ケアの項目 新生児:沐浴
ケアの目的 身体の清潔と観察のため。また全身の血行を良くして新陳代謝を促し、母親と児のスキンシップのため
使用物品 ベビーバス(38~40℃)、バスタオル、ガーゼハンカチ、ベビーソープ、湯温計、着替えの衣服、オムツ、ビニールシート(必要に応じて)
実施方法・手順(事前学習)
【準備】
児と母親への同意
室温26~28℃
湯(夏38~40℃、冬40~42℃)を2/3溜める
爪切り、排泄を済ませる、ネームプレートや指輪を外す
手洗い
【手順】
①ベビーバスと洗面器に約40度のお湯を張る。
②児の服とオムツを脱がせる。
児の首からお腹に沐浴布をかけてから、両耳を片手の親指と中指でそれぞれ塞ぐ。首が不安定にならないようにしっかり支え、もう片方の手で赤ちゃんの足の間に入れてお尻を支える。
③首とお尻をしっかり支えてゆっくりお湯に入れる。
④顔を洗面器に入っているガーゼハンカチで拭く。
片手でお湯を絞り一度拭いたら、拭く面を変えたり洗面器で少し洗ってまた絞ってから拭く。
⑤顔はまず3を書くように両側を各1回ずつ拭く。
⑥次に目をなぞるようにそっと拭く。目やにが固まっているときは、一度拭いてしばらくしてふやけたらもう一度その部分だけ拭き取る。
⑦次はおでこや鼻、口の周りを拭く。
⑧手に石鹸を付けて首のしわの間を洗う。
⑨沐浴布を外しわきの下やお腹を洗う。
⑩性器を丁寧に洗う。男の子は陰部の裏側や陰のうの横や裏も忘れないように洗う。女の子は陰唇の辺りの汚れをしっかり洗う。
⑪体が洗えたらガーゼを使って、ベビーバスのお湯を使って体についた石鹸を流す。
⑫赤ちゃんをうつ伏せに。
持ち方は2通りある。安定して洗いやすい方を選ぶこと。
⑬手に石鹸を付けて背中とお尻をきれいに洗う。首の後ろのしわ部分も忘れないように洗う。洗えたらベビーバスのお湯で石鹸を流す。
⑭裏側が洗い終わったらまた上から首と肩に手を当てて、下側の手を起こして仰向けに戻す。
沐浴布をかけるか手でお湯をかけたりして最後に少し体をお湯につからる。10秒くらいしたら終わりにする。
⑮、準備しておいたバスタオルの上に赤ちゃんを置きくるみすばやく水分を拭き取る。拭けたらすばやく服を着せる。
根拠・留意点(事前学習)
熱があるとき、病気が完全に治っていなくて、しんどそうなとき。(下痢、嘔吐、咳など)の場合はやめる。
乳児がお湯につかっている時間は5分~10分程度が目安
感染予防のため
衣服にすぐに着られるように袖を通しておく。おむつも広げて置いておく。ベビーバスの近くにバスタオルと服を並べて広げておく。
清潔のため同じ面で2度は拭かないようにする。ガーゼハンカチは洗面器のお湯で洗うようにする。
口の周りが汚れているときは少しベビーソープを付けて洗う。
顔に汗疹や湿疹ができているときは、少しベビーソープを付けてきれいに洗う。
顔の皮膚は特にデリーケートなのでごしごし擦らず優しく拭き取るようにする。
自分の体側の首のしわやわきの下は洗いにくいので、ほこりや垢が残ってしまいがちなので、とくに注意しながら洗いましょう。
沐浴布は急に取ってしまうとびっくりして泣いてしまうことがあるので、ゆっくりと外して代わりに常に手を乗せて洗う。
石鹸を使い過ぎないように優しく洗う。
◯うつ伏せ時の持ち方1
親指は赤ちゃんの首のあたりにかけ、残りの4本は反対側のわきの下に入れます。こちらは手の大きい方がしやすい。
◯うつ伏せ時の持ち方2
親指は肩にかけて残りの4本は同じ方のわきの下に入れます。腕を挟むように持つ。
首を持っている手で赤ちゃんを起こしてうつ伏せにさせる。どちらの持ち方もうつ伏せになった時首が苦しくないように気をつけ、顔がお湯に入っていないか確認して、気を付けながら洗う。
髪の毛が多い子とくにしっかり頭を拭くが、新生児はまだ頭蓋骨がくっついていないので優しく拭く。
しわの間も水分をしっかり拭き取りますが擦りすぎないように気をつける。