カウンセラーがカウンセリングで失敗したと思う時はどんなときでしょうか?
主に2つあります。
カウンセリングで失敗したと思う時
・「やった!」という達成感がある時
・「あの人が心配だ…」「私は役に立っているのか?」と特定の個人に入れ込みすぎる時
です。
なぜ「達成感」と「入れ込みすぎ」が失敗なのか?
カウンセリングは綱引きのような距離感が大切です。
自分とクライアントで5:5くらいになるのが丁度いいです。
「達成感」があるのは、こちらが相手を引っ張りすぎています。
本来はクライエント患者主体でなければならないのに、自己啓発的になってしまっている恐れがあります。
「入れ込みすぎている」時は、こちらが相手に引っ張られています。
転移と言います。
「あの人は自分の子供の頃とそっくりだ…このままでは自分と同じ過ちを繰り返してしまう…」と自分を相手に転移しすぎてしまい、帰宅しても切り離せず、自分のことのように悩んでしまうのです。
カウンセラーは補助輪の黒子の役割を忘れてはいけない
最終的にはクライアントが自分の力(エンパワメント)で意思決定するのを支援するのがカウンセラーの役割です。
これはいきなり患者クライエントに自立せよ!と言いたいわけではありません。
自転車の補助輪のようにいつ転んでも側にいるという黒子。
安全基地の安心感を与えることが大切です。