ケアの項目 新生児の身体測定(身長、体重、頭囲、胸囲)
ケアの目的 母体内での発育状態、その後の発育状態を評価する基準。異常の予測や早期発見。
使用物品 体重計、手袋、メジャー、アルコール綿、記録用紙、筆記用具、掛け物、体温計、心拍計、オリーブオイル、ストップウォッチ

実施方法・手順(事前学習)
●事前準備
新生児の身体計測は、明るく静かで落ち着いた環境で室温は24度~26度。
①衛生学的手洗いをし、手袋を着ける
②器具は事前にアルコール綿で消毒
③在胎週数・妊娠中や分娩中の経過・出生時の状況など母親と新生児の情報収集

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●新生児の身長測定
①身長計の足版を広げ、薄布を敷く
②新生児を裸にし、片方の手で、頭と首の後ろを支える
③もう一方の手の親指で、脚の付け根を、残りの4本でお尻を包むように支える
④補助者は、固定板に垂直になるように頭をつける
⑤測定者は、新生児の体をまっすぐに伸ばし、両ひざの関節を上から軽く押さえて固定
⑥足裏に足板を当て、測定値を読み取る

●新生児の体重計測
①体重計を水平に設置して、薄布を敷き、風袋でゼロ点を合わせる
②新生児を全裸にし、片方の手で、頭と首の後ろを支える
③もう一方の手の親指で、脚の付け根を、残りの4本でお尻を包むように支える
④体重計のゼロ点を確認
⑤お尻から静かに降ろす
⑥新生児が転落しないよう、すぐに支えられる位置で両手をかざす
⑦測定値を読み取る
⑧後頭部とお尻を支えて抱き上げ、コットにもどす

●新生児の頭囲計測
①新生児を仰臥位で寝かせる
②片方の手で頭と首の後ろを支えて頭を持ち上げる
③もう一方の手で、頭の下にメジャーを通す
④眉間と後頭結節を通るようにメジャーを巻き、眉間で目盛を読み取る
⑤片方の手で、頭と首の後ろを支えて頭を持ち上げる
⑥もう一方の手で、メジャーを抜く
⑦計測後、メジャーをアルコール綿で拭く

●新生児の胸囲計測
①新生児を仰臥位で寝かせる
②片方の手で、頭と首の後ろを支えて上半身を持ち上げる
③もう一方の手で、脇の下にメジャーを通す
④両乳頭の上と、肩甲骨の真下を通るようにメジャーを巻き、息を吐いた時に目盛を読み取る
⑤片方の手で、頭と首の後ろを支えて上半身を持ち上げる
⑥もう一方の手で、メジャーを抜く
⑦計測後は、メジャーをアルコール綿で拭く

根拠・留意点(事前学習)
出生直後の新生児は、低体温になりやすいため、すき間風や人の出入りによる空気の流れ、不必要な露出を避け、室温を高めに
インファントウォーマーで行う場合は、あらかじめ加温。

新生児の両手を上げながら、頭を固定すると安定する

このとき、股関節の過外転などを防ぐため、ひざを伸ばしすぎないように注意する

両手をかざすことは、事故防止のため
手が体重計に触れないように注意

無理にメジャーを引き抜いて、皮膚を傷つけないように注意する

無理にメジャーを引き抜いて、皮膚を傷つけないように注意する