スタチュー・スクエアにいたらサー・トーマス・ジャクソン(Sir Thomas Jackson, 1st Baronet)の銅像の頭に鹿子鳩(Spotted Dove)

私の実家では「やにこい」という言葉が出てくる。
標準語ではないので気になっていた。

私が生活の中で分析していくと
・古い
・細かい
・面倒くさい

の3つの条件がつくと「やにこい」という言葉が使われている。

例えば、私の父は「やにこい男」と言われる。
セロハンテープが必要になった時「壁のメモを留めてあるセロテープを剥がしてもう一度使え」と言う。
そのセロテープはすでに15年以上も前のものである。

さっさと新しいセロハンテープを使わせてくれればいいのに。

古く、細かく、面倒くさい。

こういう時に「やにこい」という。

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全国方言辞典によると

やにこい
京都府・・壊れやすい。ひよわい。
兵庫県・・弱々しい。
奈良県・・粗悪で貧弱な。
和歌山県・・ものすごい。

やねこい
石川県・・汚い。むさ苦しい。
岐阜県・・やりにくい。
愛媛県・・めんどう。気難しい。汚い。

となっている。

主に関西圏を中心に「やにこい」は「弱い」というニュアンスで使われている。
派生は同じ語として「やねこい」は「汚い」「面倒」というニュアンスで石川県と岐阜県と愛媛県で使われている。
おそらく愛媛県は関西圏と近いので海を渡って行ったのだろう。
岐阜県と石川県も関西圏から飛び火したと推測される。

昔から脂(あぶら)は「やに」(松脂などの天然樹脂のこと。タバコを吸ったときにたまる褐色の粘液。)とも呼ばれ、これが「濃い」ので、「やにこい」となったのだと考えられる。

私の生活の中で出てくる「古く、細かく、面倒くさい」というニュアンスと少々異なるが、概ね同じであった。

弱く、汚く、面倒くさい」という意味なのだ。