正座=礼儀正しいという風習は明治時代からの日本だけ

政治経済・近代学問

「日本の女性は歴史的に立膝座りの史料が残されているのに、ドラマの再現で立膝座りするとクレームが来る。」と大河ドラマ 麒麟がくる 時代考証担当 小和田哲男名誉教授が言っていました。

大河ドラマ 麒麟がくる 時代考証担当 小和田哲男名誉教授 女性の立膝座りについて

本当にその通りです。

日本の平安時代の絵画でも、茶道でも千利休の時代から伝統的に「立膝座り」です。

日本は伝統的にも立膝座りをしていたはずなのです。

正座=礼儀正しい、という風習はいつから作られたのでしょうか?

実は幕末以降(明治時代以降)に作られた風習です。

なぜ明治時代から正座=礼儀正しいという風習が始まったかと言うと、全員右ならえの教育制度で「小笠原流の礼法で統一されたこと」に起因します。

ここに昭和以降の外国への排外教育も合わさって、自国だけで固定・強化されてしまったのです。

この話の根底には「脱亜論」があります。

脱亜論とは中国や朝鮮の儒教的な旧体制から脱していこうとするものです。

この思想自体は革新的で悪いものではありません。

突き詰めると「アジアで明治時代以降に日本だけが作り出した(伝統的ではない)風習」とバレてしまい、正座=礼儀正しいと言ってきた人たちのメンツとプライドが崩れることが怖いのです。

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