パーキンソン病とやにこさは関連しているのか?
私の父は若年性のパーキンソン病にして「やにこい男」です。
「やにこい」とは何か?
https://libpsy.com/yanikoi/3948/
前記事で詳しく書きました。
私が生活の中で分析していくと
・古い
・細かい
・面倒くさい
の3つの条件がつくと「やにこい」という言葉が使われています。
身体障害者で長年の介護状態です。
今は私とはほどよい距離感で安定性を保っています。
私の父親はパーキンソン病という難病で40代で会社を解雇され、私はもう15年以上も介護しています。
パーキンソン病の人は「時間の変異」が起こるよです。
確かに父親も「毎日が平坦だ」と言っていました。
普通、多くの人にとって毎日の時間感覚は「断続的」で「気分浮き沈み」で波があります。「今日は昨日より気分が良い」「昔と比べると今の性格は明るく変わった」など。しかしパーキンソン病だと「継続的に平坦」だと言います。
例えるなら、健常な人は大小違いあれど毎日の気分が「海のように波」があるのです。パーキンソン病だと「湖のように波がない」のです。
大脳基底核、中でも線条体は、黒質から線条体へのドーパミン作動性経路が障害されます。
パーキンソン病は時間感覚の変異があります。ADHDや統合失調症も同様です。
パーキンソン病はドーパミンが出ない病。
ADHDや統合失調症はドーパミンが出すぎる病。
(正確には神経伝達物質からドーパミン受容体にうまくドーパミンを受け渡しできずに再吸収を続ける→ドーパミンが溜まる→結果、増える。または減るが極端。)
妄想を生みにくい病と、妄想だけの病。
正反対であるのは有名です。
パーキンソン病の治療薬には「作動薬」と「阻害薬」があります。
ドーパミン作動薬は神経→ドーパミン受容体の受け渡しではなく、ドーパミン受容体に直接ドーパミンを渡します。
(例:麦角系ドパミンアゴニスト ブロムクリプチン、ペルゴリド、カベルゴリン / 非麦角系ドパミンアゴニスト 経口薬 プラミペキソール、ロピニロール / ロチゴチン貼付剤 /アポモルヒネ皮下注)
ドーパミン阻害薬は、あえてドーパミンの分解酵素を阻害することで脳内や血中のドーパミン濃度を上げます。
他に溶け出すドーパミンをやめさせて、脳にドーパミンを集中させるイメージです。
(例:MAO-B阻害薬 セレギリン / COMT阻害薬 エンタカポン /抗コリン薬)
ちなみに精神病に対してのSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)NDRI、SNRIや、ADHDの発達障害に対してのビバンゼやコンサータのようにドーパミン再取り込み阻害薬も神経伝達物質阻害薬です。神経伝達物質の回路が逆流しない(再取り込みしない)ようにします。
ドパミン受容体作動薬(ドパミンアゴニスト)は時間を過大評価させ、アンタゴニスト(神経伝達物質阻害薬)は時間を過小評価します。
作動薬は時間を長く見積もり、阻害薬は時間を短く見積もります。
ドーパミンは内部時計のスピードに関与しているのです。(※)
やにこさの法則性
よく父の工作に出てくるものが「落ちている木の枝」「セロテープ」「タコ糸」「ハンガー」「ペットボトル」「ペットボトルのフタ」「輪ゴム」です。
早い話が小学生の工作で使われる物品です。
例えば、先日、実家の外の倉庫のカンヌキ錠が壊れました。
父はこれを「落ちていた木の枝とセロテープを使って鍵を作ろう」といい出しました。
セロテープも新品ではなく壁に貼っているものを再利用するというのです。
セロテープなので
私「いや、雨の日に濡れて剥がれて終わりじゃないか。」
父「雨の日は天気予報で分かるし、雨で剥がれたらセロテープを貼り替えれば大丈夫だ。家族と親戚も総動員して当番制にして係を決めてセロテープを貼り替えよう。」
もちろんそんなのお断りし、無視して、簡易のカンヌキ錠を買いに行きました。
こうして他人を巻き込みながら自分の「やにこ物語」へ引きずり込むのです。
父は手足が動かないので、家族も親戚を動かそうとするのですが「やにこ」が迷惑行為すぎます。
他人を動かそうとするのは潔癖症=強迫性人格障害の特徴的な「幼児的操作」です。
これに操作されると後々「おーいセロテープが取れてるぞ-、今日の当番が貼り替えろー」と呼び出されて操作されるのでその手口には最初から乗りません。
この「幼児的操作」の行為が「やにこさ」と関連しており、パーキンソン病の根底にある気がします。
(※)
時間知覚の神経生理学的基盤
時間評価に関する心理学的研究 – 吉備国際大学学術機関リポジトリ
ラットの時間弁別行動を担う神経基盤の多面的解析
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23730712/