によって日常生活や仕事をしているときにどう変わったかが障害年金を受ける際に非常に重要な項目だからです。

例:パーキンソン病の父を介護する息子よりDrへ

最後にパーキンソン病の父を介護する息子が書いた具体的なメモの事例を紹介します。

病歴を簡易的にまとめたあとに、
現状で、飲食、排泄、身体、睡眠、衣服、清潔、環境、コミュニケーション、仕事の側面から、
今まで→現状→今後の不安
を書くと分かりやすいです。

【病歴】

20XX年X月X日…パーキンソン病と診断。
20XX年X年X日…障害により解雇。
20XX年X年X日…在宅療養。

【現状】

〇〇Drへ。
父がパーキンソン病の悪化にて衣食住のすべての場面で介助を行っています。
今は在宅での介護を行っています。
状況として、今までは多くの日常生活を一人で何とか行っていました。
しかし今は食事は一人で摂ることは難しく全面的に介助を要します。
嚥下機能低下により誤嚥してむせるすることも多く食事に時間もかかります。
また食器やスプーン(福祉用具)を把持することも困難ために度々落とします。
排泄も失禁があるためオムツを着用しています。服も汚れるのでその都度、洗濯している次第です。
服も上着下着ともに全介助しています。
姿勢では直立することが難しくベッド上の布団で過ごすことが多くなりました。
移動でも小刻み歩行から衝突・転倒を何度も繰り返しています。
現在、父は無職で寝たきり。収入はなく、今後の就労どころか生活自体も厳しいです。
ご多忙中誠に恐縮ではございますが、何卒、よろしくお願い申し上げます。

飲食(食べ方の変化)
・動作困難。全介助。
・嚥下機能低下により誤嚥頻発。
・食事に時間もかかる。
・食器やスプーン(福祉用具)を把持困難。持たせて口に運ぶ。

排泄(排泄の変化)
・要介助(着脱)
・便秘、夜間頻尿。

身体(身体の変化)
・姿勢障害。歩行困難。移動時に必ず転倒。
・段差での停止、無動。
・腰痛。下肢にしびれ、痛みあり。
・偏頭痛。
・拘縮。
・長期的な仰臥位による発赤、姿勢右傾きによる圧迫による身体損傷。

睡眠(睡眠の変化)
・寝返りがうてない。仰臥位。
・疼痛で夜間覚醒。

衣服(着脱の変化)
・全介助。
・着脱困難。姿勢保持困難。

清潔(お風呂での変化)
・手洗い、体洗い困難。
・浴室にて全介助。

環境(部屋の様子)
・バリアフリーではない
・室内にて転倒多い

コミュニケーション(会話の変化)
・外出できない
・悲観的言動

仕事(仕事の変化)
・ベッドから動けず

このように客観的な日常生活の事実を、書面で医師に伝えると分かりやすいです。