ヨーロッパの友人と話していてあることに気付きました。

ヨーロッパのプリキュアと言われて世界中で人気の高いフランスのCGアニメ「ミラキュラスレディバグ」

作者がとても日本ファンのため日本のマンガアニメへのオマージュやリスペクトのシーンが多く、敵は「アクマ」(悪魔 そのままの発音)と呼ばれています。
「悪魔ってなに?」と子どもが聞けば「デーモンのことよ」と親は教えるでしょう。

もう一つ人気なのは日本の「鬼滅の刃」(英語で「デーモンスレイヤー」)
ここでは「鬼」は「デーモン」と訳されています。

しかしここで問題が発生します。

日本語では「鬼」は「悪魔」ではないのです。


日本以外で「悪魔」と「鬼」が同一視される弊害~消える妖怪~

2023年現在、「ミラキュラスレディバグ」と「鬼滅の刃」が同時期に放送されているせいで、欧米人から「アクマ(悪魔)=日本の鬼=デーモン」と同一視されていることを英会話の中で発見しました。

これの何がややこしいかというと「鬼」は「妖怪」にカテゴリされてるのです。

つまり「妖怪」も「悪魔」ということになってしまいます。

「妖怪」が「悪魔(あくま:デーモン)」に勘違いされて、善良な妖怪たちもまとめて悪魔にされてる風評被害があるのです。

悪魔(悪)
妖怪(中)
鬼(悪)

存在するもの、しないもの

恐怖の本質とは「言語空間での定義外の穴」です。

言葉で表現できない、定義できないことに「恐怖」を感じ、脳はそれを認識します。

そこに非言語の幽霊や妖怪が住み着くのです。

日本では「世間という共有空間」から「流れ出た空気(空間を支配する怪物)」に「妖怪」が住み着きます。

「空気読め」とは昔は「妖怪が来るぞ」と呼ばれ「みんな無条件で従おうね」と全体行動の脅しに使われていました。

存在していないはずなのですが、それゆえ怖いので、それを話す人に従ってしまうのです。

「悪魔」は存在しますが、「妖怪」は幽霊と同じで存在するものとしないものが混在しています。

日本には面白いもので、「鬼」が「悪魔」のみを区別して節分する地域もあるようです。

「福は内、鬼は内、悪魔外」鬼が神様、鬼鎮神社節分祭
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