香港で香港国家安全維持法(中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法)が決まり、香港で反中国的な発言をすると取り締まられるようになりました。
これに対し、アメリカやイギリスは、中国に「香港に自由を」と反対しています。
・・というのが表向きです。
実際には「政治的には中国に反対して、経済的には中国を支援する」という二枚舌になっています。
前記事でも書きました。
香港ドルの発行元はイギリスのHSBC、SCB(スタンダードチャータード=シンガポール株主)、中国銀行香港です。
香港の本体はイギリスなので、イギリスの財産までは中国程度が手出しできるものではありません。
アメリカ最大の投資銀行であるゴールドマン・サックスのレバレッジ金融部門も香港に残しています。
通貨発行権をもつ場所が国を支配する
香港の主な通貨発行権はイギリスにあるのです。
どこの国もそうですが、お金を自由に増減できる「通貨発行権」を持っている人・機関・場所が最も権限があって強いのです。
そのシステムを維持するために、税金を集める「徴税権」と、人を捕まえられる「逮捕権」をもつ機関があります。
日本で例えると、通貨発行権は日本銀行。
徴税は財務省(国税庁・金融庁)、逮捕は警察庁です。
日本銀行の保有している株式は「株主がアメリカの日本企業」です。
なので実質は日本の円の通貨発行権はアメリカ(ドルの発行元である中央銀行:FRB)にあります。
日本がアメリカの属国と呼ばれる理由の一つでもあります。
ちなみにアメリカのFRBの株主はアメリカのウォールストリート金融街の銀行群ですが、更に上位にイギリスのシティ・オブ・ロンドン(イギリス銀行群)があります。
イギリスは中国を利用して「香港国家安全法バリア」で市場独占を狙う
現在、中国はアメリカに次ぐ世界第二位の経済大国です。
そんな大きな魚を、アメリカもイギリスも逃すわけはありません。
敵対するのではなくて、経済的に協調するのがもっとも儲かる方法です。
香港ドルの発行元はイギリスです。香港経済はイギリスが実質的に支配しています。
この状態で政治的に「香港国家安全法」をやるとどうなるでしょうか。
すると
・安全法圏内の中国経済をイギリス経済で囲い込むことができる
・安全法圏内のイギリスの銀行で独占できる
というメリットが生まれます。
いわばイギリスは中国を利用して「香港国家安全法バリア」で市場独占を狙っているのです。
アメリカがWHOを脱退したやり口と同じ
このイギリスのHSBCが中国の香港安全法をバリアに他社を排斥して中国市場独占するやり方と、
アメリカのギリアドが国際機関のWHO抜けてレムデシビルで一人勝ちでコロナ市場独占するやり方が、よく似ています。
そのために政治的には中国製のアビガン(コロナ改善薬)やファーウェイ(スマホ)に反対しながら、逆にバリアとして利用して自分のテリトリーを広げています。
考えていることが同じなのです。