今回、私は職場の上司の違法行為を訴えました。
それなりに効果的に作用したので参考までにその方法をまとめます。
ここでは
・書き方(報告の仕方)
・報告するべき場所
・パワーハラスメントの成立要項
・パワーハラスメントに典型的に当てはまる刑法
・パワーハラスメントとしての不当な処分
・パワーハラスメントとしての労働法違反
・本来のあるべき職場対応とは?
・裁判所へ訴訟する方法
の順で紹介します。
参考までに今回、私に起こったのは以下のような違法行為でした。
職場の上司が私へ行った違法行為の一例を列挙します。
・私が身に覚えがない他の上司の失敗を「周知のため」という理由で朝礼にて全員の前で私に報告させ、私のせいにする。
・上司の書類提出の遅れを、私の提出遅れのせいにされている。
・上司が他の上司の遅刻を私のコミュニケーション不足のせいにされる。
・上司が他の上司の職務放棄・職務不履行を私のせいにする。
・上司が私のいない所で私を手伝うなという指示を部下全員に出す。
・業務中に他のスタッフで協力が必須の場面で、助けてくれる他のスタッフに業務を手伝うことの中断を指示し、私の業務が遅れるように誘導して責任を取らせる。
(二人作業が必須の業務→他の部下へ手伝うなという上司の指示を出す→必然的に私は業務ができなくなる→なぜできないんだ、助けを乞うコミュニケーションもできないのか→人事評価を下げてやる、という恣意的な誘導)
・上司が連日して就業後(業務時間外)の呼び止め、呼び出し、説教と尋問を繰り返す。
・上司が就業後に隔離部屋に入れられ2時間近くの説教と尋問をする。
・上司が「安全上、危ないのでやめてください」と私が申し出た危険事項を連日して実行に移す。
・上司が私へ伝えてもいない、聞いたこともない、業務にもない業務を「なぜやってない」と叱責し、業務進捗評価表を書かせ「できない(低評価)」と書かざるを得ない状況へ強迫誘導し、「何も出来ていない」という申告書として人事へ報告する。
・上司が無償で残業することを礼賛する。
・上司が部下の残業時間報告書の時間を削除・改ざんして事務へ提出していた。
・上司が部長に私の評価を低くなるように捏造・改ざんして伝える。
・上司が上記理由から人事評価を下げてやると脅迫して報告する。
あまりに明確すぎるほどのパワーハラスメント(いやがらせ、立場を利用した違法行為)だったため、
何人かの良心的なスタッフが、「度が過ぎている」「もう履歴を残して報告した方がいい」とも背中を後押しされました。
具体的な書き方
・日付け
・起こった事実(加えてそれがどんな犯罪に当たるのか)
・目撃者(いれば)
を書類にまとめ、
・行われたときのICレコーダーによる録音記録
も合わせて部署の部長へ提出しました。
◎書き方の例
【強要罪(刑法223条)、名誉毀損罪(刑法第230条)、不利益処分(意に反して懲戒その他の不利益な処分を受けた場合、人事委員会に審査請求を行う(地方公務員法第49条の2)、職権乱用罪(刑法193条)、安全配慮義務違反(民法415条)、労働基準法、労働契約法違反に関する事例】
○201X年X月X日 18:00頃
就業後、休憩室にて帰宅の準備中に呼び止められ、職場に呼び戻され、部屋に隔離されて業務の悪い部分をあら捜ししてこじつけた説教に加えて大声で誹謗中傷される。話が終わって30分後、帰宅の準備中に再び呼び止められ、職場に呼び戻され、同じ内容の話をもう一度する。さっきの帰宅の際の声が小さかったとのこと「えー!?あれでぇ!?全然聞こえな~い。先輩への敬意が足りないんじゃないのぉ~?」とのこと。加えて汚点のこじつけ粗探し説教が30分行われるが「業務が未熟なのに残業なんて書けるわけがない。上へ報告してあなたの人事評価は下げる。」とのこと。(録音済)
目撃者:鈴木、佐藤(スタッフ[仮名])
○私見
私はある程度のことは未熟だからと謙虚に割り切っています。多少の暗黙の超勤も、多少の罵詈雑言も、多少の誹謗中傷も許容しています。
ただどうしても許容できないのは、誰しも人間のもつ権利、基本的人権を侵害してきたときです。単に私が不快に思ったという私情だけではありません。
それが、お客のため、組織のため、指導のため、信頼感やコミュニケーションのため等、大義名分と職権を乱用したものであれば尚更です。言葉尻にどんなキレイ事を並べようとも、違法行為が認められた場合は適切に通報いたします。
課題を期限通りやって提出したのに、血眼になって悪い部分をあら捜しし、親の仇のように「全くやっていない」と全否定して憎しむのは如何なものか。それどころか提出していないとして事実を捏造して報告して人事評価を下げるのは如何なものか。また、他スタッフが大変だろうと察して協力し合うを止めさせ、業務を中断させ、一人で汗だくで掃除や無償で残業したことに対して「時間が遅い。未熟だから残業にはならない。」と憎しみ、評価を下げることをなぜ行うのか。やることをやって労をねぎらえとまで要求していませんが、せめて肯定的に評価して、否定的に憎しんで評価を下げることにつなげようとするのはやめて頂きたい。そこまで部下を信頼しない以上に、親の仇のように憎しむことが仕事となっているのには疑問を呈します。
このような事例を時系列順に20個以上、書き並べました。
こんなに長文でなくても箇条書きで良いです。
最初は「面倒くさい」「思い出すだけで嫌だ」「なんか難しそう…」「通報するなんて何て私は陰険なことをしているのだろう」と自己嫌悪したりするかもしれませんが、書き出すだけで楽になったりします。
そして事実として残しておくことが、のちに自分の心と環境を平和に豊かにすることにつながります。
自分も他の人も居心地がいい環境は自分で作るのです。
報告するべき場所
ただ職場の下層から上層に上げようとしても途中で握りつぶされてしまう可能性を考慮して、
厚生労働省、労働基準監督署、総務省、労働組合にも合わせて提出しました。
どんなに小規模だろうと、大企業だろうと、学校だろうと病院だろうと役場だろうと、
最初から一番上から落とすのが効果的です。
もちろん匿名で身元を話しても職場にバレることはないので安心です。
むしろ職場で誰がやったか分からない方が、個人だけでなく全体の問題として共有できるので有効です。
(参考)
労働基準監督署へメールより厚生労働省への通報が効果は100倍
最寄りの労働基準監督署は平日9:00~18:00程度までしか開いていないので、業務時間に訪れるのが難しいかもしれません。(私自身がそうでした)
電話か、直に話すことになります。
有効な順番としては
直に労働基準監督署へ行く > 労働基準監督署へ電話する > 労働基準監督署へメールする
という緊急度の高さで対応してくれます。
ただ労働基準監督署も確信を持てないと動けないので、労働基準監督署の上位組織である厚生労働省へも通報をしておくと尚良いです。
最初から厚生労働省へ通報して、トップダウンで労働基準監督署へ指示を落とさせたほうが効果的です。
私は今回、以下の厚生労働省のリンクを主に使いました。
厚生労働省本部へのメールする方法
◎労働基準関係情報メール窓口
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/mail_madoguchi.html
○労働基準法 ○最低賃金法 ○労働安全衛生法 ○作業環境測定法
○じん肺法 ○賃金の支払の確保等に関する法律 ○家内労働法
対象となる法律として、パワーハラスメントに加えて労働基準法に反している点がもっとも違法度が高かったためです。
リンク先の下の方に、
◎ 送信方法
以下の送信フォームにより受け付けています。
サイト内リンク こちらをクリックしてください。
という所があります。
クリックすると「セキュリティ上、安全ではないサイト」と警告が表示されるかもしれませんが、厚生労働省の独自のセキュリティシステムのためエラーメッセージが出るだけです。「許可する」としてメール画面に進んで構いません。
労働基準監督署(都道府県の労働相談コーナー)の案内
◎厚生労働省 総合労働相談コーナーのご案内
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html
最寄りの都道府県の労働基準監督署(労働相談コーナー)の電話番号と場所の案内です。
労働基準監督署には具体的にやられたことを電話通達しました。丁寧に対応してくれます。
可能であれば、直に行ければ尚良いです。
行われた日時や、具体的に行われた内容、録音記録もあること、厚生労働省本部へ通達もしていることも話しました。
職場が国公立の機関で、国家公務員(行政執行法人職員を除く※)、地方公務員(地方公営企業職員、特定地方独立行政法人職員、技能労務職員を除く※)の方は、各都道府県・各市町村の「人事課」へ通達・相談になります。
「職場の所在の都道府県市町村 人事課」でネット検索すると出てきます。そこの相談窓口から通達します。
厚生労働省のパワーハラスメント相談の総合窓口
◎厚生労働省 相談窓口のご案内(公式のパワハラの総合窓口です)
https://no-pawahara.mhlw.go.jp/inquiry-counter
厚生労働省の総合窓口では、メンタルヘルスとなる心理的な相談や、法的な相談、パワーハラスメントの人権相談などを受け付けています。
本来はここから入り、違法性が強い場合は各労働基準監督署へ指示を落としていきます。
今回は、聞くまでもなく違法性があったのでそのまま厚生労働省本部と労働基準監督署へそのまま通達しました。
職場で取られた措置
結果として、
・現在の上司の業務命令は必ずしも聞かなくてもいい。今後、違法行為はそのまま部署の部長へ報告していい。
・職員業務カリキュラムの変更(期間や締め切りを区切った教育内容が部下制裁への口実となっていたため)
・残業報告の実態調査・改善
・人員的な配置の配慮(職務放棄するスタッフの配置換え)
・朝礼などで全員の前で反省報告に加えて公開処刑として個人を責任追及して吊し上げて集団で叱責することの禁止(インシデントなどの事故は書類に入力、上司が匿名で読み上げること)
などの措置が取られました。
上司に対しては異動・減給などの措置が取られなかったため、私や部署部長にとっても「様子見(経過観察)」という状況になりました。
しかしまたいつ忘れてパワーハラスメントを復活してくるか分かりません。
正直、まだこの状況は「青、黄、赤」の危険信号で言うと「黄色信号」です。
まだ甘いです。
上司がやっていることは「赤信号」だからです。
「赤信号」は、「訴訟」して裁判にする必要がある許されざる違法行為です。
具体的にどこが違法行為になるのかをまとめておきます。
パワーハラスメントの成立要項
まず成立要項の視点として、
・それが同じ職場で働く者に対して行われたか?
・職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に行われたものであるか?
・業務の適正な範囲を超えて、精神的・肉体的苦痛を与え、また職場環境を悪化させるものであるか?・人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
・過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
・過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
・個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
・・が挙げられます。
1つでもいいですし、今回の私の場合、すべて当てはまっています。
パワーハラスメントに典型的に当てはまる刑法の項目
パワーハラスメントの法律的な該当項目は以下の通りです。
○該当項目
●「職権乱用罪」(「刑法」193条)
職権を濫用して人に義務のないことを行わせる,または行うべき権利を妨害する罪(狭義の公務員職権濫用罪,刑は2年以下の懲役・禁錮)のほか,裁判・検察・警察関係の公務員が人を不法に逮捕・監禁する罪(特別公務員職権濫用罪,6月以上10年以下の懲役・禁錮),前記の特別公務員や看守等が刑事被告人等を暴行・陵虐する罪.●「強要罪」(「刑法」第223条)
1.生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。●「名誉棄損罪」(「刑法」第230条)
1.公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。●「侮辱罪」(「刑法」第231条)
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。
以上のことが身体的・精神的に危害を加えた犯罪になります。
パワーハラスメントとしての不当な処分
上司は私の「人事評価を下げる」と言いましたが、現実には人事評価を下げることは極めて難しいはずなのです。
もし下げられるとするなら、出勤もしていないのに加えて反社会的行為を行っているくらいのことがないといけません。
私は無遅刻無欠勤で、課題や仕事も締め切りまでにきっかりこなしていました。
今回の場合、私の評価を改ざんして虚偽の内容を部署の部長へ報告していたので(この時点で職権乱用罪)、不正に人事を下げようとした「不利益処分」に当たります。
更にやってもいない、業務命令にもない業務を「なぜやっていない」と言って人事評価を下げる理由付けにしていたので、人事権の濫用にもなります。
●「不利益処分」(地方公務員法第49条の2)
意に反して懲戒その他の不利益な処分を受けた場合、人事委員会に審査請求し裁決を行う。就業規則や年俸規定に明示的な根拠もなく、労働者の個別の同意もないまま、使用者の一方的な行為によって評価降格を行うことは許されない。人事委員会に審査請求し裁決を行う。
評価が著しくバランスを欠いて行われるなど権利濫用(人事考課権の濫用)に該当する場合(労契法3条5項)、
人事考課に関する就業規則等の定め(つまり労働契約)に反する場合(例えば、制度上定められた考慮要素以外の要素に基づき評価した場合)には、違法と評価されることになります。
人事考課(査定)が違法と評価された場合、従業員は企業に対し違法な人事考課が不法行為にあたるとして損害賠償請求を行うことができます(民法709条)実際の評価は、直近の上司(例えば課長)が従業員を観察して一次評価を行い、さらに上位の上司(部門の長)が二時評価を行い、役員等によって部門間の調整が行われるといったプロセスを経るのが一般的です。
労働者に高い職務遂行能力の発揮(成果)を求めるのであれば、労働者がその能力を蓄積・充実できるための機会(能力開発の機会)を保障しなければ不公平であり、それを保障しないまま人事考課を実施することは公正な考課の重要な要素を欠く結果となります。
人事考課が人事権の濫用と判断され、賃金等が不当に低く決定されたために労働者に経済的損害が生じた時は、不法行為が成立し、使用者は損壊賠償責任を負うことになります(民法709条)。
又、人事考課に基づく低処遇が各種の強行的差別禁止規定に違反する場合も同様と解されます。
損害額の算定については、人事考課が賃金額の決定(昇給・賞与等)に連動している場合は、差額賃金相当額が損害額となります。
今回の場合、人前で質問攻めや、過失の伴わないことの責め立て、公開処刑のように個人の評価を下げ、人格を傷つけるような言動の行為、不当に事実や書類を捏造して人事評価を下げる行為が上記に該当しました。
刑法に抵触する人権侵害として各関連省庁に通達し措置、裁判を行うのが普通です。
パワーハラスメントとしての労働法違反
加えて、労働に対しての安全配慮違反、勤務時間外の拘束、労働時間の改ざんは労働法関連に抵触します。
こちらは人権侵害以上に数字として明確なので違法性が高いです。
●「職場環境配慮義務」(労働契約法(第5条)、労働安全衛生法(第1条、第3条))
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。労災防止のため
・危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進
・労災の防止に関する総合的計画的な対策の推進
・職場での労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成を促進会社は、従業員との間で交わした雇用契約に付随して、職場環境を整える義務=職場環境配慮義務を負う。
社員等にパワハラやセクハラなどの被害が発生した場合、職場環境配慮義務違反(債務不履行責任<民法第415条>)として、会社はその損害を賠償する。●「勤務時間外の拘束」(労働基準法第32条)
<勤務時間終了直後等に上司に呼び止められ説教等をされる>
第32条の労働時間は、労働者が使用者の明示または黙示の指示によって、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいう(最一小判平成12年3月9日)。就業前の準備や清掃、朝礼に要する時間、就業後の終礼や後片付けの時間なども、使用者の指揮命令下に労働者が置かれている限り労働時間に含まれる。上司の指揮命令のもと拒否できない状況、業務に関係のある内容であれば尚、労働時間に含まれる。
行われた場合、速やかに労働基準監督署へ通達する。●「残業代未払い」
労働基準法第37条第1項
「労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、(中略)割増賃金を支払わなければならない」
割増賃金、つまり残業代を支払わない場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金に処される。労働基準法第114条
「第37条の規定に違反した使用者(中略)に対して、労働者の請求により、(中略)未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる」
未払い残業代の2倍の金額を支払わなければいけないす。さらに未払金や付加金には利息もある。●「虚偽の記載をした帳簿書類の提出」
労働基準法第120条第4項
「労働基準監督官(中略)の臨検を拒み、妨げ、若しくは忌避し、その尋問に対して(中略)虚偽の記載をした帳簿書類の提出をした者」
労働基準監督署の監査などがあった場合に、改ざんしたタイムカード・報告書を提出したことが発覚すれば30万円以下の罰金に処される。
会社において、新人だろうが、ベテランだろうが、業務ができていようが、いまいが関係ありません。
どんな立場においても犯罪は犯罪なのです。
上司は私が何も言い返してこないと思って違法行為を私に散々行いました。
しかしまさか全部録音して日時ごと文章化されて、本部と各省庁、法的関連機関すべてに報告されているとは夢にも思わなかったでしょう。
私は「仕事ができない」という叱責をしているうちは、こじつけだろうが何だろうが多少なりとも共感はしていましたが、
上司が、私へ吊し上げの公開処刑や、誘導尋問や、虚偽の評価報告、書類の捏造、悪意のある業務命令、責任転嫁、それに伴う人事評価を下げる通達をしてきた時は、いよいよ「通報した方がいい」と決意しました。
立場を利用して行った悪行の数々は「法の下の平等」に引きずり出して一生日の目を見なくなるまで後悔させなければなりません。
どんな立場においても罪は罪。本来のあるべき職場対応とは?
今回の上司のような幼児的で未熟な人というのは「罪を憎んで、人も憎む」ということをします。
なので「相手の悪意を証明させてやろう」という行動を取ります。
何の過失もない相手を親の仇のように恨み尽くして、冤罪をかけ尋問して陥れて、「ほーらやっぱり悪人だったんだ」と言います。
これが精神病理的な行動なのです。
幼少期に恵まれない親の下で育ったんだろうなぁと同情するほどなのですが、罪は罪として事実を報告せねばなりません。
「罪を憎んで、人を憎まず」
悪意があって仕事で失敗をする人なんてほとんどいません。
自分にデメリットしかないからです。
もし問題が起こったら、「そいつに悪意があったんだ」と責任追及するのではなく、本人の動機と、環境を考慮しなければなりません。
職場であれば、一人を潰して「あ~よかった」とはなりません。
環境が変わらなければ、また他の人が同じような失敗をすることもあるからです。
本来であれば「今後こういう方針でいきますが、できそうかどうか?」を前向きに聞くのが妥当な対応になります。
社会に出たから、上の立場になったから、社訓に書いていないからと言って、何をやってもいいという無法地帯になるわけではないのです。
しっかりと社会のルール、憲法・法律があるのです。
それを知らないのは交通ルールを知らずに、道路を運転しているようなものなのです。
しっかりと法律を教え込む必要があるのです。
裁判所へ訴訟する方法
今回の件はしっかりと履歴を保存してあります。
もしまた上司が同じようなことをしてきた場合、今回の事例ごとまとめて裁判所へ提出します。
今度は、まだ労働基準監督署への報告だから黄色信号、なんて悠長なことは言いません。
一気に赤信号をつけて法の裁きを上司に受けてもらいます。
裁判所に提出する場合は次の方法を取ります。
裁判というと「弁護士を雇ってお金がかかる・・」というイメージがあるかもしれませんが、想像している以上にハードルは低いです。
今回のような未払賃金の支払いの方法は
●民事調停・・話し合いで合意する手続。
●労働審判・・使用者と労働者のトラブルを、労働審判委員会が解決する紛争解決手続。
●支払督促・・債権者の申立てで、支払督促をする手続。
●民事訴訟・・通常訴訟のほかに、請求金額が60万円以下であれば、少額訴訟という比較的簡易な手続。
となります。
状況に応じて様々ですが、例えば今回のような残業代の未払いだと少額訴訟の民事訴訟となります。
慰謝料請求が60万円以下なら、簡易裁判所で小額裁判になります。
それ以上となると法廷裁判となるので弁護士が必要です。
裁判所:訴え(通常訴訟)を起こす方へ
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_minzi/minzi_04_02_06/index.html
裁判所:民事訴訟・少額訴訟で使う書式
http://www.courts.go.jp/saiban/syosiki_minzisosyou/index.html
裁判所のホームページで訴状をダウンロードして書きます。
全国の裁判事例のうち半分以上が民事裁判(人間同士のトラブル)です。
次点で刑事裁判(犯罪のこと)、家事裁判(家庭のこと)、少年裁判(少年非行など)となります。
パワハラの場合、民事裁判か刑事裁判になるので、最寄りの簡易裁判所、家庭裁判所、地方裁判所に提出になります。
被害を受けたのだから警察では?と思うかもしれませんが、パワハラでよほど人命に関わるほど犯罪性が高い場合ではない限り、警察への被害届けではなく裁判所への訴状になります。
告訴しても証拠が十分にないと証拠不十分で起訴にならないのと、殺人事件ほど犯罪性が高くはないはずだからです。
証拠として録音や、暴力であれば医師の診断書があればベストです。
刑事上では名誉毀損・侮辱・暴行・傷害等で告訴、民事上では慰謝料請求です。(慰謝料請求は3年で時効)
パワハラは個人ではなく会社を起訴することになります。
今回の場合のように、起訴しなくても会社に証拠を提示して対応を求め、加えて起訴の意思を伝えれば、間違いなくパワハラを行った人に対して措置・減給・降格などの何らかの処分がされるはずです。
なんらかの参考になれば幸いです。