過去記事
心理学の歴史的変化の図

で「心」と「脳」の関係について補足的に書きます。


「心」と「脳」の関係

心と脳の関係も考え方が変わりました。

行動主義の時代まで「心」はふわっとした概念的なもので「目に見えないから存在しない」と科学的に捨象(しゃそう)されて外されて考えられていました。

しかし例えば、私たちは「レモン」の実物を見せられれば、条件付けでヨダレが出ます。
だけど「レモン」の実物がなくても、頭で「レモン」を想像してヨダレが出せます。
目に見えてないけど、どうやってこんな反応が起こるのか?と考えると、「心」がレモンを作り出して、「脳」に反応を与えていることになります。

「心と脳は別物」ではありません。

心は脳の抽象性(抽象度)が高い上位概念、脳は心の抽象性(抽象度)が低い下位概念、として考えられるようになりました。

脳でドーパミン系の異常が起これば精神病になって心が病みますし、仕事や学校の心のストレスで脳のドーパミン系の異常が起こることもあります。

脳が心に影響を及ぼすこともあれば、心が脳に影響を及ぼすこともあります。

お互いは相互関係として見ていくようになりました。

まずは随伴現象説で懐疑的に観察すること

まず物事を見るときは、上記の概念で対応しきれない時もあります。

謝って判断をしてしまうことがあります。

なので最初は随伴現象説を採用して、脳と心を切り分けて、それから深堀りしていくようにしています。

随伴現象説で現象学的に物事を洞察する大切さ