私はいつも地元のご当地アニメを応援しています。

これは私自身のパトリオット(愛郷主義)という思想によるものです。

マザーテレサは「地球愛より隣人愛」と説きました。隣人愛が地球規模に広がればそれは地球愛と同じです。

愛国心も同じです。土着の愛郷心が広がればそれは日本という母国を愛することなのです。


10年以上続く岐阜県ご当地アニメ聖地ラッシュの歴史

もう岐阜県は毎年アニメの聖地になっているので皆勤賞と言われます。

【岐阜県アニメ聖地の歴史】

2002年

やはり出発点は「ひぐらし」でした。ただ内容が殺人事件とハードなだけに町おこしとしてはされませんでした。

「ひぐらしのなく頃に」 -鬼隠し、綿流し、祟殺し、暇潰し編(高山市)

ゲームは2002年の発売。ミステリーの深い雛見沢村事件を扱ったPC人気ゲーム。


2003年

少しマニアックですが、.hack//LiminalityではNHKの「歴史秘話ヒストリア」で有名な梶浦由記のBGM音楽で高山市の舞台の作品があります。

「.hack//Liminality(どっとはっく・リミナリティ) 」(.hack//Integration (DVD-BOX) に収録)(高山市)

岐阜県高山市を舞台にサイバー事件の謎を追う。歴史と美術が作り込まれた高山市観光の第3話。

2006年~2009年

ここからひぐらしシリーズのヒットがありました。

「ひぐらしのなく頃に(ひぐらし)」シリーズ(高山市)

「ひぐらしのなく頃に」
「ひぐらしのなく頃に解」
「ひぐらしのなく頃に礼+煌」

発売当時からアニメ化された当時まで問題となった作品。ミステリーの深い雛見沢村事件を扱ったPC人気ゲームのアニメ化。人気すぎて3期までシリーズ化される。


2008年

ひぐらしシリーズのライバルとも呼ばれたゲームの東方シリーズでも岐阜県のキャラクターが出てきました。

「東方地霊殿 ~Subterranean Animism 」

言わずとしれた東方ProjectのシューティングPCゲーム「古明地さとり」という岐阜県高山市の妖怪をモデルとしたキャラクターが人気を博す。

2010年

こんなゲームもありました。

「星空へ架かる橋」(高山市/御嵩市)

御嵩市はゲーム版であった。


2011年

珍しく岐阜県の南の美濃地方が舞台になりました。

「僕は友達が少ない(はがない)」(岐阜市/瑞穂市)

岐阜市長良、瑞穂市が舞台。

2012年

この年は本当にすごかったです。

「氷菓」(高山市)

推理小説のアニメ化。作者も岐阜出身。
「ハルヒ」「CLANNAD」「けいおん」「らき☆すた」「Free」などでお馴染み老舗の京都アニメーションの最強作品。
田中公平というアニメ音楽会の人間国宝をクラッシック音楽に使うという豪華ぶり。

「織田信奈の野望」(岐阜市)

私もSNSで知人になった背景美術の草薙(FFやテイルズのゲーム担当)が頑張った作品。キャラクターも可愛いが、驚くべきは戦国時代の岐阜城近辺の自然や建築描写の技術であると感じる。

咲-saki-(中津川市)


本編は長野県が中心であるが、25話の合宿にて中津川市の旧中山道の馬籠宿が登場。


2013年

岐阜県ラッシュはまだまだ続く。

「恋愛ラボ」(岐阜市/各務原市)

岐阜駅前の歩道橋の描写がそのままで素晴らしい。今は少し姿を変えてしまったかもしれない。この時代の岐阜駅を知る資料になる。

「僕は友達が少ない2(はがない)」(岐阜市/瑞穂市)

ヒロインが名鉄の株主で「岐阜県の長良には何もないので名鉄で名古屋駅の高島屋へ行く」という展開が実に岐阜県民っぽいありきたりな行動で笑った。

「半沢直樹」

アニメではないが作者の池井戸潤の小説「オレたちバブル入行組」のドラマ「半沢直樹」が社会現象となる大ヒット。
池井戸潤は八百津町の出身で、美濃加茂市の加茂高校出身。私も間接的に知人。
他の作品でも「登場人物が岐阜県の地名」になっている。

ちなみに「架空通貨」という作品は岐阜県の八百津町が舞台です。

2014年

岐阜県の美濃地方(南)も舞台にされまくります。

「のうりん」(美濃加茂市)

私の友人の藤井浩人・元美濃加茂市長と、その友人の白鳥士郎の作品。美濃加茂市の加茂農林高校が舞台となっている。


2015年

ここでもまた舞台になります。

「僕らはみんな河合荘」 (岐阜市)

2016年

まさかの世界的大ヒットを記録しました。

「ルドルフとイッパイアッテナ」(岐阜市)

児童図書のCGアニメ化。作者も岐阜出身。

「君の名は」(高山市)

言わずもがなの世界的ヒットの超大作。飛騨古川が多い。

「聲の形」(大垣市)

最初は「進撃の巨人」よりも人気のあった作品。障害者へのいじめを扱ったとのことでクレームで連載を打ち切られるも、障害者団体や聾唖学会、文部科学省の協力もありアニメ化。
文部科学省推奨アニメ。
「ハルヒ」「CLANNAD」「けいおん」「らき☆すた」「Free」などでお馴染み老舗の京都アニメーションの映画。

国民的に岐阜県の映画ヒットのラッシュで聖地の黄金期となった年。

2017年

戦国武将ブームの流れでまた美濃地方が注目されます。

「信長の忍び」(岐阜市)

歴史の勉強になり、さらに時代考証や小ネタが満載されている。
信長が活躍する以前、斎藤道三、斎藤龍興の時代の岐阜城周辺のことからやってくれている。

活撃 刀剣乱舞(関市)

大人気の刀剣乱舞シリーズのアニメ化。
岐阜県関市の和泉守兼定が主人公。岐阜県関市の関鍛冶伝承館での蛍丸の復元では女性人気すぎて大混雑。ニュースになる。

「妹さえいればいい」(登場人物すべて岐阜県地名)

なぜかここから登場人物が岐阜県の地名になるという高度なメタ抽象化を見せる。

2018年

なぜか地名そのものが登場人物になりました。

ひそねとまとたん(各務原市)

岐阜県各務原航空自衛隊の岐阜基地が舞台。
エヴァンゲリオン、映画シンゴジラの樋口真嗣によるオリジナル作品。

「ゆるキャン」(登場人物すべて岐阜県地名)

左「妹さえいればいい」、右「ゆるキャン」のEDクレジットの登場人物名。
羽島、可児、白川、不破、土岐、恵那、大野、三国山、徳山、各務原、大垣、犬山、志摩…。
みごとに岐阜県の美濃地方の地名ぞろい。作者の地元だから。
同時期放送で偶然すぎます。

刀使ノ巫女(岐阜県関市/羽島市)

主人公が美濃関学院という関市の学校出身。羽島駅も登場。

「半分、青い」(美濃加茂市、瑞浪市、土岐市、可児市)

アニメではないがNHKの朝ドラ「半分、青い」に美濃加茂市、瑞浪市、土岐市、可児市などの東美濃を舞台にした作品。
作者の北川悦吏子も美濃加茂市の加茂高校出身。私も間接的に知人。

「八十亀ちゃんかんさつにっき」

八十亀(やっとかめ)ちゃんという名古屋狂いのキャラクターに加えて、只草麻衣という岐阜県キャラクターがメインで登場する。

ご当地キャラクターと歴史の必然性

本物の保守派なら、
「ナショナリスト(国家主義者)」じゃなくて『パトリオット(愛郷主義者)』。
「愛国心」じゃなくて『大和魂』。
「大きな政府」じゃなくて『小さな政府』。
「規制」じゃなくて『規制緩和』。
Y=C+Iが「方程式」じゃなくて『恒等式』。
「増税」じゃなくて『減税』。
なのです。

地域振興の「ご当地キャラ」は仮にもパトリオティズム(愛郷土)なんだから、合理では測れない「その場の必然性」がないといけません。

例えば「ひぐらしのなく頃に」(ひぐらし)や「氷菓」や「僕は友達が少ない」(はがない)には岐阜県舞台である必然性は特にありません。
別の田舎を舞台にしても可能な内容です。

しかし織田信奈の野望の「織田信奈」や、東方Projectの「古明地さとり・伊吹萃香」には岐阜県である地元の民族伝承という必然性があるのです。

パトリオティズムの場の必然性があるかないかの差は「歴史」です。

その「場の歴史」を遡ると日本の場合(世界のどの国でもそうだが)、必ず霊的で民族学的な伝承・神話にたどり着きます。

だから個人的に、日本中の民族伝承を萌えキャラ化した東方projectはご当地キャラとして二次創作フリーでコスパも良く、必然性とパトリオティズムに則っているので好きです。