タイトルにも書きましたが人は「25人に1人は良心などない」と言われています。
元ネタは、アメリカのハーバード大学の精神科医マーサ・スタウト(Martha Stout) の「良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖」という著書からです。
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この本は、内容が心理学の基礎や専門用語を知らないと凄まじく読みにくい「専門書」ですが、タイトルがとても惹かれるものがあり、共感できるところが多いです。
このことを知るだけでも大きな意義があり、救われる人もたくさんいるのではないかと思ったため、今後も少しずつ紹介していこうと思います。
反社会性人格障害者とは、神経症よりも更に悪化した人格障害領域に属する、数ある人格障害の中でも最も嫌われている人格障害の一つです。
端的に言うと、良心がほとんどない、もしくは全くない状態を「反社会性人格障害」と精神医学では呼んでいます。
この良心の欠如の状態には「社会的病質(ソシオパシー)」ないしは「精神病質(サイコパシー)」と一般的に呼ばれているので、反社会性人格障害者の別称を「サイコパス」とも呼びます。
アメリカで利用されている精神疾患を診断する統計マニュアルである「DSM-Ⅳ」によれば、
①社会的規範に順応できない
②人をだます操作する
③衝動的である、計画性がない
④カッとしやすい、攻撃的である
⑤自分や他人の身の安全を全く考えない
⑥一貫した無責任さ
⑦他の人を傷付けたり虐待したり、ものを盗んだりした後でも良心の呵責(かしゃく)を感じない
これらのうち3つが当てはまれば反社会性人格障害と疑います。
これらの性格は、それまでの環境や心理的な愛着関係が問題ではなく、どうやら50%は遺伝である、つまり脳の病気であるという見解があります。
マーサ・スタウト曰く、悩んでカウンセリングに来る人の大半はサイコパスに悩みを植え付けられた人だと言います。
つまり”多くの人の悩みの元凶となる人間”であるということです。
サイコパスは大脳皮質が原始的な状態にあって、良心や道徳観念などの感情的な反応が、脳機能の変調により欠落しています。
太古の時代から存在する大脳辺縁系組織から生じる”良心”が、高次の感情と違って大脳皮質の働きで大幅に修正されず原始的なままにとどまっているのです。
サイコパスの研究の中で「イス」と「愛」との言葉にも科学的に同様の反応を示すというものがあります。
これはつまり「物」と「心」が区別されていない、脳機能に欠落のある人間だということです。
このサイコパスが、アメリカでは人口の4%も存在していています。
るまり、100人いたら4人、25人なら1人いる計算です。
25人に1人と聞いて「あっ自分のことだな、フヒヒ」と思う方は、まだ救われているような気がします。
その神経症の思考回路のまま一生、嗜虐的な自分に自己陶酔して死んでいけばいいと思います。
サイコパスは、自己愛性人格障害者(ナルシスト)とも違い、一切感情などありません。
期待する方が、彼らの術中にハマってしまいます。
いくらか文献よりまとめたサイコパスの傾向を記載しておきます↓
・他者に対して平然と嘘をつき、巧妙にだます
・反省しない
・他者を嘲笑する
・社会的に悪いと言われることをして自分の方に興味を向かせようとする
・他人を支配し、人と物を同じに考え、他者を利用しようとする
・自分が他の誰よりも優れていると考え、インチキな社会の中で自分だけが正直で本物であると考える
・相手の所有物を奪う(他人の物を私物化する)
・人を殺して何も感じない
・女性との乱交を好む
・虐殺や虐待を好む
・お世辞を言い、虚勢を張る
・他者を蹴落として陥れることに楽しみを感じスリルを求める
・感情は一切ないのに”そう感じている演技”をする
・アルコール依存や薬物中毒にもなりやすい
・追い詰められるとこれ見よがしに泣いて同情を求めるか、逆ギレする。
ほとんどの場合、サイコパスは最終的に犯罪で捕まる結果になるとしても、成功者や、立派な肩書きの者、普通の人間関係にも潜在的に紛れ込んでいることも多いです。
そうやって賢(かしこ)い場合も多いので、そういうサイコパスには注意が必要です。
彼らの”搾取のゲーム”にハマると、僕もかつて被害にあったように、足を引っ張られて人生を奪われます。
これから「そもそも良心とは何か?」「どういう国でこのような人間が増えているのか?」「なぜ反社会性人格障害者に憧れるのか?」「その対策法としてどうすれば良いか?」なども別途記載していきます。
サイコパス参考文献
人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク