「内在化」の重要性を知っておこう

心理学・精神医学

内在化とは、意識・無意識問わず「外界を自分の中に取り込むこと」です。

自転車で例えると補助輪や、後ろで支えてくれる人なしに乗ることです。

内在化とは「外界を自分の中に取り込むこと

「内在化」とは、「外界を内に取り込むこと」です。
例えば、最初に自転車に乗る時に、補助輪を使ったり、誰かに後ろで支えてもらいながら乗ります。

気付いたら後ろで支えてもらえなくても乗れています。

無意識に自転車に乗れるようになっている。後ろで支えてもらえているという安心感を、自分に取り込む。

これが「内在化」です。

本人が気づかないほど自然に「内在化」させているのです。

過干渉や恩着せがましい心理的コントロールは内在化されない

では内在化させるためには、過干渉になればいいかと言うとそうではありません。

「あれダメこれダメ。ダメダメダメ!」という「心理的コントロール」は最悪の結果を生みます。

過去記事
「あれダメこれダメ。ダメダメダメ!」という「心理的コントロール」は最悪の結果を生む

・抑圧させているだけでまるで効果がない
・「従順」させているだけで、「素直」に行動しているわけではない。
・復讐としてやった人に返ってくる
・本人が自発的に行動しなくなる

接し方として突き放すより溺愛するくらいが丁度いいのですが、それが抑圧的に接しては意味がありません。

例えば、対人恐怖症や広場恐怖症や不安障害や引きこもりの場合は、
経験のない人からすれば「箱入り娘・箱入り息子で溺愛されたんだろう」と思われがちですが、多くがこの心理コントロールを受けています。

経験のない人の100倍くらい身近な他人にコントロールされた地獄を見ています。

心理コントロールされた被害者の方は、どこかで心理コントロールしてきた人を、愚痴るなり叩くなりして逆らい、それに共感する人がいるか、あるいは違う誰かを内在化できていれば健全に過ごせたはずなのです。

例えば、本物のカウンセラーに治療された場合、「~のおかげで」という言葉は出てきません。

過去記事で「内在化」について触れました。

カウンセラーなんて必要ないと言える人は健常~カウンセリングの矛盾~

・「~先生のおかげで良くなりました」というのは、本来ならそんなことを言わなくても良いのです。
・補助なしで自転車に乗れるようになるくらい当たり前のことを「~のおかげで」とは言いません。
・なぜ言うかと言うと、カウンセラーが立場に依存させて自立して立ち上がる能力を奪っているからです。
・優れたカウンセラーは、クライエントをマイナスから0に戻しているので、クライエントにとっては「効果があったか、なかったか分からない」のです。
・本人が気づかないほど自然に「内在化」させているのです。

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