「パニックとヒステリーはどう違うの?」
「どちらもキーッ!と怒ることじゃないの?」

実はかなり違います。

結論から書くと、DSM-5(精神障害診断統計)でも

同じ不安神経症

の区別の方法として
「脳が中心か、心が中心か」
「突然か、予期できるか」
「記憶しているか、忘れるか」
「短時間か、長期間か」
ということがあります。

詳しくみていきましょう。


パニック(パニック発作、パニック症、パニック障害)

「パニック症」(パニック発作、パニック障害)は、発達障害の人の中では「メルトダウン」とも呼ばれています。

正式名称は「パニック症」です。

突然の動悸やめまいや発汗や吐き気や震えがあるものです。

何の原因もなく「突然」というのが特徴的です。

発達障害のパニック障害の場合、脳内の神経伝達物質が突然にスパークして症状が起こるので器質的に分かりやすいです。

1分~5分、長くても10分程度の短時間の数分で治まります。

(参考)
https://h-navi.jp/column/article/35027090

ヒステリー

「ヒステリー」(ヒステリー性神経症)は、
精神的に心が解離・離人する「解離型ヒステリー」(極端な例:漫画の遊戯王などの二重人格)と、
身体的に麻痺や発作や会話困難や歩行困難を示す「転換型ヒステリー」(極端な例:ハイジの歩けないクララちゃん)
があります。

「心因性」と言って何らかの過去の大きなストレスを抑圧した「心の原因」から来るものです。

なので「大きなストレスがあると」というスイッチで事前に予期できます。

しかしそれが嫌な思い出すぎて、ヒステリー症状が出たあとに、健忘(けんぼう)と言って「忘れる」傾向があるのが特徴的です。

慢性的に長期間続いていることが多いです。

(参考)
https://sugiura-kokoro.com/treat/syoujyou22.html


パニック障害を基礎にヒステリーもある

ただ発達障害は幼少期から続いているものなので、幼少期のメルトダウン(パニック障害)の基礎の上に、ヒステリーが乗っかってくることもあります。

カウンセリングだと「突然くるの?」「覚えているの?」「昔から?」と質問してどちらかの可能性を絞ります。