反政府ではないが反官僚であった歴史人物を知っておく必要がある。
よく税金に反対すると「政府に反対するのか!」「無政府主義か!」と勘違いする人がいる。そうではない。
政府機能自体は否定しない。問題はその運用が財務省官僚によるものだから反対しているのである。
これは今に始まった話ではなく、歴史的に何人も人物がいる。
楠木正成と赤報隊
赤報隊や楠木正成のように「反政府ではないが、税金(年貢)には反対する反官僚(反・荘園公領)ではある」ポジションは、「悪党」の語源にされて悪い噂を流される。
今で言うと財務省に反対する立場。
正義なのだ。
例えば、漫画。アニメ「るろうに剣心」の赤報隊の相楽左之助の「悪一文字」
「新政府の許可を得て」赤報隊は「年貢半減」(税負担を半分に)と旧幕府勢を潰した。
本来「悪党」とは反政府という意味ではなく反荘公領主。
今でいうと反政府ではないが、反財務省。
楠木正成の「悪党」の異名も同じ。
反幕府ではない。反領主。
なんで鎌倉幕府は両面宿儺を擁立したか?
・両面宿儺は、古墳時代に仁徳天皇に逆らって戦った岐阜飛騨の地方豪族だったから(両面宿儺の乱)
・源頼朝と北条政子は、鎌倉時代に後鳥羽上皇に逆らって戦った鎌倉の地方武将だったから(承久の乱)
800年前の縁起をかついだ。
両面宿儺と源頼朝
楠木正成より遡ると
鎌倉時代の源頼朝も、後鳥羽上皇の「ワシの大内裏が燃えたから大衆から大増税して再建する」にブチギレた。
源氏は古墳時代に同じ行動した岐阜県の両面宿儺を祀り上げた。
後に楠木正成を吉田松陰や西郷隆盛が尊敬する理由。
ずっと反財務省官僚の系譜
吉田松陰と西郷隆盛
楠木正成公を敬って、吉田松陰から西郷隆盛等々、
ずっと文天祥の「正気の歌」を合言葉に合唱してきた幕末の系譜。
反年貢・反江戸幕府奉行所。
今でいう反増税・反財務省官僚の思想。
松平春嶽、伊達宗城、横井小楠、西郷隆盛、木戸孝允、橋本左内、吉田松陰、佐久間象山、清河八郎、河上彦斎、富永仲基
////薄い壁////
頼山陽、平田篤胤、山崎闇斎、浅見絅斎、栗山潜鋒、三宅観瀾、山鹿素行
…文天祥系譜(尊皇攘夷)では前者の方が独善的な過激さが薄くて好きだ。
西郷隆盛の「敬天人愛(天皇を敬い、人を愛す)」を始め、松平春嶽、伊達宗城、横井小楠、木戸孝允、橋本左内、吉田松陰、佐久間象山、清河八郎、河上彦斎、富永仲基などの、それほど過激でない文天祥系譜の思想(尊皇攘夷)が現代の日本人のアイデンティティには合っている。
反・増税官僚でやられた楠木正成が「悪党」と揶揄され
南北朝時代にはすぐ土岐久々利悪五郎のように「悪」の字を城主が代々襲名したケースもある。だから婆娑羅大名。歌舞く。
しかもこの「土岐(とき)」「久々利(くくり)」の由来は、3世紀〜8世紀以前の成立。相当に古代。
YouTubeで文天祥で動画検索しても少なすぎてびっくりする。
水戸学や崎門学に影響を与え、藤田東湖、吉田松陰、廣瀬武夫、國分靑厓など、
文天祥の正気の歌で、幕末の維新志士の尊王攘夷が鼓舞したのに。
いや、南宋の文天祥を語らずして右だの保守だの言ってる人は何なのか。