リバータリアン心理学(Libertarian Psychology)を語る前に、まずリバータリアン(リバタリアニズム、Libertarianism)について知る必要があります。入門ですので手短に大雑把に書きますがお許し下さい。
下に示す図はノーラン・チャート(nolanchart)を、私が日本語版にしたものです。
いきなり複雑な図形を見せて申し訳ございません。
このノーラン・チャートにも補足したい点が多々ありますが、リバータリアニズムを学ぶ上で理解を促進するので参考に記載します。
ここで言いたいことは一つだけで、
『リバータリアニズム』とは、
『「個人の自由」も「経済の自由」も両方とも尊重する』
というイイトコどりの政治的な姿勢・思想ということです。
(イメージカラーはグリーンです)
ここで「え?政治思想?」それがどう心理学と関係してくるの?
と最初に思われたのではないでしょうか。
日本では心理学・精神医学と、社会学・経済学は、自然科学と社会科学のごとく切り離されて考えがちですが、欧米(主にアメリカ)では「リベラル・アーツ」という別け隔てない総合的な近代学問体系(University)が基本ですので、
人格心理学(パーソナリティ心理学)においても、「心理学の社会的側面」は切っても切れぬ仲にあり、
「リバータリアン・パーソナリティ」はもちろん、
「リベラル・パーソナリティ」
「コンサバティブ・パーソナリティ」
「権威主義的パーソナリティ」
というのも研究として存在します。
中でも最近になって再評価されたリバータリアニズム心理学は、
リバータリアン的パーソナリティ(人格)。
つまり、「個人の自由」も「経済の自由」も尊重する、とにかく何よりも自由を最大限に尊重するパーソナリティ心理学のことです。
ジェームズ・マディソン大学のオーディ・ギャディス博士(Audie Gaddis, Ph.D.)は、これを
“Libertarian Psychology is a psychology of personal freedom and responsibility”(自由と責任の心理学)と定義しています。