伊藤潤二と諫山創のホラーの方向性について~フランス漫画祭特別賞を受けて~

進撃の巨人の諫山氏に目を奪われてたが、楳図かずおの直弟子の伊藤潤二氏も取ったのと並んでてびっくりした。

欧州最大規模の漫画の祭典、第50回アングレーム国際漫画祭の授賞式が28日、フランス南西部アングレームで開かれ、人気漫画「進撃の巨人」の作者、諫山創さんが第50回を記念した特別賞を受賞した。
 また「男組」の作画などで知られ、劇画家とも呼ばれる池上遼一さんと「富江」シリーズなどホラー漫画を手がけてきた伊藤潤二さんが特別栄誉賞を受賞した。

仏漫画祭、諫山さんに特別賞 池上さんらに栄誉賞も:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/228052

伊藤潤二氏は幼少期から私が好きなホラー漫画です。

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実写ホラーをB級にすると悪夢になる

伊藤潤二氏も意図してやっている通り、
ホラーは実写化すると一気にB級感が増して陳腐化するが
逆にB級映画の陳腐な展開を漫画に戻すと途端にリアリティが増した悪夢になります。

2Dから3Dへの「不気味の谷現象」の逆をして解像度を落とすとリアリティと恐怖が増す。
脱落した部分を脳内補完するので。

伊藤潤二のホラー漫画も、HUNTER×HUNTERを皮切りに、呪術廻戦やチェンソーマンでも能力リスペクトされたのでここ最近になってやっと注目されてきた。

進撃の巨人と伊藤潤二ホラー漫画の対局性

いつだったかの進撃の巨人の創作ドキュメンタリーで、諫山氏の実家の父親が、さも自分の手柄のようにドヤりながら息子を見下してたのが「あぁ、この権威的な父性主義の環境だと進撃の巨人できるわ…。革命して町山智浩氏に求心されるわ…。」と感じてしまった。という意見を多く某所で見た。

例えに出すとあれだけど、
実写から漫画に戻す伊藤潤二氏
漫画から「進撃の巨人」実写した諫山創氏(師匠の町山智浩氏へのリスペクトもあるが)
同じB級ホラー感のエンコードが逆にかかってる。

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