●初診
目的:妊婦の健康状態および現在の妊娠週数の確認
時期:妊娠6週前後
内容:問診および診察、血圧・身長・体重測定、尿化学検査、経膣超音波、子宮頸癌検診、クラミジア感染症検査
・初診時には最終月経と月経周期を確認。子宮内の胎嚢や胎児の様子からおおよその妊娠週数を診断。妊婦の基礎疾患の有無や過去の妊娠分娩歴を確認。
●再診から分娩予定日の決定まで
目的:流産や切迫流産、多胎の有無を確認、現在の妊娠週数と分娩予定日の診断
時期:妊娠10週前後まで
内容:問診および診察、血圧・体重測定、尿化学検査、経膣超音波、血液検査(血液型、感染症、貧血、血糖、肝機能、腎機能など)
・分娩予定日は最終月経からの計算と胎児の大きさとの兼ね合いでおよそ妊娠10週頃に診断。妊娠初期の採血も行う。初診から予定日決定までに順調な経過の場合で3回程度の受診が必要。
●妊娠12週から23週頃まで
目的:母体の健康状態、胎児の発育状態・異常の有無、胎盤位置の確認など
時期:妊婦健診の間隔/4週間ごと
内容:問診および診察、血圧・体重測定、尿化学検査、胎児心音、経腹および経膣超音波、血液検査(妊娠20週前後)
・お腹の上から超音波検査を行い、胎児の発育の状態や異常の有無を検出。20週から23週の間に内診や膣からの診察と超音波を行い、膣炎の有無、子宮口や子宮頸管の状態と胎盤の付着位置を確認。20週前後で貧血の検査を行う。
●妊娠24週から35週まで
目的:母体の健康状態、胎児の発育状態、切迫早産の有無、胎盤位置、羊水量の確認など
時期:妊婦健診の間隔/2週間ごと
内容:問診および診察、血圧・体重測定、尿化学検査、胎児心音、経腹および経膣超音波、血液検査(妊娠24および30週前後)
・胎児の発育状態や羊水量を確認。30週頃には内診や膣からの診察および超音波検査をして膣炎の有無および子宮口や子宮頸管の状態から切迫早産のリスクを検出。胎盤の位置の確認。妊娠24週前後には貧血と血糖の検査、30週前後には貧血の検査を行う。
●妊娠36週から40週まで
目的:母体の健康状態、胎児の向き、胎児の発育状態、産道の細菌感染の有無、破水の有無、分娩開始の診断など
時期:妊婦健診の間隔/1週間ごと
内容:問診および診察、血圧・体重測定、尿化学検査、胎児心音、内診、経腹超音波検査、産道の細菌培養検査(妊娠36週)、血液検査(妊娠36週)、陣痛および胎児心拍モニターなど
・妊娠36週に産道の細菌検査と貧血検査を行う。妊娠37週以降は陣痛および胎児心拍モニター(NST)で子宮の収縮と胎児の健康状態を確認。妊娠38週以降は内診で子宮口の状態も確認。
●分娩予定日以降
目的:母体の健康状態、胎児の健康状態、分娩の開始時期の確認など
時期:妊婦健診の間隔/1週間に2回
内容:問診および診察、血圧・体重測定、尿化学検査、内診、経腹超音波検査、陣痛および胎児心拍モニターなど
・分娩予定日を過ぎても分娩が始まらない場合、週2回の妊婦健診。毎回の内診で子宮口の状態を診察してNSTで胎児の健康状態を確認。妊娠41週を過ぎても分娩が始まらない場合、人工的に陣痛を誘発するため入院。