社会を大炎上させた最大芸術祭典「あいちトリエンナーレ」のすごさ

政治経済・近代学問

長年、私をフォローして下さっている知人の津田大介さんが、愛知県で3年に1度開催される国内最大級の現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ」を監督しています。

津田大介さんはTwitterにおいて日本一有名な人です。

予想以上に大反響(大炎上)していて驚きました。

大炎上させた平和の少女像

8月1日に開幕した「あいちトリエンナーレ2019」。その出展作家である「表現の不自由展・その後」の展示作品のひとつ《平和の少女像》に対し、名古屋市長・河村たかしが展示の中止と撤去を要請した。これに対し、同芸術祭の芸術監督・津田大介は、行政の過剰な介入は「検閲」に当たると反論している。

「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」、名古屋市長が《平和の少女像》の撤去を要請 美術手帖 2019.8.2
https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/20275

アメリカが北朝鮮の開発利権を独り占めする国際構図の中で、意図的に日本と韓国の関係が冷え込むように演じている中(2019年8月2日現在)、また爆弾を投下したような形になりました。

ついには下記のような便乗してデマを拡散して、誤情報を流す騒動までありました。

作品は現代美術作家の竹川宣彰氏による作品『Eat this sushi, you piece of shit』で、過去も含め、「あいちトリエンナーレ」にて展示された事実はない。

トリエンナーレ実行委は2日、記者会見を開き、「安倍首相や菅官房長官を侮辱する作品が展示されている」ことが「誤情報」だとする公式見解を発表した。

あいちトリエンナーレに「安倍首相と菅官房長官の口をヒールで踏む作品」は誤り
トリエンナーレ実行委が公式見解を発表した。 buzzFeed 2019/08/02 17:48
https://www.buzzfeed.com/jp/kensukeseya/aichi-1

想定通り、感情だけで生きるネトウヨ(自民党崇拝者)は大激怒しています。

津田大介はミケランジェロである

さすが津田大介さんとしか言いようがありません。

津田大介さんは別に左翼でもなければ、平和像に対して残そうと主張している人物でもありません。

普段のひたむきで良心的な人柄を見ていれば、「労働者根性の染み込んだ自由主義者」であると私は見ています。

しかもこの祭典、最初からテーマが「表現の自由展」ではなく「表現の不自由展」なのです。

意図的にあいちトリエンナーレを炎上させることで、社会へのアンチテーゼとして本来の自由を問うているのです。

釣られずにここまで気付ける人がどれだけいるでしょうか。

これはミケランジェロとやっていることが同じなのです。

VRシスティーナ礼拝堂の「最後の審判」に学ぶミケランジェロ

絶賛炎上中のあいちトリエンナーレは「自由だからいいじゃん」と開き直らず、最初から「不自由展」と銘打って「特称命題」として機能し、
美術館という枠を超えて社会に対してアンチテーゼを提示して影響を及ぼしている点において成功しているといえます。

あいちトリエンナーレを見に行こう!

あいちトリエンナーレ2019国際現代美術展は、
愛知芸術文化センターと名古屋市美術館(2つとも徒歩で回れます)で2019年8月1日~10月まで開催しています。

3年に一度限定の国内最大の芸術祭典なのでぜひ、足をお運びください。

刺激的な自分になれます。

公式からチケットが買えます。

あいちトリエンナーレ
https://aichitriennale.jp/ticket/index.html

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