精神疾患を見立てる際のフィルター図

心理学・精神医学

臨床心理士のカウンセラー仲間と話していて、発達障害と精神病の病態水準を通さずに予診を通すと問題であるという話をしました。

病院内科だと臓器の疾患で診るので内因性や心因性を見落としやすく、
精神科や心療内科だと心因性に注目するので、外因性や内因性の知的障害や発達障害を見落としやすいのです。

ある程度、全体を見立てるモデル(上図)が必要なのではないかと感じました。

予診の段階で知的障害や発達障害のフィルターはまず最初に通して、それから病態水準(神経症、人格障害、精神病)を考えます。

「器質性疾患」→「知的障害」→「発達障害」→「愛着障害」→「情緒障害」→「精神病」→「人格障害」→「不安障害」のフィルター(順不同)を通して、どこかで引っかかったらそこで質問を繰り返して掘り下げていきます。

原因の苗床がまたがる場合もあるので、広範囲には考えますが大体は典型例です。

前後で重複している場合もありますので、必ずしもこの通りにフィルターに引っかかるとは言い切れませんが参考にはなるはずです。

外因性→内因性→心因性

大領域では、外因性→内因性→心因性です。

なりたくてもなれない「外因性」と、離れても悪化する「内因性」

◯身体医学として領域

外因性・・身体疾患:例(脳梗塞・脳腫瘍・甲状腺機能低下・全身性エリテマトーデス・認知症等による器質性精神障害など)=なりたくてもなれない

知的障害もここに想定します。

内因性・・生まれながらの遺伝的背景:例(統合失調症・躁うつ病など)
→特徴は、そこから離れても悪化する

発達障害や精神病や人格障害はここに想定します。

離れれば回復する「心因性」

◯精神医学固有の領域

心因性・・家庭環境・職場環境
→特徴は、そこから離れれば回復する

情緒障害や愛着障害や神経症はここに想定します。

発達障害と精神病水準のフィルター

発達障害→情緒障害→愛着障害
精神病→人格障害→神経症
の病態水準のフィルターは重い順で通さなければなりません。

発達障害のベースの上に精神病や人格障害が乗っかったり、神経症症状が出ていることもあります。
知的障害で神経症症状が出ていることも、認知症で人格障害の症状が出ていることもあります。

多種多様で横断的ですが、このフィルターを通せば、全体像は拾い上げられます。

注意すること

ただ統計尺度の想定外のところに答えがある場合もあるのでバウムやロールシャッハの投影法で先に大きく拾い上げた方が良いです。

例えば、発達障害と愛着障害の診断区別もかなり難しいです。

発達障害の診断が簡易化されているので、実際はそうでなくても、発達障害が愛着障害より診断が優先されてしまうからです。
認知症とうつ病の診断区別と同じようなもので、熟練の医師でも鑑別は難しいとされています。

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