アルベール・カミュの小説「ペスト」のように伝染病という共通の不条理を受けると、
密売人の犯罪者は「周りが俺より不幸になったざまぁw」と喜んだり、
神父が自分の妄言を悔い改めたり、
医師が死の求道者となったりします。
ペスト
生老病死。
逃れようのない不条理な目に合うとその人が丸裸にされて本質が出ます。
そんな不条理があっても、社会ではそれが終わると「勝ってよかった。すべて行動は正しかった。」と合理化され、誤った行動も歴史に埋葬され、日常回帰します。
しかし「認識」と「記憶」だけが個人の実体感として残る。
カミュの言う通り、権威に準せず、自身の体感の「誠実さ」を大切に。
アルベール・カミュ『ペスト』 2018年6月