【目的】
ネブライザー吸入には、換気を改善し、呼吸状態を整え、気道を加湿して絨毛運動を促す効果がある。薬液を局所に直接投与できるため気道を浄化できる。
【必要物品・準備】
ネブライザー本体、蛇管などの回路、マスクまたはマウスピースなど、薬液、薬液注入用のシリンジ、ディスポーザブル手袋
【方法】
1、患者さんにネブライザーの必要性を説明
2、ネブライザーのアトマイザ(薬液を注入する部分)に、指示通りの薬液を指示通りの量だけ注入
※超音波式ネブライザーの場合、作用水槽内が清潔か、水分量は十分かを確認し、適宜洗浄や水分補充を行う
3、蛇管やマスクを接続し、病室内にセッティング
4、患者さんの体位(起座位またはファウラー位)を整え、蛇管のねじれやテンションを確認
5、マスクをあてがい、吸入を開始
※ゆっくり呼吸すること、時々深呼吸をすること、可能であれば最大吸気の時に2~3秒間息をとめること、などを説明する
時折声掛けをして、深呼吸を促したり、息をこらえられるように誘導
吸入中から吸入後にかけて、観察
口腔内に唾液等が貯留している場合、吸入後に咳嗽を行う
【観察項目】
・呼吸状態、顔色の変化はないか
・悪心、頭痛、呼吸苦などはないか
・特に気管支拡張剤を使用している場合、副作用の有無を確認する
薬剤の副作用を知っておく。
呼吸状態、顔色の変化や、悪心、頭痛、呼吸苦などがみられたら、直ちに吸入を中止し、リーダーや医師へ報告。
※留意点
・気管支拡張薬使用時の副作用:交感神経刺激症状(頻脈、動悸、悪心・嘔吐、頭痛、興奮、手指のしびれ、不安感など)がみられることがある
・気道分泌促進薬使用時の副作用:頭痛や胃腸障害(胃部不快感、悪心・嘔吐、嘔気など)などがみられることがある
口腔内に貯留した唾液には薬液が多く含まれているため、そのまま嚥下すると副作用が出やすい
吸入途中でも口腔内に唾液が貯留したら一時中断して咳嗽してもらう