「医療崩壊は起こらない」という安全デマを見分ける方法

医学

久々にひどい記事を見ました。
こんな記事にひっかかる人いるのかな…?
作為的すぎます。

全力でコロナ対応をしてきた病院と医療者には疲労が広がっている。これまで対応に及び腰だった一部の医療者も、その社会的役割を果たすべく、腹をくくる姿をみせることが求められている。

起こるはずのない「医療崩壊」日本で起きる真因 各種データから読み解く「問題の真相」 2021/01/14
https://toyokeizai.net/articles/-/403355

厚生労働省技術参与。寄稿は私見に基づく←ここで納得してしまいました。

国と厚労省に都合のいいデータを作りたかったわけですね。

このような「医療崩壊は起こらない」という安全デマを見分けるにはどうすればいいのでしょうか?

あらゆる可能性を想定すべき

感染症に伴う病院状況のデータを見る時に気をつけることがあります。

それがどれだけ「従属変数の因子」が含まれているかどうかです。

従属変数の因子とはいわば、起こりうる「結果」のことです。
通常は一つの原因で、多くの結果が起こります。
一つの原因で一つの結果が起こることはありえないです。

上辺だけの総数を見ると対応を間違えます。その人や場所でも変数としての個別性があるからです。
病気でもそうですが、一つの疾患に対して、いくつの症状が出るのが普通です。
骨折したら発熱だけ、がんになったら嘔吐だけ・・なわけがありませんよね?
骨折という原因に対して、発熱、頭痛、炎症、便秘・・あらゆる症状が想定されます。

見落としている箇所

この記事の場合、見落としている場所は以下です。

・わざと人口の多い欧米を単純比較して「日本は少ない」
・わざとICU占有率だけ見て、日本のICUの総数の少なさの欧米比較は無視。
・わざと医師が足りてるデータ見せて看護師の1:2や1:7の法的な人員配置基準は無視。
・わざと病院の総数だけ見て、1〜3次救急、重症者、ECMOに対応できるかとどうか無視
・わざと医師看護師が感染症やICU専門に対応できるかどうか無視。

研究分析で「これをしたらいけません」

データの結果を小さく見せたい時は分母を大きくさせ、欧米等の大きい他集団と単純比較。
大きく見せたい時は分母を小さくする。

この記事の場合、まさか病院の法的な人員配置基準や従属変数まで棄却して都合よく書くという、
研究分析で「これをしたらいけません」を全てやって作為的なデマを作ったお手本みたいな記事です。

都合のいい数字だけ取り出している

「医療崩壊してない」と結論づけるために都合のいいデータを集めたのか、
それとも正常認知バイアスとスコトマ(盲点)で見えなくなっているのか、
その思考回路がないのか知りませんが、
これ系のデマを見抜ける人が増えてほしいですね。

「医療崩壊は起こらない」という安全デマを見分ける方法

逆を言えば、この記事で「わざと見落とそうとしている」場所を見れば、安全デマを見分けることが出来ます。

・日本のICUの欧米比較
・医師看護師の人員配置基準
・重症者・ECMOに対応できる機関かどうか
・どれだけのスタッフが感染症やICUに対応できるかどうか

これらに配慮のない記事は、片手落ちしているので読む価値はありません。
国が作為的に書いているので信じてはいけません。デマです。

なぜICUは全国約17000床あるのに重症者600人でひっ迫するのか?指定感染症を外すと解決するのか?

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