カウンセラーでさえカウンセリングを名乗らない方が良い

心理学・精神医学

私自身カウンセラーですが、臨床心理士・公認心理師の仲間同士でも「カウンセラーとは名乗りにくい」という話をします。

なぜかというとカウンセラーというと「カウンセリングで治るんでしょ」という先入観と期待を持たせてしまうからです。

これが「ノイズ」となって逆に治療が上手くいかなかったりします。

なので「学者」や「研究者」と名乗っていた方が、クライアント側の治療への期待ハードルを下げることができるのであえて名乗るようにしています。
心理士カウンセラーは肩書のみで書く程度です。

カウンセラーはいらない職業

私が言うのもなんですが、本来、カウンセラーとはいらない職業です。
なぜなら、悩んでいる人の周りの人同士で愚痴を言いあたったりしてスッキリすれば良いはずだからです。
昔はそれができていたのに、それができなくなっているのは、悩んでいても相談できる人がいないほど家族や社会が分断されて個人が孤立してしまったからです。(社会学では地域包摂組織の形骸化といいます。)

前記事でも書いたように、真のカウンセラーは「効果があったか、なかったか、分からないような人」「何だか分からないけど良くなった気がする。たまに会いたい。」くらいの人です。

カウンセラーなんて必要ないと言える人は健常~カウンセリングの矛盾~

「内在化」の重要性を知っておこう

逆に心理的に健康な人はカウンセリングをしても「効果がなかった」と感じます。

なぜかというとマイナス状態をゼロに戻して効果を感じるのがカウンセリングなので、すでにプラスの人をゼロに戻そうとしても「効果がない」と感じるからです。

病気の人に薬を飲ませれば「治った」と自覚できますが、健康な人が薬を飲んでも治るどころか「効果がない」と感じるのと同じです。

心は自転車と同じ

心は自転車と同じです。

例えば、初めて自転車に乗る時、補助輪を外したあとは、後ろを誰かに持ってもらいます。

後ろの人は「持ってるよ」と言いながら、実は持っていなかったり、少しずつ離したりします。

もし「自分は自転車に乗れている!」という人がいて、さらに「私は○○先生のおかげで乗れました!」と言っていたら、後ろを誰かに支えてもらっていたらそれは乗れていません。

自転車で転ばない人はいません。

誰だって転びます。

転んだ時に起き上がって自転車を立て直す速度の早い人がメンタルの強い人です。

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