【概要】
子宮内胎児発育不全とは、なんらかの理由で子宮内の赤ちゃんの発育が遅れている、あるいは停滞している状態。全妊娠の約8~10%で発生。

【診断】
妊娠30週頃までの超音波検査で在胎週数に見合った発育が見られない場合、子宮内胎児発育不全と診断。

【原因】
1、胎児側の原因
遺伝子や染色体の異常、胎内感染。妊娠初期から中期にかけて発症。

2、胎盤の原因
胎盤になんらかの障害。胎盤梗塞や前置胎盤、臍帯付着異常。妊娠中期以降で発症。

3、母体の原因
妊娠高血圧症候群や多胎妊娠、喫煙により児への栄養供給が妨げられる。妊娠中期以降に発症。

【症状】
何かの自覚症状を感じることはない。妊娠初期に胎児側の原因で発症した場合は死亡のリスクが高まる。
妊娠中期以降で胎盤や母体が原因になっている場合は死亡リスクは低くなる。
しかし部分的に成長が滞るので頭は正常な大きさで体だけがやせているといった症状が現れる。

【治療】
胎児側に原因がある場合は明確な治療法がない。
胎盤や母体に原因がある場合、安静と食生活や生活習慣の見直しで胎児の成長を促す。